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テーマ:ニュース(100541)
カテゴリ:経済問題・貧困問題
「5キロ3千円になれば良いところ」 備蓄米放出、価格下げる効果は
政府は、高騰する米価を抑えるための備蓄米の放出を表明した。ただ、どこまで米価を引き下げる効果があるかは不透明だ。 農家を支持層とする自民党族議員に配慮する農水省は、消費者よりも生産者の利害を重視する傾向が強い。米価の高騰に十分な量の備蓄米を放出するかについて、懐疑的な見方が少なくなかった。 過去の放出は、東日本大震災(4万トン)、熊本地震(90トン)の時だった。これを凌駕する量になったことに、業界からは驚きの声も出ている。 コメ政策に詳しい宇都宮大の小川真如助教(農業経済学)は、「21万トンは非常にインパクトのある数字で、米価は下がってくる」と話す。 ただ、どこまで下がるかについては、見方が分かれる。 --- 備蓄米の放出は311の時でも4万トンだったのが、今回は21万トン放出。確かに過去の例と比較すればけた違いの大量放出です。ただ、米の国内消費量は、減少の一途とはいえ年間700万トン弱です。21万トンはその約3%に過ぎず、米価を引き下げる効果は、一時的にはあるかもしれませんが、さほど持続はしないんじゃないでしょうか。さらに追加、追加の備蓄米放出がある、というなら話は別ですが。 だいたい、米価も含めて物価って、必ずしもその時々での需要と供給の関係だけでは決まらないですよね。 昨年夏以降「令和の米騒動」が起こりましたが、当時は「今年の新米が収穫されれば(当面は)終息する(来年の今頃また同じことが起こるかもだけど)」と言われていました。ところが、ふたを開けたら、新米が収穫されて、確かに品不足は終息したけど、米価高騰は終息せず、というかむしろその後の方が高騰してますからね。 コメの収穫自体は、昨年は一昨年に比べて増えたと報じられています(2024年の主食用米収穫量は679万2千トンで、前年比約18万トン、2.7%増)。それなのに米価が高騰している理由は、卸売業者が価格高騰を見越して売り惜しみをしているためだ、という話があります。本当にそうなのかは知りませんが(一面においては事実だとしても、事実の一部に過ぎないような気がします)、もしそうななら、備蓄米を放出しても、それはみんな卸売業者の在庫になってうだけかもしれません。その場合は米価引き下げ効果はゼロ、ということになってしまいます。 というか、今からこれで、夏以降の端境期はいったいどうなってしまうんでしょうか。我が家は米飯大好き家庭なので、米は常時5kgを2袋+αは在庫として持っているのですが、その程度では3人家族で1か月もつかどうか、ですかららね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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