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テーマ:ニュース(100733)
カテゴリ:人類学
雪男の確率「60~70%」 西シベリアで発見の体毛
イエティ(雪男)と呼ばれる謎の動物の体毛である確率は60~70%――。ロシアの西シベリア・ケメロボ州で米ロなどの研究者が昨年秋に洞窟で見つけた毛について鑑定した結果、そうした結論に達したと、ロシア国立気象大学のサプノフ主任研究員がノーボスチ通信に明らかにした。 昨年秋に国際会議を開いたケメロボ州政府も10月29日、サンクトペテルブルクの研究所で毛のDNA鑑定が終わったと発表。サプノフ氏の言葉を引用し、「アザス洞窟で見つかった10本の毛は人間のものではない。哺乳類のものだが、クマやヤギ、オオカミなどの動物でもない」と伝えた。 サプノフ氏は同通信に対し、「電子顕微鏡での体毛検査や核DNAの抽出を通して、60~70%の確率で、どの生物のものかを言える。チンパンジーよりはヒトに近い」と述べ、アザス洞窟で見つかった足跡も95%の確率でイエティのものといえると主張した。 ケメロボ州で昨年開かれた国際会議には米国、ロシア、カナダなど5カ国の専門家が参加し、イエティの目撃証言が相次いだ洞窟や周辺の山を探索。洞窟の足跡の一つから毛が見つかっていた。一方で、一度も死体が見つかっていないなど異論もあり、論争を呼んでいる。 --- この話を事実だと仮定すると、イエティの正体は何でしょうか。クマの可能性が高いように思うのですが、仮に今まで未発見の動物だったとすると、その候補として可能性が高いのは、現生人類の進化の隣人であるネアンデルタール人かデニソワ人、ということになるでしょう。特に、デニソワ人は西シベリアから化石が見つかっているので、位置も一致します。それ以外のヒトあるいはサルの仲間である可能性は、著しく低いと思われます。なぜなら、シベリアという酷寒の地にすむことができる霊長類は、ネアンデルタール人、デニソワ人、現生人類に限られるからです。 が、しかし、やっぱりそれって本物ですか?ってところは、いささか(というか、非常に)怪しいなと思います。 「電子顕微鏡での体毛検査や核DNAの抽出」もいいけど、C14年代測定をしなくちゃ。もし、それが本当に雪男の毛だったとしても、年代測定してみたら5万年前のものでした、って可能性だってあるわけです。酷寒の地だけに、シベリアでは数万年前のマンモスの毛も発見されているのです。それに、現在知られている限り、デニソワ人は現生人類とそんなにかけ離れた風体ではなく、頭の毛を除けば、毛むくじゃらだったわけでもありません。 イエティの正体がデニソワ人でも、あるいは他の何かだったとしても、何万年も生存し続けるには、それなりの個体数が必要です。最低限数十人以上はいなければ、無理でしょう。 いくらシベリアは広大で人口密度も低いとは言っても、そのような動物集団が存在すれば、われわれ現生人類との接触がないはずがなく、昔からの目撃例や居住の痕跡、死体などがまったく見つからないのは、あまりに不自然と考えざるを得ません。 大胆に予想するなら、問題の「イエティ」の毛の正体は(クマなどその他の動物のものではない、というのが事実とすれば) 前述のとおり、本物のデニソワ人だが、体毛は数万年前のもの または 実はイエティでもなんでもなく、ホームレスが洞窟に住み着いていただけ の、いずれかではないかと私は思うんですね。 事実が知りたいところですが、正体が明らかになる日が来るんでしょうかね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.11.17 10:58:33
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