inti-solのブログ

2021/05/26(水)20:41

一生懸命「認識」を示してみても

オリンピック招致問題(47)

「必要な渡航、禁止ではない」 米国務省勧告に丸川五輪相 米国務省が新型コロナウイルスの感染状況を理由に日本に対する渡航警戒レベルを最も厳しいレベル4の「渡航してはならない」に引き上げたことを受け、丸川珠代五輪担当相は25日の記者会見で「必要な渡航まで禁止されているわけではない。影響が特に何か見込まれることはない」と述べ、東京オリンピック・パラリンピックへの選手団派遣に支障がないとの認識を示した。 --- 米五輪委「安全な参加を確信」 渡航中止勧告を受け声明 米国務省が日本への渡航警戒水準を引き上げ、「渡航中止」を勧告したことについて、米国五輪・パラリンピック委員会(USOPC)は24日、取材に対し、「選手たちの安全な参加を確信している」とする声明を出した。 USOPCは声明で「日本に関連する国務省の勧告が更新されたことは認識している」とした上で、「USOPCや東京の組織委が現在選手やスタッフのために講じている安全策や、渡航前や来日後、大会期間中に実施する検査により、選手たちは今夏、安全に参加できると確信している」と大会参加への強い決意をにじませた。(以下略) --- 米国務省が日本に対する渡航中止を勧告したことについて、日本政府や米オリンピック委員会が一生懸命火消しに走っているようです。 確かに、渡航中止は勧告であって命令ではありません。また、現状世界の大半の国がもっとも厳しいレベル4に指定されているので、日本だけが特別に厳しい警戒レベルに引き上げられた、というわけではありません。 ただ、いくら強制力のない勧告と言えども、渡航中止勧告の出ている国に、「国の代表」であるオリンピック選手団を何百人も派遣するのでしょうか。 重要なことは、この渡航中止勧告の決定をしたのは米国務省(政府)であって、オリンピック委員会ではないし、ましてや日本政府でもない、ということです。日本政府や米国のオリンピック委員会がこの件についていくら「認識」を示したところで、それは米国務省の認識とイコールである保証はありません。 その米国務省は今回の渡航中止勧告の選手団派遣に対する影響について、回答していません。 米国務省、渡航中止勧告の五輪選手団派遣への影響 明確な回答せず アメリカ国務省は、日本への「渡航中止」勧告を出したことが東京オリンピックへの選手団の派遣に影響を及ぼすかどうかに関するJNNの取材に対し、明確な回答をしませんでした。 アメリカ国務省の報道担当官はJNNの取材に対し「オリンピックのために日本に行くアメリカ人の区分は非常に限られている」とした上で、「大会組織委員会と日本政府、IOCは緊密に協力して、オリンピックで日本に行く人のための具体的な入国や移動の規則と手順を設定した」と、これまでの経緯を説明しました。 その上で、「これらの手順は、オリンピックに関わるすべての人と日本人を確実に保護することを目的としている」としましたが、今回の国務省の勧告がアメリカ選手団の派遣に具体的な影響を及ぼすのかどうか、それ以上の明確な回答はありませんでした。 --- どうやら、日本政府や米国のオリンピック委員会の「影響はない」「安全な参加を確信」という解釈に、米国務省はお墨付きを与えていないようです。つまりそれらは希望的観測に過ぎず、根拠のある話ではない、ということです。 さてさて、どうなるんでしょうかね。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る