2008/06/20(金)14:17
おいしいカブの塩漬けの作り方
おいしいカブの塩漬けの作り方をご存知ですか?
塩漬けができるためには、望ましい環境があります。
それは、初期のうちに悪材料が判明しないことです。
あっさりと株主の期待を裏切るようなカブでは、おいしい塩漬けは作れません。
以前「ゆで蛙」でも書いたとおり、悪材料が出たときには、損切りは容易です。
しかし理由がわからないまま、株価がずるずると下落していくと、損切りが難しくなります。
これが塩漬けの作成にとって、好ましい環境となります。
それでは、塩漬けが作成される典型的なパターンを、ご紹介しましょう。
フェイズ1:株価がゆっくりと下落し続ける
理由もなく(本当は知らないだけ)、株価が徐々に下落し続けます。
バリュー投資家にとっては、企業価値は変わっていないのに、株価が下落しているわけですから、魅力が増したと考えます。
買い増しを検討こそすれ、売却しようとは思いません。
フェイズ2:下方修正が発表される
そのうち下方修正が発表されます。
しかし既に株価は大幅に下落しており、下方修正分は株価に織り込まれていると感じます。
現在の株価であれば割安だと考えて、保持し続けます。
フェイズ3:再度下方修正が発表される
たいていの場合、下方修正は一度だけでは終わりません。再度下方修正されることが多いものです。
ここに至って、業績の悪化が鮮明になります。
しかし株価が大幅に下落した結果、配当利回りは高くなっています。
そこで配当利回り株として、保有し続けても良いと考えるようになります。
(当初購入した時の理由とは、変わってしまいました。)
いずれ業績が好転して、株価も上がることを期待しながら...
フェイズ4:減配が発表される
そうこうしているうちに、業績の悪化に伴い、減配が発表されます。
その結果、配当利回り株としても、魅力が失われます。
株価の値下がりにより、ポートフォリオ内での比率も小さくなっていますので、もうどうでも良くなってきます。そのまま放置です。
こうしてめでたく、カブの塩漬けのできあがりです。