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テーマ:ニュース(97321)
カテゴリ:ラテンアメリカ・スペイン・スペイン語
新教皇レオ14世は「ペルーとセビーチェに恋した」
ローマ・カトリック教会の新しい教皇となったレオ14世は、約20年間滞在した南米ペルーとその代表的なシーフード料理「セビーチェ」に恋をしたと、同国の後任の司教が8日、語った。 新教皇となったロバート・フランシス・プレボスト枢機卿は米国生まれだが、1985年にペルーでアウグスチノ会に入り、2015年にペルー国籍を取得した。 ペルー北部の町チクラヨの教区で後任に就いたエディソン・ファルファン司教は会見でレオ14世について、「ヤギ肉、鴨肉のライス添え、そしてセビーチェが大好物だった」と述べた。レオ14世がチクラヨで馬に乗っている写真があるとも語った。 また、レオ14世は同じく南米のアルゼンチン出身だった故フランシスコ教皇と同様、特に貧困層や社会の「周縁」に生きる人々に強く心を寄せ、「ペルーでの使命に全生涯を捧げた」と評した。 レオ14世は教皇としての最初の演説で、スペイン語に切り替え、長年過ごしてきた「愛するチクラヨ教区」では、カトリック信者がイエス・キリストの教えに従うために「多くのこと」をささげてきたと述べ、敬意を表した。 レオ14世は、中南米での長い経験から、米国の教皇候補者の中で最も米国的でないと見なされていた。 ペルーにゆかりのある教皇が選出されたことについて、史上初の南米出身だったフランシスコ教皇に続く快挙として、南米大陸全体が称賛している。 --- 史上初めて米国人が教皇に選出されたと聞いて、一瞬、トランプ信奉者が選出されたとしたら最悪だなと思ったのですが、どうもその対極的な信条の持ち主であるようです。トランプやヴァンス副大統領の政策やふるまいに反対するツイートをシェアしていたことが報じられています。 そして、引用記事にあるとおり、出身は米国・シカゴですが、20年間ペルーで活動し(最初10年はトルヒーヨで活動し、続いてチクラヨで司教となったとのことで、いずれもペルー北部の都市です)、2015年にはペルー国籍も取得しているというので、米国人ですが、ペルー人とも言えます(早速、ペルーでは「ペルー人の教皇」と大騒ぎになっている模様です)。 ペルーのメディアは、レオ14世がペルー在住当時、ケチュア語(インカ帝国の公用語であり、現在のペルーとボリビアでもスペイン語に次ぐ公用語とされている)を学ぼうとしていた、という話を報じています。ただし、学ぼうとしたというだけで、どこにも「習得した」とは書かれていませんけど(笑) 先日亡くなったフランシスコ教皇はアルゼンチン出身でしたから、二代続いてラテンアメリカを基盤とする教皇が続いた、ということもできます。 教皇としての最初の演説では、基本的にバチカンの公用語であるイタリア語で、そして一部はスペイン語で話し、英語は使わなかったようです。 ここで話しているスペイン語は、やや外国人っぽい発音(そもそも「ペルー」の発音を頭にアクセントを置いていますが、スペイン語では正式にはPerúと綴ることからわかるように、後ろにアクセントが来ます)ですが、昨年10月のインタビューを見ると インタビュー部分は21:20より こちらは、上記の演説よりかなり「外国人らしさ」の薄いスペイン語を話しています。 なお、このニュース映像ではインタビューの直前にレオ14世の別の機会の発言も紹介されています。 「我々は歩みを止めることも前に戻ることもできません。教会の精霊(Espiritu Santo)は今日、そして明日を向いています。なぜなら、教会が置かれている今の世界は、10年前20年前と同じではないからです」 示唆に富む発言であり、この言葉からも、彼が保守派ではないことは明らかです。 今後のレオ14世の歩みに注視していきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.05.10 16:36:32
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