“炎のダイエッター”娘小はなかなか大したヤツでして、
禁煙宣言さえしないボクと違って
17時以降はメシを食わない宣言!をして1年近く(たぶん)、
誕生日とかの特別な日以外はホントに晩メシを食わないでいるんですヨ。
こんにゃくゼリーとかちくわとかの低カロリーものは食ってるものの、
ヤツにちゃんとした晩メシを食わそうと思ったら、
16時半までに食い物を目の前に並べてやらなきゃならないんですネ。
ある休日の午後、たまにはドーンと肉を食わそうと思って、
「おい、焼き肉でも食いに行くか?」って声をかけたんです。
そしたら、『うん、けど出るのはメンドー!』ってホザくんですヨ。
ってことは、
ボクが買い物をしてきて、なおかつ作れ!
ってことを明言していることになる訳ですヨ。
買い物+調理ですからネ。
食いに行くのの何倍ものメンドーを
こっちに押し付けようって魂胆な訳ですヨ。
もちろん、そんな要求に黙って従ったりはしません。
せめて買い物か調理、どっちか片方にしないと
メンドーバランスが大きくこっちに傾いてしまいますもんネ。
幸いなことに冷凍庫には牛、豚、鶏肉がとりあえず揃ってるはずです。
で、焼き肉ならまずは牛だよなぁ....ってことで、
牛肉をチェックしたところ、
あるのは牛バラブロックのごっついヤツだけなんです。
ボクは食材系、特に肉類を買う時、何を作るって当てもなく、
その時目に付いたモノをガツンと買う傾向がありまして、
その1kgの牛バラブロックもそんな買い物の一つなんです。
mug「よぅよぅ、牛のバラ肉って言うのを
焼き肉業界用語に翻訳すると
カルビってことにならないか?」
娘『んなの知らないヨ!』
mug「ほら、コレ見てみろよ。
スライスしたらカルビっぽくなるんじゃないか?」
娘『そだネ。』
mug「んじゃ、コレを焼いて食ってみるか?」
娘『うん♪』
ってことで解凍して、厚めにスライスして、
軽く塩、コショウを振って
焼いてみたんです。
味?.....うん、正しく牛肉の味ですヨ。
けどネ、スッごく硬いんです。
アゴが筋肉痛になるんじゃないか?ってくらいなんですヨ。
噛んでも噛んでも飲み込むタイミングがつかめないって言うか、
ガムを4-5枚いっぺんに噛んでるみたいな状態のまま、
口の中に居座り続けるんです。
激腹ヘリの勢いをもってしても3切れでギブアップですヨ。
どうしようもないので、ボクの皿の上に残った肉は、
茹でて塩抜きしてチビイヌにやることにしました。
チビとはいえさすがにイヌですネ。
噛んでるのかどうかは?ですけど、
大喜びでガンガン食って瞬く間に完食ですヨ。
一方、人間の娘ですけど.......
当然同じことが口の中で起こっている訳ですから、
クッチャクッチャ噛み続けているんですネ。
けど、なかなかギブアップしないで、
もはやアゴ専門のビリーと言えるほどの咀嚼回数を
黙々とこなして、結局完食してしまったんです。
mug「お前、スゲェな!硬くなかったか?」
娘『いや、めっちゃ硬かった。』
mug「見てたろ?残したって良かったんだゼ。」
娘『ううん、ダイジョウブ♪.......』
娘『だって........、
たくさん噛めば満腹感が高くなるって言うし♪』
この情熱が何かもっと違う方面に向かえば、
何かを成し遂げるんじゃないか?って、
親バカ思考が首をもたげかけましたけど......
考えてみたら全部食ってしまった訳ですから、
満腹感どーこーじゃなくて、
まんま満腹なんじゃねぇの!?
コイツの情熱はどこに向かったとしても
ひたすら空回りしそうな気がしてきました。
後日、この牛肉はシチューという本来あるべき姿になって
穏便に人間のお腹に収まりました。
2度とミート キャンプに入隊することなくネ☆
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