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ロンドンからのクリスマス・カードが届いた。
僕たちが、アイルランドでいちばん大好きだった、 農夫の音楽家、ジェルディー・コマーンのお嬢さんからだった。 彼女は、アイルランドを離れて、看護婦として、ロンドンに住んでいる。 ジェルディーさんは、アイルランドの西の果ての、 キルナモーナという、ど田舎の村に住んでいた。 コンサーティーナという、六角形の小型アコーディオンを弾いていた。 関節炎に悩まされ、体の節々に痛みが走り、演奏どころか、 生きているのも辛そうだった。 2005年12月20日(火)、88才で亡くなった。 数時間後に、すぐ、家族からの知らせが届いた。 ジェルディーさんの存在は、僕たちにとって、 「アイルランドそのもの」だった。 彼が亡くなってから、僕たちは、一度もアイルランドに行っていない。 その代わり、アイルランドで会いたい演奏家、歌手、ダンサーたちのことは、 1年に3回の、アイルランド人たちとの日本国内でのツアーの時に、 日本にお招きし、1年に延べ2ヶ月、朝から晩まで一緒に過ごし、 毎日、日本のいろんな所で一緒に演奏している。 ジェルディーさんの死は、確実に、僕たちの人生を変えた。 今でも、毎日、必ず、ジェルディーさんのことを考える。 もしかしたら、僕たちがアイルランドに導かれていったのは、 ジェルディーさんに会うためだったのかもしれない、 とさえ考えることが、よくある。 12月のことが、こんなにも大好きで、いとおしくて、そして、 独特な気持ちになるのは、自分の誕生日と、結婚記念日と、 クリスマスと、大晦日のこと以外に、ジェルディーさんが、 今回の人生を終えた時だったということが、 とても関係していると思う。 クリスマス・カードには、こんなことが書かれていた。 <ロンドンからクリスマスのお祝いの気持ちを届けたいと思います。 2人とも元気ですか!? このカードの絵の、ちっちゃくてステキな教会って、何だか、 キルナモーナの村の教会に似てると思わない? あれから2年たつけど、大好きだった両親のことを考えない日はありません。 次に会える時のこと、とてもとても楽しみにしています・・・・ 愛をこめて マリアン > お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/12/05 09:48:06 AM
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