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カテゴリ:φ(..;)来た見た書いた
ステレオタイプ。力点の場所を間違えている。固形物ばかり喰うな。「相棒」役者発見祭り。
この映画は褒めないと“政治的”に正しくない事になりますよ。愛国運動も結構ですが、貶すと馬鹿と思われますよ(BYニポンリベラル)。以上感想終わり。 (以下、“政治的”に“良い子”の皆は読んじゃ駄目だよ) アホらしいのでだらだら書きます。 テレビで充分です。いつか必ず放送するでしょう。作っているのはテレ朝ですし。 水谷豊を観に行ったようなもんです(「相棒」好きだから、まぁいいか)。 想像以上に駄目でした。 まず原作。これが一部では有名な代物。妹尾河童の『少年H』。これが酷い、作者の人格が疑われるレベルと大評判(?)。 「自らの記憶と体験を元に書いた作品である」と言いながら、「お前は超能力者か!」のありえない記述のオンパレード。戦後明らかになった史実を何故か父親が知っていたり、参考にしたモト本『昭和二万日の全記録5巻・一億の「新体制」』の誤記を右から左に写していたりと、「何がどう、自らの記憶と体験なんだよ」の世界。 あんまりにあんまりな内容に、児童文学者の山中恒氏が『間違いだらけの少年H』という本を態々、病(癌、心筋梗塞)をおして著した程。『少年H』より『間違いだらけの少年H』の方がずっと分厚く興味深い本になりました(笑)。 念の為に書いておきますが山中氏は別にネトウヨ(笑)でも軍国主義者でも何でもない、強いて言えば寧ろ左翼の人です。「夥しい数の歴史的な齟齬と事実誤認」の出鱈目さが嫌なだけ(「年表と新聞の縮刷版をふくらませて作り上げたような作品」「戦争体験者の酒の席での与太話を小説風にまとめただけのもの」とは山中氏の評との事)。 なお山中氏は野間児童文学賞最終審査会でもオカシイ点を指摘したそうですが、ハイ無かった事にされました。出版社もグル。そして目出度く340万部のベストセラーになったとさ。 これはある意味戦前より酷いんじゃない?それともニポンリベラルなら言論弾圧と印象操作はスバラシイのか。せめてやるならスターリン並に徹底すべきでしょうね。左翼の人の批判なのでニポンリベラル大困惑の大混乱。 なお、この『間違いだらけの少年H』が発表されると、妹尾河童はこっそりと指摘された箇所を修正しています。 結局、“超能力”少年「H」クンの「ボクの一家はこんなに聡明で道徳的にスバラシイ一家でした。ドウダ。周りの人間は戦争賛美の馬鹿ばっか。だから僕達のような偉大なリベラル一家が迷惑するんだよね」という自慢話で、当然「ボクのような全知全能、道徳完全人間のリベラル人が、永久戦犯民族ニポン人を支配する。その為には、嘘に印象操作に隠蔽工作と、何をやっても許されるのさ」に繋がる訳です(ニポンリベラルというのは思想上の問題ではなく、ある種の人格異常者が自己の異常性を正当化する為の「オイシイ理屈」として所謂左翼思想を利用しているんでしょうね。〔もっとも「利用できてしまう、親和性がある」と言う事は結構大きい。フランス革命の時から左翼の歴史は言論弾圧、大量虐殺、強制収容所の歴史だからね〕)。 (関係ないけど、山中恒氏ってNHK少年ドラマシリーズの『とべたら本こ』『ぼくがぼくであること』の原作を書いた人だったんですね) しかし、原作がクソでも映画が素晴らしいと言う事はありえるしな(脚本は『三丁目の夕日』の古沢良太氏)。 それに、「盛られている思想がウ○チでも、映画としての評価は別」だしね(ナチの宣伝映画『意志の勝利』は冒頭の空撮から見せたものね)。 という訳で、観てきました。同行者は戦争体験者の老母(昔の事を思い出すのはとても良いそうだ)。 前半は当に上記の原作のノリ。“超能力少年H”の“超能力者”ぶりを遺憾なく発揮されております。「新聞で報道されているのは皆嘘だぁ」とかね、超能力で判るの(笑)。 ニポンリベラルのプロパガンダ。 プロパガンダでも別に構わないけど、台詞で主張(イデオロギー)を“説明”しちゃうというのは、映画として駄目なんじゃない。 以下、如何にもニポンリベラルが言いそうなエピソードの連続。所々に妹尾氏の“自慢”が入ります。 ステレオタイプのオンパレード。 横目で見たら、老母は寝てました。そりゃ寝るわな。 起こす鬼息子。 映画終了後、感想を尋ねたら一言「(主人公一家が)固形物ばかり食べている」。そこですか(笑)。 ここ、説明が要りますかね。当時、日本の都心部は食糧難でとても薄い雑炊(?)ふうの“何か”を食べているのが普通だった訳です(念の為、書いておくと、日本の全地域がそうだった訳ではないよ。地方の農村なんかでは、一番酷い時でも白米をお腹一杯食べていたという所もある。色々ね) ストーリーの展開上、“液状食品”を出せなかったのかも知れないが、“プロパガンダ”としてここは間違えていると思うよ。「戦争は悲惨だぁ~。だから反対だぁ」と言いたい訳でしょ。だったら、こういう点をリアルに描写しなきゃ。台詞で“説明”してどうすんの。 反戦物は細部描写が大事。 私も寝そう。 ここで映画評論の神、淀川長治の精神を思い出します(笑)(この人は凄かったね。「どんな映画でも必ず良い所がある」と必ず褒めるの。どうしようもないクソ映画でも「レストランのシーン。出て来たお皿の模様が素晴らしかったですね」(笑)スゴイよ) という訳で、「脳内『相棒』祭り」(笑)。 この映画、「相棒」でお馴染みの役者さんが結構出ているんですよ。君は何人見つけられるか。 「小野田官房長」の岸辺一徳さんは直ぐに判る。吉村役の国村隼さんは「劇場版2」に悪役の「長谷川警視庁副総監」で出てたね。他、錠剤大好き「大河内監察官」の神保悟志さんがチラリと出ていた(たぶん)。 「脳内『相棒』祭り」の最大の山場はこれ。 トリオ・ザ・捜一の一番若い「芹沢巡査」が「杉下右京」を拷問していた(笑)。鉛筆を指に挟んでグイグイ。いいのか、芹沢。イタミンならまだしも、芹沢が杉下右京に拷問かけるとは。芹沢、大きくなったな。ファンとして嬉しい(笑)。 本来なら特高警察は鬼畜のイメージ(ステレオタイプ)なんだけど、「芹沢巡査」のイメージが強すぎて、そんなに悪い人に見えないなぁ。 結局、この映画の最大の問題点は「鑑識の米沢さん」の六角精児さんと、「暇かっ」の「角田課長」山西惇さんが出ていない事にある、といえるだろう(なんかもう、「相棒」の役者さん観に来てる感じ)。 (その2)に続くのかぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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