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テーマ:ニュース(100815)
カテゴリ:外国人の権利
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100522-OYT1T00285.htm
朝鮮学校への街宣「地裁決定違反は100万円」 市民団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会、本部・東京)が、京都朝鮮第一初級学校(南区)の周辺で児童らを中傷する街宣活動をした問題で、地裁は、こうした活動を禁じた地裁の仮処分決定に違反した場合、在特会に1日あたり100万円を支払わせる決定をした。19日付。 3月24日の仮処分決定は在特会に対し、同校の200メートル以内で拡声機を使うなどして同校関係者を非難、中傷することを禁じている。しかし、その後も同様の街宣活動があったため、同校が、違反行為に対して制裁金を科す「間接強制」を地裁に申し立てていた。 同校の弁護団は「100万円という額は通常、暴力団組事務所の使用差し止めに関する間接強制で決定されるもの。違法性の高さを裁判所が評価したものと言える」としている。 --------------- 北朝鮮という国がやっていることに非常に問題があるのは疑いのない事実ですが、だからといって、北朝鮮に反対する人たちがやっていることが正しいのかというと、必ずしもそうではありません。その典型が、この「在日特権を許さない市民の会」です。 彼らは自らの「街宣活動」をYouTubeで公開しています。かなり反吐の出そうな内容だし、アクセス数アップに寄与したくもないのですが、この連中がいったい何をやっているのか、知っておくのも悪くはないでしょう。 http://www.youtube.com/watch?v=Rt8y4GILKAc http://www.youtube.com/watch?v=ow0Zeulwiuo これが、「街宣」なのだそうです。自分たちがいかに愚劣な存在かを宣伝するような、こんな動画を、喜々として自ら公開しているんだから、話になりません。 ほとんどヤクザと変わるところがないような罵声の内容です。こんな連中の「街宣」にまとわりつかれたら迷惑どころの騒ぎではない。記事にある「100万円という額は通常、暴力団組事務所の使用差し止めに関する間接強制で決定されるもの」というのも、もっともな話です。 しかし、驚くべくことに、こんな「デモ」に若い女性なども参加しているようなんですね。いったいどういうことだと思ってしまいます。 ところで、最初の動画の中に西村修平という人物が紹介されています。この人物が代表を務めるのが「主権回復を目指す会」、最近は「在特会」と一体となって活動しているようです。(彼とは、東京地裁前で何度か激突したことがあるんですけど、まあその話は措いておきましょう) その主権回復を目指す会の掲示板に、なかなかおもしろいことが載っています。 http://www.shukenkaifuku.com/info/main.cgi?mode=thr&no=17 排外的ナショナリズムとは民族の生存本能である 投稿者:主権回復を目指す会事務局 (略)もはや排外的ナショナリズムに立脚しなければ各企業はおろか各地域社会、さらには国を担える日本人は育てられない。 かねがね街頭行動の場において「行動する社会運動」でも「街宣王子」の異名をとる金友隆幸氏(維新政党・新風東京都本部世田谷支部長)は次のように述べる。 「排外というのは主義や思想ではないんです! その民族が自然に持つ、要素として備えた反応です! 身体が悪い病気に冒されればそれを排除しようと体内で抵抗が作用する! それと同じことが日本という民族についても言えます! 『害人』とも言うべき外国人という悪い病原菌が増えればそれを排除しようとする作用が必ず働く! 支那人、朝鮮人を叩き出せは当然の反応じゃないですか! 動物学でもそうです! シマウマがライオンの子を育てますか? イルカがサメの子を育てますか? 絶対にあり得ません! 日本という民族においても支那人や朝鮮人など異民族を育てる道理はないし、それを排除する動きが起きるのは当然のことでしょう!」(以下略) --------------- 排外主義と批判されて、居直りを始めたというわけです。「排外というのは~その民族が自然に持つ、要素として備えた反応」というのはなかなか笑える主張です。だって、日本民族というのはどこから来たか、人類という生物は日本で生まれたわけではなく、アフリカで誕生しているんですからね。全ての日本人は、ルーツをたどればアフリカに行き着きますし、その過程で99%の日本人のルーツは、中国大陸を経由しています。(フィリピンあたりから直接日本にたどり着いたご先祖様もいると思うし、比較的近年欧米からやってきた人も皆無ではないので、中国経由が100%とは言えませんが) シマウマとライオン、あるいはイルカとサメというのは生物学的にまったくかけ離れた別種(シマウマとライオンは目のレベルで、イルカとサメは綱のレベルで分かれる)ですが、日本人と中国人あるいは朝鮮人というのは(いわゆる黒人と白人、黄色人種なども)、まったくの同一種です。 現生人類というのは、生物学的に言うときわめて均一な遺伝子をもつ生物集団です。たとえば、チンパンジーと人を比較すると、チンパンジーの方が遙かに遺伝的多様性に富んでいます。アフリカ大陸の東端と西端のチンパンジーの遺伝子的な差異は、アフリカと南米の人間同士の遺伝子的な差異より遙かに大きい。 現生人類は、今から約15~20万年ほど前に誕生した、かなり新しい種であり、またある時期に絶滅寸前に至り、ごく少数の集団になったことが原因だと言われています。 それでも、ヒトの中でもっとも遺伝的多様性が高いのはアフリカ人(いわゆる黒人)です。それに対して、アジア人とヨーロッパ人(いわゆる黄色人種と白人)は更に遺伝的に多様性が乏しい。 シマウマがライオンの子を育てないのは当たり前ですが、「それと同じことが日本という民族について」言えるわけがないのです。言えると思っているのは差別主義者だけ。 人間集団(民族)間の違いというのは、文化的な違いであり、文化的な違いなんてものは生物学的な違いとは異なり、いくらでも相互交流が可能です。また、相互交流がなければ、現在の我々の文化、文明はない。我々日本人が使っている文字(漢字)や食事(米)の起源はどこにあるのかを考えれば、そんなことは当たり前のことです。別に日本人だけではありません、世界の全ての民族が、相互に周辺の民族と影響し合い、入り乱れて、現在の人類の文化や文明が築かれたのです。 こんな幼稚な「似非動物学」を信じているような輩の知的レベルというのは、いったいどうなっているんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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