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『犬の鼻先におなら』

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2006年07月11日
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う~ん、公開を期待している人になんて書けばいいか(-_-;)。

 試写会に行ってまいりました。遅まきながら感想を。(本作品は7月29日より全国東宝系でロードショー予定)

 正直、書き辛い
 私自身、大変期待していたんですが。

 ネタバレはありませんが、予断なしで鑑賞を希望の方は、読まれない方が。
 ただし、一言御助言を。
 「劇場売店でパンフレットを購入し、上映前に是非一読を」(原作を読むのが一番良いのでしょうが、「外伝」合わせて全六巻ですし、相当変えてますから)。この作品の世界観の最低限の事前知識が必要かと。

 (⌒0⌒)/~~それでは、行ってらっしゃい。







 **********************************************************

 残念ながら本作品は辛うじて合格点(客が暴動を起こさない)をクリアしたに過ぎません。

 ストーリー展開に起伏が乏しい。
 登場人物の描写が平板。

 この問題点はひとえに、「小説『ゲド戦記』の映画化」の問題に起因すると考えられます。

 小説『ゲド戦記』って長いのよ。その上、単純な「剣と魔法のファンタジーワールド」じゃないしね。えらく思弁的色彩が濃い作品。

 あれを2時間枠に収めようとすると大変。
(あぁ、なんで、「ジブリ『ゲド』三部作」ぐらいにしなかったんだ?“大人の事情”って奴か(T^T)。

 必然、無茶な“圧縮”と“変容”が行われます(かなり変えられた)。

 ズバリ、徹底した“記号化”。捨象されたのです。
(そうでもしないと2時間枠に収まらない)

 この映画における主人公も、ただの“若者”という記号になってしまいます。ゲドも“目指すべき大人”というただの記号。

 記号に感情移入は出来ない

 ある程度「哲学」なり「心理学」なりの極基礎的な知識があれば、一連の“記号”の羅列を“解釈”する事は可能です(この映画の“主張”とやらは“理解”出来る)。

 でも、「感動」ってそういう事ではないですよね。
(「論文」読んでるんじゃないし、まして「ある特定の世界観」の“プロパガンダ”観たい訳じゃない)

 例えば、冒頭、フロイト的テーマがすぐに出ますが(ネタバレしないように書いてるつもり)、普通の観客は、主人公の「その行動」に至った理由なり、説明なりが、そのうち解き明かされるんだろうな、と期待します。

 でも、そんなもん、ないんですよ。

 だって、主人公は「人物」ではなく、ただの“記号”なんだから。
フロイト的テーマをひっぱて来るための“記号”のただの“運動”。

 以下、延々そう。
(なんだかな、ウラジミール・プロップの『昔話の形態学』やらA・J・グレマスの『構造意味論』を無理やり読まされてる感じ)

 “命”“均衡”“影”“死”。
 全て“記号”として“処理”されます。


 (逆に、「感動する例」を挙げますね。『ナウシカ』の冒頭、キツネ様の小動物にナウシカが指を噛まれるシーン。あれ「何が言いたいのか」って事を“理解”するより先に、感動しましたよね。あれは、いわば普通の生活では出てこない行動をナウシカが取ることによって、理解の“空所”が出た。その“空所”を観客は、一生懸命“埋める”作業をするわけです。つまり、今までの自分のものの見方考え方では、絶対に見えてこないものを出して埋める。今までの世界観への“否定作用”。これが「感動する」って事なんですね。)


 そりゃ、あらゆる“作品”は記号論で分析可能だろうけど、分析の「結果」をポコンと出されてもね。
 感動、難しい(T^T)。


 そのまま、ラストまでこの映画は進んで行きます。
 「大人の知識(小理屈)」を抜きに観れば、「これがジブリか」と泣きたくなる印象で終ってしまいます。
 本来、最も感動の山場である筈のラストが、単なる「悪い奴をぶっ殺す」アニメとさして遠くない物になってしまいました。
 子供さんが、そう理解してしまうのではないかと心配です。
 (これは「ドラキュラ」か( ̄Д ̄;)。あと勝手に、ヒロインは××になるし。ホート・タウンはどうなった)


 新人の監督さんに『ゲド戦記』の映画化は無理だったんでは。


 後、調子に乗って悪口描けば、“演出”、もう少しどうにか、ならなかったんでしょうか。
 せめて、もう少し機知を。
 ユーモラスなシーンがもっとあれば救われたのに。

 ヒロインの声は無名の新人さん、手嶌葵嬢を起用との事。
 歌は良いのですが。
 新人には、一寸荷がきつかったのでは。(何故にジブリは声優を嫌う)
 今後に期待です。
 

 
 そりゃ、「ジブリ」と「ゲド」のブランド名で、客は来るだろう、悦びもするだろう。
 だけど、ブランド名だけで悦ぶ客の、その「悦び」って「感動」の事なんだろうか。
 ジブリ、これから大丈夫なんだろうか。


 ・゜・(PД`q。)・゜・




 褒めます(*^O^*)。

 今回の作品、「背景」が素晴らしいですよ。
 特に冒頭、イスタンブールのアヤ・ソフィア風王宮の全体像シーン。
 そして、それにもまして、都城ホート・タウンの俯瞰図。
 見事な「油絵」といって良いでしょう(いつもとタッチが若干違う)。
 「絵」の魅力、前半でたっぷり堪能できますよ。

 奴隷狩り男「ウサギ」の声を、香川照之氏が好演。「横暴な小心者」の憎たらしさを見事に表現しています。
 アレン役の岡田准一氏も頑張りました(主人公の自信が無い感じがよく表されていました)。
 
 ハイタカとテナー。同志愛に基づく夫婦(ここでは夫婦じゃないけどね)が理想だ、という事がよく分かります。

 


 「死は贈り物」

 「『死んでもいい』と『永遠の命』は結局、同じ事。どっちも、今の生から逃げている」

 後半は台詞に注目。台詞をきっかけに、色々、考えて見てください。



 誰にでも「第一回作品」はありますからね。宮崎吾朗監督の今後に期待したい。

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最終更新日  2006年07月11日 20時00分33秒
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