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カテゴリ:(`・ω・´)ゝ少し真面目
朝日新聞誤字。ジャーナリストの職業倫理とは。
朝日新聞12/9日31面「横浜・寿町の日雇い労働者支援 制度見直し思惑はずれ」と題された記事より(「杉本健」の署名あり)。 「(略)8時20分、寿町勤労福祉協会の職員がスイッチを入れると、ラジオ体操の音楽が流れ出した。集まった寿地区の居住者と地域の子どもの約30人が元気よく体操を始めた。 しかし、広場から道路に目を移すと、また別の光景があった。つえをついてよたよたと歩く高齢者、道路脇の地べたに座りカップ酒を飲む人。たくさんの寿地区居住者がたわむれていた。 ここ20~30年、寿地区には人が集まり続け、それとともに高齢化が進んでいる。(略)」 内容自体はここでは問題にしません。 言葉の問題。 日雇い労働者が「たわむれる」? 「たわむれる」。 意味。1.遊び興ずる。2.ふざける.おどける。3.異性に対していたずらをする。(広辞苑より) 「子供が犬とたわむれる」なんていう使い方をしますね。 これ「むれる」の間違いだろうね(「たたずむ」かも知れない)。 「群れる」の“高級”(気取った)表現が「たわむれる」だと朝日新聞の記者さん、思い込んでいるんじゃないだろうか。 (前半「元気よくラジオ体操」で、「しかし、別の光景が」と続いて「よたよた歩く」と「地べたに座りカップ酒」の文が書かれていて、次の段に「寿地区の高齢化」の話が続くのだから、ここは、「悲惨」とか「無気力」とか、とにかく負のイメージが来ないと変だよね。「たわむれて」いたら、和やか、ハッピー、元気いっぱいの光景じゃないか) 漢字で書けば直ぐに解る。 「戯れる」「群れる」「佇む」。 もしかしたら、画数が多い漢字は苦手な記者さんが、この朝日新聞の記事を書いたのかも知れない。 これ、私がブログで誤字誤記を(たぶん)している(無論、無いに越した事はないけどね)のと、全然意味が違うんだよね。 だってこの新聞記事、「お仕事」で書いている訳でしょ。 新聞記者という「職業」の人が、新聞という「商品」を作っている訳だ。それでミスを犯している。 職業倫理の問題。 「朝日新聞の“問題”」といえば、通常、その“偏った”報道ぶりや、捏造報道(「アサヒる」なんていう言葉も有名に)がよく話題になるけど、実は、それ“以前”の問題があるんじゃないだろうか。 八百屋さんが、ほうれん草と小松菜を間違える。そういう事がありうるか。 ジャーナリストという職業に特有の、特別な“使命”なんて無い。特別に「日本人を正しい方向に啓蒙し、指導していく神聖にして偉大なる」使命なんて無い。義務も権利も無い。 あるのは他の職業と同じ“職業倫理”があるだけ。 八百屋さんは、ほうれん草と小松菜を間違えたりしない。「我々、青果商は日本人の食生活を正しい方向へと啓蒙し指導する、神聖なる使命がある!!」なんて絶対に言わない。 “善い”八百屋さんは「新鮮な野菜を安く提供したいな」と努力するだろうし、そういう八百屋さんは「良い八百屋」と言われるよね。 ジャーナリストも全く同じなんですよ。 (朝日新聞を筆頭に)全ジャーナリストは、まず、「辞書を机の上に置け」。そっからスタートするんだよ。それ以外無いんだよ。 おまけ。 朝日新聞の「ジャーナリスト宣言」っていうCM、皆さん憶えてる? 新聞が楽々捨てられる(^O^)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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