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テーマ:ニュース(100711)
カテゴリ:人類学
立花隆さんが死去 評論家、「田中角栄研究」
「田中角栄研究」で脚光を浴び、脳や宇宙など多彩なジャンルを追究したジャーナリストで評論家の立花隆さんが4月30日に死去した。80歳だった。 東京大仏文科卒。文芸春秋社を退社しフリーになった後の1974年、「田中角栄研究 その金脈と人脈」を発表、故田中角栄首相の金権政治の実態を明らかにし、首相退陣、ロッキード事件摘発のきっかけとなった。数多くの資料を駆使した手法で「ニュージャーナリズムの旗手」と呼ばれた。 政治をテーマとした執筆活動に加え、科学技術分野の取材、評論も積極的に行い、「脳死」「臨死体験」「脳を究める」などの脳に関する著作や、宇宙など幅広い分野で言論活動を展開した。 東大客員教授なども務め、後進を育てる教育活動にも熱心に取り組んだ。 2007年に膀胱がんの手術を受けたことを公表、治療を続けながらがんについても多くの著書を発表していた。 主な著書に「日本共産党の研究」「宇宙からの帰還」「精神と物質」など。菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞多数。 --- だいぶ取り上げるのが遅くなってしまいましたが、立花隆、亡くなってしまいましたね。 「日本共産党の研究」という、共産党に対してかなり攻撃的な著作もあることから、ある時期は左派から批判を浴びたこともあります。でも、田中角栄追及を当初の文春から、当時はその対極の朝日ジャーナルに移してでも続行したところは、筋を通したなと思います。 個人的には、もっとも面白いと思った著作はこちらです。 サル学の現在 上 サル学の現在 下 インタビューで構成された作品ですが、どちらかというと、というか完全に人文社会系の分野のテーマでものを書く人だと思っていたので、こういう分野で本を書くとは思っていませんでした。後から考えると、脳研究に関する著作もずいぶん書いているので、その方向性の最初の一歩だったのかもしれません。とにかく、取り上げるテーマが幅広い、それも浅く広くではなく、深く広く、という人であったように思います。 でも、私にとって立花隆で一番印象に残っているのは、これです。 「耳をすませば」の月島雫のお父さん役の声。棒読みっぽいんだけど、でもいい味出しているなあ、と。立花隆と言えども、「役者」(この場合は声優ですが)をやったのは、この時だけではないかと思います。 YouTubeを色々検索したのですが、立花隆のセリフが聞こえるのは、この予告編しかないようです。 そういえば、近藤喜文監督は、「耳をすませば」の数年後に亡くなられたんですよね。監督作品としては、「耳をすませば」が唯一のものとなってしまいました。(最後に参加した作品はその2年後の「もののけ姫」の作画監督) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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