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テーマ:元号の日(41)
カテゴリ:文明・文化
今日は、元号の日です。645年の大化の改新によって日本で初めて元号が定められました。はじめての元号はもちろん「大化」です。
元号というのは、たとえば平成○年の「平成」の部分を言うわけですが、実はこれ、とても不便なもので、「平成○年は昭和で言うと○年にあたって、西暦では○年で・・・」などと面倒なことこの上ありません。個人の書類などは西暦で統一してしまえばいいのですが、役所の書類などは平成で書くようになっているのでどうしても元号とお付き合いしなければなりません。ヨーロッパなどは西暦で統一されていてとてもすっきりしています。国が違っても西暦は変わらないので、合理的です。 ある年を「紀元」と定め、年数を数えることを紀年法と言います。日本の元号もその一種です。西暦もキリストの誕生を紀元とした紀年法です。世界を見てみると、ユダヤ暦(イスラエル)、仏暦(ミャンマー、スリランカ)、タイ仏暦(タイ)、檀君紀(韓国)などがあるようです。どうも独立国家はその独立の証拠として独自のカレンダーを持ちたがる、というのが元号というものが存在する理由のようです。西暦ももとをただせばローマ帝国で使われていた紀年法であり、ローマ帝国の力が強大であったため、ヨーロッパ全体で使われるようになったようです。 あまり知られていませんが日本には「皇紀」という紀年法もあります。これは神武天皇の即位を紀元 としていて、天皇が変わるたびにころころ変えなくて良いので、いっそこちらを正規の元号にしたら良いのではとも思うのですが、 昭和54年に「天皇の継承があった時にだけ元号を変える」という法律が定められたため、そうもいきません。昭和54年以前でも天皇が変わると元号が変わるのは慣習として行われていましたが、正式に法律で定められたのはわりと最近のことなのです。ちなみに明治時代以前は、元号は、天皇の代替わりに関係なく、洪水や飢饉があると縁起の良い元号に変えたり、おめでたい事があったからと変えてみたりとけっこう気軽に変えていたようです。 645年(大化元年)から2006年(平成18年)まで1361年間で247の元号が生まれました。平均すると5年半ごとに一つの年号が生まれた計算になります。日本の歴史に詳しい方なら、元号をみるだけで、「天平」の時代はこんな世の中だったんだよ、とか、「元弘・元徳」の時代は南北朝の時代で世の中が乱れていたんだよ、とかわかったりするのかも知れませんが247個もあったのでは凡人にはとても無理ですね。私は、基本的には和の文化を愛する人なのですが、どうもこの元号については実用性の点でなんとかならないものかと思ってしまいます。昭和から平成に変わるのを体験してきた世代ですから、たった二文字に国としての思い入れが込められているのは理解しているのですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月19日 19時34分33秒
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