医者って奴は・・・
「もう、ここまで進んでしまっていますので、○○を治療する目的でできることはありません。」 「後は、持たせるために、機能補助の注射か飲み薬を服用することくらいしかできません。」 父の病状の説明を父母と3人で聞いたときの担当医の言葉です。 恐らくどれも真実なのでしょう。それは理解します。 ただ、父はその後しばらく食事を取ろうとせず、母も眠れぬ日々が続いています。 医者はもちろん優秀な方だし、最善の手を尽くしてくれたのだと感謝もしています 残念なことに、人には必ず最期のときが来ます。 恐らく医者は何度となく、その現場に居合わせて苦しみも悲しみもしているのでしょう。 本当に因果な職業だと思います。 毎度毎度心を痛めていては医者自身が本当に体が持つはずもありません。 ただ、本人や家族にとってのそれは、間違いなく人生最大の悲しみのひとつです。 事実が曲げられない以上、それを受け入れるために、必死にもがき苦しむのです。 気配りというものが、少しでも感じられたなら、 両親の辛さも少しは軽くなっただろうに。 もしかしたら、自分にもこうした慣れがあるのかな。 嫌だな。