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『犬の鼻先におなら』

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2012年03月06日
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カイガラムシ産業は有望かも。

 庭木に毎年大量発生するカイガラムシを駆除する為(実は冬が駆除時期だったりする)、参考資料として伊澤宏毅著『カイガラムシ』を読んだところ、一寸面白い記載があった。

 (p47)「塗料で『ラッカー』という言葉を聞いた事があると思う。この『ラッカー』の語源となったのがラックカイガラムシだ。ラック(Lac)とはサンスクリット語のラクシャ(Laksha、10万を意味する)に由来する。つまりそれほど多くのムシが集合するということから、この名が付いた。中国南部からインドにかけて約20種が生息し、そのうちの二種類が産業的には利用されている。雌が集団で寄生して分泌する多量の排出物(樹脂状の塊を形成)を集めて、分離精製し、シェラックと呼ばれる樹脂とラックダイという染料を取り出すのである。中国ではすでに紀元前2000年頃から使われ、漢方薬としても用いられた。染料としてはその後インドでも使われるようになり、今でもインドからタイ、チベットの山岳地帯にかけて住む諸民族が着る赤色や臙脂色の衣装の原料は、ラックダイである。」

 という事はダライラマ猊下がお召しになっている臙脂色の法衣も、カイガラムシで染め上げた物なのだろうか。


 「XXと言う食品の赤い色はムシから作られている」なぞと良く言われる豆知識(怪知識)の元は、このムシ由来のラック色素の事か、またはサボテンに付くコチニールカイガラムシ由来のコチニール色素の事。
 コチニール色素は古くアステカ文明でも使用されていたと、この本の記述に記載されていた(現在では、ハム、ソーセージやケチャップ、洋酒、キャンディーと色々使われているらしい)。

 ラックダイは2000年も前から人の口に入っていた物だから、人工着色料よりは余程安全だろう(無論、取り過ぎれば何だって毒だが)。

 そういえば、家の庭木に大量発生するカイガラムシを駆除する際、カイガラムシの赤っぽい体液が服について困る事がある(基本的に農薬は使わず、手で掻き落としています)。あれで手染めなぞ出来るのであろうか(出来ても私は着ませんが)。


 なおラックダイは精密機器の防錆剤、電気絶縁材、医薬品や食品のコーティング剤としても利用されており、一方、シェラックは、天然樹脂で唯一熱硬化性をもち、耐油性、電気絶縁性、無毒性に優れた特性を持っている為、石油系樹脂に代わる、環境に配慮した素材として注目されているとの事。
 カイガラムシが明日の地球環境を担っちゃってるようだ。

 ところで、インドやタイではどうやって生産しているのであろうか。カイガラムシ養殖場(?)。枝にびっしりとカイガラムシ(想像してしまった)。

 会津の高級和蝋燭(煤が出ないのだ)の原料はイボタロウムシの分泌物。このムシもカイガラムシだ。この本によると、このイボタロウムシの分泌物は最近、高級化粧品の材料や、チョコレート等の食品のコーティング剤としても利用されているらしい。
 我々はカイガラムシ由来成分を結構口にしているようである。


 なお、欧米には、日本のように「カイガラムシ」と総称する表現はないと出ていた。分類によってそれぞれ違う呼び名で呼んでいるらしい。例えばコナカイガラムシ類(白い粉を吹いているような奴)はmealybugミーリーバグ、マルカイガラムシ類(硬くて丸い奴)はscale insectスケールインセクト、カタカイガラムシ類(蝋が固まったような奴)はsoft insectソフトインセクトといった次第。
 何処かで使う機会が...無いな。


素人にはカイガラムシの同定の段階で難しい。この本、カイガラムシの一覧と写真が欲しい。

 





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最終更新日  2012年03月06日 06時39分41秒
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