山川草木ことごとく仏の生命のあらわれ
お釈迦様は「山川草木国土悉皆成仏」と悟られたのです。物質と見えている山も川も、草も木も、国土も、悉く皆物質ではなく仏のいのちのあらわれだと悟られたのです。 また「有情非情同時成道」と悟り、命あるものも、命あらざるもの悉く今ここに在る道である。道とは、仏のいのちのことです。仏のいのちが一切であり、仏のいのちのほかに何もないということをさとられたのです。同時とは、無時の時、すなわち久遠の今、久遠の今においては一切の事物が同時存在しているのです。 釈迦は、久遠の今において一切のものを観ぜられたとき、あらゆるものが仏のいのちの現成だと悟られたのです。なぜなら、久遠の今においては、すべてのものが時間空間を超越した一体として存在しているからです。そして、すべてのものは仏が作られたからです。