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カテゴリ:素朴な疑問
ドイツが来年3月まで、国債と一部金融株への Naked Short-Selling を禁止しました。通常の株の空売りでは、株を誰か他の保有者から借りてきて売却しますが、株の確保をしないまま空売りすることを、Naked Short-Selling といいます。
日本でも株価対策の一環として、空売り規制で一時的に禁止しており、先日期間を延長しました。 一時的に禁止するということは、通常はやっても良いということですよね。 でも Naked Short-Selling って、そもそも反則のような気がします。 発行済み株式数が10万株の会社があったとします。 ある人が1万株を Naked で空売りしたとします。 当然それを買った人がいるわけですが、買い手の株主としての権利はどうなるのでしょうか? その時点では、発行済み株式数よりも多い、11万株分の株主が存在することになります。 もちろん権利確定日までに、空売りした人が買い戻せば矛盾は解消しますが、万が一空売りした人が破産して買い戻せなくなったらどうなるのでしょう? 仮に、発行済み株式数より多くても、株式を保有している人すべてに株主としての権利を与えるとすると、例えば会社を乗っ取ろうとする人が10万株空売りして、仲間内でその10万株を買って権利を行使すれば、容易に会社の支配権を奪うことができてしまいます。 そんな馬鹿な話はありませんよね。 やはり発行済み株式数を超える株式には、権利はないと考えざるを得ません。市場で株を買っても、株主としての権利が保証されなくなってしまいます。 株式会社というシステムに矛盾を生じさせるような取引を許しているということに、疑問を感じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.20 06:19:13
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