5802136 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

inti-solのブログ

inti-solのブログ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カレンダー

日記/記事の投稿

コメント新着

inti-sol@ Re[1]:どうやら行政側の敗色濃厚らしい(06/25) マルダリッグさん これまたコメントし難…
inti-sol@ Re[1]:片方のヤジだけが悪い、というおかしな議論(10/28) アンドリュー・バルトフェルドさん おっ…
マルダリッグ@ Re:どうやら行政側の敗色濃厚らしい(06/25) こちらも興味深いですね。 //friday.koda…
nordhausen@ Re:片方のヤジだけが悪い、というおかしな議論(10/28) 今や高市政権の補完勢力(国民民主党、参…
アンドリュー・バルトフェルド@ Re:片方のヤジだけが悪い、というおかしな議論(10/28) 少しでも高市批判をすると「炎上だ」と喚…

カテゴリ

2025.09.24
XML
カテゴリ:戦争と平和
原潜は「圧倒的アドバンテージ」 太平洋進出の中国に対抗 コストや「法制面の壁」が課題
防衛省の有識者会議が提言で示唆した原子力潜水艦の保有検討は省内では積年の課題だった。潜航時間が長い原潜は、通常動力艦と比べて圧倒的なアドバンテージがあるとされる。海洋進出を加速させる中国に対抗する「切り札」となるか。
原子力と通常動力の最大の違いは定期的な浮上が不要なことにある。通常動力艦は電力が尽きる前にリスクを負って浮上しなければならない。一方、原潜は艦内の小型原子炉で浮上することなく推力を得られる。通常動力艦の作戦行動は1カ月程度とみられる。原潜は乗員の負担や食料などを考慮して3カ月程度とされる。
もう一つは出力だ。仮にミサイルを発射すれば自艦の位置を特定されるが、速力が遅い通常動力艦は追尾されるリスクを負うため、発射判断がしにくくなる。
中国海軍は原潜を10隻以上保有する。防衛省幹部は「中国にどう対抗するか考えれば原潜しかなくなるのが実情だ」と話した。
原子力潜水艦を導入するには莫大な費用がかかる上、世論の理解を得ながら現行法制との整合性を取るなど高度な政策判断が必要。建造コストは現在保有する通常動力艦の約1200億円に対し、米軍の最新原潜は約40億ドル(約6000億円)と約5倍。法制面では、原子力基本法が定める「原子力の平和利用」がネックとなる。防衛関係者の間では宇宙空間を先例とする考えも浮上。
運用面では潜航の長期化は人員確保と相反する難題だ。ただでさえ、海上自衛隊は長期間の航海が敬遠され、艦艇の乗員不足に頭を抱えている。
もっとも防衛省内でも原潜が絶対視されているわけではない。これまで通常動力艦は発電機関や大容量電池を搭載して潜航期間を延ばしてきた。有識者会議でも原潜だけでなく最新技術を駆使した「全固体電池」や「燃料電池」による長距離化が念頭にある。ある防衛省幹部は「原潜もいいが、むしろ多数の無人潜水艦の方が相手に与える脅威は大きい」との見方を示す。(要旨・以下略)

---

原子力潜水艦の保有など、とんでもない話です。
現在、原子力潜水艦を保有している国は、米ロ中英仏印の6か国です。また、北朝鮮は現在保有していませんが、建造しようとはしています。そして、そのすべてが核兵器保有国です。核兵器を持っていても原潜を持っていない国はありますが(パキスタン、イスラエル)、核兵器を持たずに原潜を持っている国はありません。
つまり、もし日本が原潜を持ってしまったら、そのまま「核兵器を持つべき」という流れになってしまうことは確実です。実質的には、原潜を持った時点で(それもVLSを搭載しているなら尚更)諸外国は「日本は核兵器を保有した」と判断することになるでしょうから、核拡散防止条約の面でも、かなり問題を生じる可能性があります。日本は、核拡散防止条約で核の保有を公認された国ではないし、インド、パキスタン、イスラエルのような、元々の非加盟国でもありません。北朝鮮のように途中で核拡散防止条約から脱退すれば、北朝鮮がされたような経済制裁を日本が受ける可能性もあるわけです。
経済の根源を輸出入に頼る日本は、それによって致命的な打撃を受ける可能性もあります。

なお、記事には原潜のよいところしか書いていません。確かに原潜は通常動力潜水艦より出力が大きい、航続距離が無制限、浮上の必要がないという利点がある一方で、潜水艦としての基本性能において致命的な弱点があります。それは、「音が大きい」ということです。
通常動力潜水艦は、充電中以外は、モーターのみで駆動しているし、いざとなればそのモーターも停止して無音にすることもできます。しかし、原潜は、原子炉と減速タービンが常に稼働している、通常動力間に例えると、浮上またはシュノーケルを出してエンジンを回して充電しているのと同じ状態が常時続いています。しかも、原子炉は簡単に停止できないし、停止しても冷却はずっと必要です。
もちろん、防音対策は進歩しており、今の原潜は騒音の塊というわけはありませんが、通常動力型潜水艦もまた静粛性は向上しているので、それと同等の静粛性とはなりません。

このデメリットがあるため、そして、原潜が非常に高価であることも影響して、原潜保有国でもロシア、中国、インドは、通常動力型潜水艦も引続き建造しています。

原潜が非常に高価である点も問題です。引用記事に「現在保有する通常動力艦の約1200億円に対し、米軍の最新原潜は約40億ドル(約6000億円)
という記載があります。実際には、日本が米国と同等の兵器を、独自開発でもライセンス生産でも、同等の価格で生産できたことはないので、6000億ドルより更に建造費が高く付くのは確実です。おそらく1兆円近く、そこに搭載する「敵基地攻撃能力」の調達費用も含めれば、1兆円をかなり超えるでしょう。原潜が1隻では運用が困難なので、最低2隻建造すると、2兆円超、とんでもない値段です。

このように、あらゆる面で、原潜の保有は現実的ではないし、また保有すべきでもありません。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.09.25 08:23:50
コメント(2) | コメントを書く
[戦争と平和] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X