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カテゴリ:投資の心得
私は以前から、企業分析が優れているわけでも、売買が上手なわけでもないことを、自覚していました。それなのになぜ、これまでやってこられたのかというと、ゲーム運びでもっていたと思っています。
しかし今回のサブプライム危機では、そのゲーム運びがめちゃくちゃでした。 そこで改めて、かつて上手だったと思っていた、ゲーム運びとは何だったのか、思い出してみました。 私が考えていたゲーム運びとは、次の3点に集約されると思います。 ・情勢判断 ・適時・適所に、必要な戦力を投入する ・致命傷を負わない 1.適切な情勢判断:(攻め時と守り時の見極め) 冷静に現状を分析し、形勢が有利か不利か、すなわち勝算が高いかどうかを判断します。 勝算が高い時にのみ、積極的に攻勢をかけます。 形勢が不利な時には守りに徹して、戦力の温存を図り、機が熟すのを待ちます。 この、攻める時と守る時の見極めが、最も重要だと思います。 どんなに優秀な兵をもってしても、守るべき時に無謀な攻撃を仕掛けていては、遠からず敗退するでしょう。 2.適時・適所に、必要な戦力を投入する:(用兵) チャンスを見つけたら、積極果敢に攻撃をしかけます。 その時に投入する戦力(資金)がないと、チャンスを逃してしまいます。 そうならないように、常に予備兵力(キャッシュポジション)を確保したり、他の地点から兵力を転戦できるような機動力と交通網を整備しておくこと(いつでも売却できるような流動性の確保)が必要です。 戦力を有効活用するために、戦果の望めない地域からは、早期に撤退します。 短期決戦の場合には、作戦がある程度成功したら、欲張らずに早期に帰還します。(兵は拙速) このようにして予備兵力を充実させ、チャンスを逃さないことを心掛けています。 各戦線の戦力バランスを保つことも、重要です。 3.致命傷を負わない:(危機管理) 思いどおりに戦況が進まないことは、珍しくありません。 窮地に陥りそうな時には、致命傷を負わないように、即座に退避します。 どれもうまく実行することは難しいですが、常に念頭に置いておくだけでも、効果はあると思います。 今回の暴落で最悪のゲーム運びをしてしまった理由は、はっきりしています。 ・特定の銘柄を、特別扱いしてしまった。 (神聖なるアーバン隊には、一切手出し無用) ・それまで連戦連勝だったため、驕りが生じた。 (深く考えなくても、成功するに決まっている) 自分の取柄は、ゲーム運びです。 ゲーム運びだけは間違えないことを、常に意識していたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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