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2024/08/24(土)21:42

令和の米騒動?

経済問題・貧困問題(107)

令和の米騒動「売り場にコメがない!」品薄・高騰…原因&今後は? 各地のスーパーで、お米の品薄状態が続いています。『令和の米騒動』という声も出ています。なぜ、売り場にお米がないのでしょうか。 今、お米不足が深刻化しています。 「スーパーを4軒回ってコメがない。コメが売り場にない状況を初めて見た」 「2週間くらい前から、どこにもコメが売ってない。もう今夜の分しかなくて絶望」 「コメ売り場に、袋麺や切り餅がたくさん置かれている」 各地のスーパーでは、棚が空になったり、お米の入荷が不安定のため、購入制限をかけている店舗も出ています。~ そして、販売している国産米は、5キロと2キロのみです。お米不足により、10キロ入りの国産米を仕入れることは難しいということです。 さらに販売価格にも影響が出ています。2024年3月は5キロ約1500円でしたが、今は1000円値上げして約2500円です。~ なぜ、お米が品薄になっているのでしょうか? 1つ目に考えられる原因は『猛暑と水不足』です。 2023年、記録的な高温や少雨の影響によって、米どころの新潟や秋田で不作となりました。 収穫量を示す作況指数は、全国平均では101と『平年並み』でしたが、新潟県や秋田県では、『やや不良』となりました。 「とくにコシヒカリは暑さに弱い。コメの中に養分をため込む時に、暑すぎて稲そのものが弱ってしまった」といいます。 考えられる原因2つ目は『政府による生産調整』です。 農水省は、人口減少により、毎年10万トンペースで国内消費が減ることを前提に、主食用の米の生産をコントロールしています。 2021年と2022年のお米の民間在庫量は、コロナでお米の消費が低迷したため、適正水準を上回りました。 2020年から2023年までの3年間で60万トン以上減少し、2023年は、661万トンで過去最少でした。 一方で、消費量は、2022年から2023年にかけて、702万トンと、10年ぶりに増加しました。 コメ不足の原因3つ目は『訪日外国人の増加』です。 農水省の試算では、2024年6月までの1年間で、訪日外国人が約3万トンお米の消費を押し上げたということです。 原因4つ目は『コメの“お買い得感”』です。 日本では小麦はほとんど輸入なので、ロシアによる、小麦の産地であるウクライナへの侵攻や円安の影響で、パンや麺類など小麦製品の価格が上がりました。 一方、お米は国内生産なので、パンや麺類と比べると価格の上昇が緩やかでした。 こういったお米の割安感が、お米の消費を押し上げたとみられます。 さらに、直近の原因としては『南海トラフ地震臨時情報』の発表です。 8月8日~15日、南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震への注意が呼びかけられました。(手下略) --- 何日か前、facebookで友人が「スーパーに行ったら米がない」と書いていて、そんな事態になっていることを知りました。そうしたら、一昨日、実家の母から電話がかかってきて、やはり米を買いに行ったらスーパーに在庫がなかったと言っています。母は、5kgの未開封の米を開けた時に次の米を買いに行くそうです。だから、まだ開封したばかりの5kgの米が丸々残っているので、すぐにコメがなくなる心配はなさそうです。 一方我が家はというと、5kgの米2袋+米櫃に2~3kgの米があります。3人家族で、1か月くらいはもつでしょう。 かつて、1993年に「平成の米騒動」騒ぎがありましたが、あの年は、観測史上唯一「梅雨明けがなかった年」でした。長雨と冷夏で、特にコメどころの東北地方で壊滅的な不作となりました。 それに比べると、今回は、昨年が外見的には作柄指数101で平年並みのように見えながら、内実は目に見えない不作だったことが、米の端境期の今の時期に響いてきているようです。 別の記事によると、作柄指数の判定基準となる玄米では平年並みだったものの、精米したら例年より歩留まりが悪かった、という指摘もあるそうです。 直接的には、南海トラフ地震の巨大地震注意に加えて、東京周辺では先日の台風7号が当初直撃する予報だったため(結果的には少しそれて大きな被害はありませんでしたが)少なからず買いだめが生じたことがとどめを刺したように思います。 ただ、コメ不足が表面化したのは8月になってからですが、関係者は速い段階でその事態を予想していたようです。 2024年6月26日逼迫する米需給 現状と24年産の展望は 2か月前に、すでにこのような記事が出ていました。4月末の段階で、すでに「過去に例のない在庫量(の少なさ)」だったそうです。この事態になって、初めてそんな記事に気が付きましたけど。 ただ、今年に関しては1993年の時のような事態にはならないで済みそうです。昨年の作柄が「目に見えない不作だった」と言っても、1993年の壊滅的な状況とは比較にならないからです。1993年の作柄は全国平均で73、特に北海道40、青森28、岩手30、宮城37という惨状でしたが、一説には、この数字ですら「かさ上げされていたのではないか」ともいわれます。 今年のコメの作柄は平年並みであり、あと1か月か1か月半もすれば新米が出荷されます。それで当座の米不足は解消するでしょう。 ただし、今年の作柄についても、この記事によると、大雨被害を受けた秋田と山形や、日照不足があった新潟などは、作柄は「平年並」とされているものの、実際にはこれらの影響はある、ということです。 ということは、やはり昨年同様の「見えない不作」で、来年の今頃にまた米不足が生じる可能性は否定できません。 お米に限ったことではありませんが、現代社会は様々な生活必需品の生産や流通が、文字どおり「自転車操業」状態であり、どこかで一つ歯車が狂うだけで、簡単に品不足が起こってしまいます。なくてもあまり困らないものなら「仕方がないね」で済みますが、米となると、われわれ日本人にとっては、なくてはならない主食であり、それが足りくなるのは、「仕方がないね」で済ませられる話ではありません。

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