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テーマ:ニュース(96576)
カテゴリ:戦争と平和
米イランが土壇場で停戦合意、双方が勝利を主張
米国とイランは、ドナルド・トランプ大統領が設定したイランの発電所や橋などへの攻撃の猶予期限である米東部時間7日午後8時のわずか1時間前に、2週間の停戦に合意した。これによりイランはホルムズ海峡を一時的に開放する。 両国共に、1か月以上にわたる交戦で勝利したのは自国と主張した。この戦いは世界の金融市場を混乱させ、原油価格を急騰させた。 トランプ氏はAFPの電話インタビューに応じ、停戦合意は米国にとって「完全な勝利」だと述べた。 イランも停戦を勝利と位置づけ、交戦終結に向けた協議を10日にパキスタンで開始することで米国と合意したと発表した。イラン国家安全保障最高評議会は声明で、「敵は、イラン国民に対する卑劣で違法かつ犯罪的な戦争において、紛れもない歴史的かつ壊滅的な敗北を喫した」「イランは偉大な勝利を収めた」と述べた。 米ホワイトハウスはイスラエルも停戦に同意したと発表したが、イスラエル首相府は、停戦合意にレバノンは含まれていないと強調した。(以下略) --- 現時点では2週間の停戦なので、そのまま戦争が終わると確定はしていませんが、何とか戦争が終わってほしいものです。以前に記事を書いたように、このまま戦争が続き、ホルムズ海峡が通過できない(日本政府がかたくなにイランとの個別交渉に応じようとしない)ままでは、日本が経済的に破綻する可能性がありました。米国・イスラエルもイランも、戦争終結に応じそうな気配がありませんでしたから、下手をすると年単位で戦争が続く(膠着状態で戦闘が下火になっても、ホルムズ海峡封鎖は解かれない)ことを危惧していました。 安心するのはまだ早いですが、どうやらそんな事態にならないで済みそうです。 まあ戦争が終わってくれるなら、どちらが勝ったかはどうでもよいのですが、とはいえ、客観的に見ると、「米国は戦闘に勝って戦争にはボロ負けした」のは明らかです。 純軍事的には、米・イスラエル軍はイラン側を圧倒し、イラン上空を自在に飛び回り、爆弾とミサイルの雨を降らせ、標的とした軍事目標の破壊、要人の殺害にほとんど成功しています。 ただし、イラン側の弾道ミサイルとドローンによる反撃も熾烈でした。米イスラエル側も大き損害を受けてはいます。とはいえ、双方の受けた損害比較なら、そりゃイランの方が圧倒的に大きな被害を受けているはずです。人的被害もそうです。 しかし、戦争の勝敗という意味では逆転します。米・イスラエルは戦果では圧倒しながら、戦争目的は何も達成できていません。ハメネイや多くに要人は殺害しても、イランの政治体制はびくともせず、ホルムズ海峡封鎖によって世界経済を人質に取られ原油価格の高騰を招いているのが今の状況です。 で、結局米国は発電所や橋への攻撃の最後通牒を何度も延期した挙句、イラン側の提示した和平への10条件をトランプか受け入れて、とりあえず2週間の停戦となったのが今の状況です。 その10条件とは、BBCが引用するイラン国営放送の報道によれば ・イラク、レバノン、イエメンにおける戦争の完全停止 ・期限を設けない、イランに対する戦争の完全かつ恒久的な停止 ・湾岸地域におけるすべての紛争の全面的な終結 ・ホルムズ海峡の再開 ・ホルムズ海峡における航行の自由と安全を確保するための協定および条件の確立 ・イランに対する復興費用の補償金の全額支払い ・イランへの制裁解除の完全な履行 ・アメリカが保有するイランの資金および凍結資産の解放 ・イランがいかなる核兵器の保有も求めないことへの全面的な確約 ・上記条件が承認され次第、すべての戦線で即時に停戦を発効すること だそうです。 要するに、イランがホルムズ海峡封鎖を解除し、核兵器開発を完全に放棄するなら、米国はイランへの制裁と資産凍結を解除し、補償金を払って戦争はおしまいにする、要約すればそういう内容の提案です。 しかし元々、戦争前はホルムズ海峡は自在に通航できていました。戦争前に戻るだけのことです。そして、核兵器開発の放棄と制裁、資産凍結の解除は、トランプ自身が「生ぬるい」と破棄してしまった核合意と同じ内容です。 つまり、イランは何も譲歩していない、単純に2015年の核合意が成立した段階まで戻れと言っているだけです。一方のトランプは、自分が破棄した核合意の復活を求められているわけです。ましてや、補償金の支払いは、明らかに負けた側が勝った側に対して行うものであることは明らかです。 しかも、一説には「ホルムズ海峡における航行の自由と安全を確保するための協定および条件の確立」にはホルムズ海峡の通行料を新設して、それをイランと対岸のオマーンで折半する内容が含まれるのではないか、との説があります。現時点ではこの項目がそのような内意を含むのか私には分かりませんが、これが事実なら、尚更「イランの勝ち」です。 勿論、この内容で決着したわけではありませんが、トランプはこの10項目を「交渉の基盤となる」と言っています。この内容が「たたき台」だとトランプ自身が言っているのだから、トランプの負け前提での交渉スタートということになります。 とはいえ、世界は、この狂人の無謀な戦争と日々変わる言動に振り回されて、多大な経済的損失をこうむりました。 そんな狂人に、媚を売って売って、売りまくって、骨の髄まで属国根性を見せつけた、とこかの国の首相がいました。しかし、その挙句にトランプに「日本は我々を助けてくれなかった」と言い放たれ、あれだけ媚びを売った効果が何一つなかったことを露呈する結果となりました。 この人のかじ取りで日本が破滅する前に戦争が終わりそうであることは、不幸中の幸いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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