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『犬の鼻先におなら』

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2013年08月06日
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(その1)の続き。

 後半は少しマシに。
 ステレオタイプではなく、“人間”として父親が描かれる様に。

 少年Hが、人格のマトモな軍事教練担当の軍人から、自分の教練射撃部に入部しないかと誘われた時の、父親のアドバイス。「それで配属将校から目をつけられなくなるなら、入ったほうが良い」。同様のアドバイスを母親にも与える。

 また、少年Hが米国から来た絵葉書を友人に見せたばかりに、机に「スパイ」と落書きされる破目に。怒って少年Hは友人を詰問しに行こうとすると「その友人もお前に言われた通りの事を友達に喋っただけじゃないのかい。犯人探しなんて詰まらないからおやめよ」。

 大人の優しさと知恵で諭す父親。水谷豊の演技もあって味わい深い。

 こういう所を膨らますべきじゃないのか、この映画。力点の場所を間違えている。
 
 イデオロギー宣伝に主力を注ぐと、“硬直”した平板な人間像しか描けなくなくなってしまう。それは、どこの時代のどの国、どの民族にも通じる、豊かな人間描写を放棄するという事なんだよね。

 それに、時間も喰われちゃう(笑)。
 後半は、折角“面白く”なって来たにも関わらず、詰め込み、端折り過ぎ。

 終戦後、あの聡明で物静かだが強い意志を持った父親が気が抜けたような虚脱状態になる。
 興味深いエピソードなのに、ここ説明不足。軍国主義者、国粋主義者が負けた為に放心するのは判る。しかし、父親はそれらと全く正反対の人物の筈。何故、虚脱状態になるのか。これは「ミシンが焼けて仕事が出来なくなった」だけでは説明がつかない。

 少年Hが自殺を決意するまで悩む、というのも、描写が足りないせいで「なんじゃこりゃ」。唐突に始まり唐突にエピソードが終わる。

 ホント端折りましたね。
 ここをメインに描写しなきゃ駄目じゃない。
 
 原田泰造演じる軍事教練教官が可笑しい。脚本家も監督も恐らく意図しない所で可笑しい。
 戦前は少年Hをボコボコに殴る鬼畜野郎で、おぉ、原田泰造氏見事に好演。
 で、戦後コロリと180度転向。共産党の演説集会なんかに出席している。 
 で、少年Hは「大人は信じられなぁ~い」と。

 でも、そうは感じられない。
 少年Hが転向を難詰すると、原田泰造、やたらと腰が低い。人の良い庶民という印象だけ。小狡さ、卑屈さが感じられない。
 つまり戦争中という特殊な社会状況だったから、凶暴であっただけで、元々は小心で善良な人物。単に元に戻っただけ(これ演じた原田泰造氏の解釈か)という事。転向という感じではない(糅てて加えて時々テレビで観るお笑い芸人としての印象もあって、「原田泰造。許してやろうよ。根はいい奴だよ、たぶん」(笑)。

 「大人は信じられなぁ~い」という話にするのなら、「腰が低い」では駄目。
 『橋のない川』の住井すゑレベルのクソクズ人間を出さなきゃ駄目
 
 「戦争はありがたい。戦争は価値の標準を正しくしてくれる。そして人間の心に等しく豊かさを与えてくれる」「戦争はありがたい。あり余る物によって却って心を貧しくされがちな人間の弱点を追い払って、真に豊かなものを与えようとしていてくれる」 住井すゑ。このクソクズは戦争中散々、こうした戦争賛美の随筆や小説を書いていたのだが、戦後一転「戦犯天皇粉砕ぁ~い」の反戦反差別作家として出版、言論界で絶大の権勢を誇っていたのだ。
 
 「そんな筈がある訳がない。ネトウヨには困ったもんだなぁ。ははは」と思ったでしょ(脊髄反射かい)。

 これは朝日新聞社の雑誌『RONZA』(95年8月号)に特集を組まれていたもの(「朝日はネトウヨだぁ」か)。
 あのアサピーですら、この住井すゑのクソクズっぷりに腹を据えかねたのだろう。
 だが、それだけではない。
 朝日の記者がこの件を突っ込むと、なんと住井すゑは「ほほほ・・・。何を書いたか、みんな忘れましたね」「書いたものにいちいち深い責任感じていたら、命がいくらあっても足りませんよ」と答えているのだ
 
 本当の人間のクズ。というより人格異常者だろう。正にこれが“ニポンリベラル”の正体。
 (今、この“衣鉢”(笑)を継いでいるのが、大江健三郎。このクズも原発を容認していたくせに、なんの説明もなく口をぬぐって反原発の旗手サマに御転向で、一山当てました。さすが、独裁国家北朝鮮を賛美しているだけの事はあるよ)

 そう、このレベルの鬼畜、クソクズっぷりを出さなきゃ「大人って信じられなぁ~い」の説得力が出ない。原田泰造じゃあ、ただの「いい人に戻ってよかったね。目出度し目出度し」だ。

 だが、クスクズは出せない。無理だ。何故か。
 作者の妹尾河童も、“ニポンリベラル”だから(笑)。


 モスクワ映画祭で受賞したのは“政治的”理由だろうな(地下資源がらみの問題でロシアは接近したがっているからね)。

 いや、もっと情けないレベルで、そもそも「戦争中、日本人が大量虐殺されていた」という事に衝撃を受けたからかも知れない。
 殆どの大都市は空襲で徹底的に破壊され、日本人非戦闘員が大量虐殺されていた(1945年3月10日の東京大空襲だけで死者10万人以上)。海外では、一流のジャーナリスト、インテリの類でさえ、こうした事実は全く知られていない。えっ!って驚くぐらい知られていない。


 結論。
 プロパガンダなら、プロパガンダでもいいけど、プロパガンダ映画としても三流。
 出演俳優のファンだけ、テレビで見ればいい。

 たぶん、ちゃんとした“反戦”映画を作りたいなら、第二次大戦に材を取ってはもう駄目なんじゃないでしょうか。



ひょっとして角田課長出てた?






最終更新日  2013年08月23日 07時32分25秒
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