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2019.07.11
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テーマ:ニュース(97291)
カテゴリ:人類学
人口43万人減、過去最大 少子化進み10年連続
総務省が10日発表した住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、今年1月1日時点の国内の日本人は1億2477万6364人で、前年から過去最大の43万3239人減少した。マイナスは10年連続。昨年1年間の出生数が最少だったのが大きく影響した。都道府県別で伸びたのは東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)と沖縄のみ。外国人は16万9543人増の266万7199人だった。
人口が減る中、居住地が東京圏に偏る構図で、少子化対策と一極集中の是正が求められる。名古屋圏(岐阜、愛知、三重)と関西圏(京都、大阪、兵庫、奈良)の落ち込みが大きかった。

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日本の人口が初めて減少したのは2005年のことですが、このときの人口減少は一時的なもので、翌年から2年ほどは、ギリギリの人口増が続きました。しかし、2008年に再び人口減に陥って以降は、人口増に転じることはなく、減少幅も次第に拡大しながら現在に至っています。
合計特殊出生率は、2005年の1.26を底としてそれ以下にはならず、近年は1.4を少し越える程度の「低値安定」が続いていますが、分母となる出産可能年齢の女性が減っているので、出生数は減っています。

そして、現在の社会の仕組みが大きく変わるようなことがなければ、この状況が突然大きく変わることは、現在のところなさそうです。少子化は日本に止まらず、世界の多くの国で共通の現象となっています。日本韓国中国(台湾・香港も)のみならず、タイや北朝鮮すら、合計特殊出生率は2を割っています。ということは、誠に残念ながら、外国のこんな制度を導入すれば出生率は上がるだろう、とは言えないのです。

もちろん、出生率を上げるための試行錯誤は必要です。子どもを育てることへの様々な障害は、少ない方がよいに決まっているのです。それで状況が劇的に改善することはなくても、多少の効果はあるでしょうから。

しかし、それとともに、高齢化、人口減を前提として社会の仕組みを考えざるを得ないでしょう。
国立社会保障・人口問題研究所の一昨年の推計によると、今から34年後の2053年に日本の総人口は1億人を割り、44年後の2063年には9000万人を割る、ということです。そのときの高齢化率(65歳以上の割合)は41%と推計されています。

年金を巡る2000万円騒動がありましたが、年金が自分の積み立てた年金保険料を受け取るものではなく、世代間扶養、つまり今現役世代の払う年金保険料は現在の年金生活者のため、今の現役世代が将来受けとる年金はそのときの現役世代の払う年金保険料でまかなう、という建前を維持するなら(もちろん、莫大な額の年金積立金があるから、ことはそう単純ではないけれど)、高齢者が増えて現役世代が減少すれば、最終的には年金給付額を下げるか、受給開始年齢を上げるかしかなくなります。

とは言え、年金生活に入るに際して2000万円必要、なんて言われても、そんな用意のある人はさほど多くはないでしょうから、結局は働ける間は働くしかない、ということになります。少なくとも私個人としては、「こうあるべき」という論は論として、そうするしかないな、と思っています。これからしばらくは、子どもの学費が大きくかかる時期ですが、それが済めば、給料が大きく下がっても問題ないですし。

ところで、現在でこそ日本では少子化が深刻な問題になっていますが、数十年前には、歯止めなき人口増加が問題となっていました。
戦前や、戦後すぐの出生率がその後もずっと続いていたら、日本は今とは逆に増加する人口による様々な問題に悩まされていたはずです。おそらく、そちらの方が深刻な事態に至っていただろうと思います。幸いにして、そうはならずに子どもの数は急減しました。1947年の合計特殊出生率は4.5もありましたが、わずか10年後の1957年には半減以下の2.04になっています。しかし、合計特殊出生率がほぼ2前後で推移していた期間はごく短いのです。1975年には2を割り、77年には1.8も割っていますから、現代社会にとって都合がよい、と考えられる程度の出生率だった時代はわずか20年程度です。

これは、諸外国でも同じでしょう。中国はかつて厳しい一人っ子政策で人口増を抑制していましたが、それがなかったら、とても現在のような経済成長はできなかったでしょう。しかし人口抑制が効きすぎて、一人っ子政策を撤廃しても、子どもの数が増えないのが現在の中国です。

何故都合よく行かないのでしょうか。
私の無根拠な推測になりますが、そもそも現代文明は、人間にとっては不自然なものであり、長期間安定的に維持することが、そもそもできないのではないか、ということです。人類の歴史(旧石器時代から)のほとんどは多産多死の時代です。おそらく、平均的には女性は生涯に2人より遥かに多くの子どもを産んでいたはずです。現代文明の都合上は、子どもの数は2人前後がよいわけですが、生物としての人間は、そんな都合よく出生率をコントロールはできない、ということなのかもしれません。

加えて、そもそも人類の出生率なんて、そんなに安定したものではなかったのかもしれません。有史以前、いや有史以降だって、その時々の食糧事情や天変地異の発生などによって、生き残る子どもの数は大差が生じたはずです。食糧事情が安定して、疫病や災害もない時代が続けば、乳幼児死亡率は低く、人口はあっという間に増える、しかし、気象の変化や人口の増えすぎが原因で食料が不足、あるいは疫病の流行や災害などが起こると人がバタバタ死に、人口はあっという間に急減し、その結果食糧事情は再び改善し・・・・・・といったサイクルが繰り返されてきたはずです。だとすれば、出生率(または生き残る子どもの割合)など、そもそも乱高下を繰り返してきたものであって、一定の割合で安定させること自体が不可能事なのかもしれません。

いずれにしても、現代社会がいろいろな意味で曲がり角に来ている、ということの反映なのだろうと私は思います。





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最終更新日  2019.07.11 20:43:02
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