乳幼児の発熱
今日、二度目のブログ更新です。 朝発熱していた赤ん坊、午前10時には解熱したので甘麦大棗湯を服用させたとのこと。 やはり実家のお祭りの太鼓の音やたくさんの人にダッコしてもらったので緊張してたんですね。 緊張すると熱が出る? そうなんです。 僕たち大人でも、ど緊張すると手足が冷たくなったり顔が青くなったりすることがありますよね。これは本来、お腹から手足、手足からお腹へと流れる「気」が停滞した現象で、本来手足に流れるべき「気」が体幹部にこもってしまうのです。 「気」が停滞すると熱化します。電気の流れるルートに抵抗を加えると熱が生じる現象にたとえることができます。 赤ん坊は大人よりも相対的に陽気が強いので簡単に発熱します。 初期だとお腹の浅いところのどこかが少し緊張してきます。僕の赤ん坊は左脇から左季肋部あたりに緊張が見られました。 「気」というのは自分のエネルギーなのですが、停滞すると邪気に変化します。 この邪気を取り去れば「気」の鬱滞が取れるので、本来の流れになって回復するのです。 今朝方、鍼治療後かなり邪の緊張が弛んだのですが、付き添えないので「四逆散」を指先に付けて0.5~1g程度舐めさしました。(生薬の粉末です) 30分くらいすると邪が更に弛んできたので間もなく解熱することを妻に伝え、解熱を確認できたら「甘麦大棗湯」の煎じを2回服用させるように伝えて出勤。 四逆散というお薬は、枳実・柴胡が主薬で、停滞しているものを破ってでも巡らす力があります。また、熱化することでガソリンに相当する「血(けつ)」が不足するので、「血」を補ってさらに気を作るために白芍薬を加えます。と炙甘草で諸薬をまとめながら補気すると言うシンプルですがシャープに効いてくれる方剤です。 あと甘麦大棗湯は以前にも書いたのですが、子供から大人まで応用範囲の広いお薬で、安神作用と補血作用があるので、心神ともに緩めて元気をつけたいときに良いお薬ですね。 四逆散を鍼治療でするなら百会、合谷を少し太い目の番手で治療します。 甘麦大棗湯でしたら神門、三陰交あたりですかね。四逆散と違って少々繊細な鍼治療が必要ですね。 鍼治療の場合、考え方は同じでも湯液(漢方薬)と違って、その時の身体の表現するところに治療点を求めます。 今日も赤ん坊の往診と電話での相談を受けました。 大きくなる過程でこれからもいろんなことが起きるんでしょうね。 何が今起きているのか理解してもらえるように僕も一生懸命に頑張ります。 世のお母様方、頑張ってくださいね^^