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カテゴリ:札幌市
札幌のワイナリー・ブームの先駆者!! 中央区盤渓の「ばんけい峠のワイナリー」さんです。 石狩管内には、4箇所のワイナリーがあることをご存知ですか。 札幌には3箇所あり「ばんけい峠のワイナリー」「さっぽろ藤野ワイナリー」 「八剣山ワイナリー」があります。千歳には1箇所あり「千歳ワイナリー」 は、同ブログで8月22日にご紹介させていただきました。 札幌の3箇所のワイナリーは、2001年以降に開園した新しいワイナリー で、その先駆者となったのが、今回の取材先の「ばんけい峠のワイナリー」 です。 オーナーの田村修二さんは、長年赴任していたフランスで、ワイナリーと 食文化の奥深さに触れて、札幌に、より豊かな食文化の発信の地を求めて、 盤渓にワイナリーを開園したのです。 ![]() ばんけい峠のワイナリー ところで、札幌で初めて葡萄酒が醸造されたのは、北海道開拓使の顧問 として招聘されたホーレス・ケプロンの進言で、明治9年に札幌葡萄酒 製造所が開設されて、アメリカから持ち込んだブドウの木で葡萄酒が 作られたのです。しかし、その当時は、道内で葡萄酒を飲む習慣はなく、 大半は東京に出荷されていて、大正2年に製造所は廃止になりました。 歴史上は、北海道開拓使(札幌)の葡萄酒製造は、山梨県の甲府に次いで 2番目に古く、ワインにゆかりのある土地なのです。 オーナーの田村さんは、自らを“樽人”と言い、近年の札幌のワイナリー・ ブームの先駆者として、ホーレス・ケプロンの夢を21世紀に蘇らせた、 熱き開拓者魂の血を継ぐエノロゴ(醸造家)なのでしょう。 自家栽培のブドウ畑で育てた、札幌市中央区生まれの山ソービニオン!! ![]() ブドウ畑と「峠の山ソービニオン」ワイン ![]() 山ソービニオン 「ばんけい峠のワイナリー」は、ばんけいスキー場の約800m手前にあり、 日当たりの良い南東斜面のブドウ畑で、フランス系とアメリカ系の品種の ブドウを、完全無農薬の自然栽培で育てていますが、冬の雪と寒気が大敵 とのことです。 ワイナリーを開園したのは2001年で、ブドウのワイン7種類のほかに、 シードル(リンゴ)とアロニアのワインも造っていて、年間6,000リットル 以上のワインを製造・販売しています。 その中で、自家栽培のブドウで造った地場産のワインは、山ソービニオン (山ブドウとカベルネ・ソーヴィニョンの交配種)で造られたワインで、 酵母のチカラだけで発酵させた、添加物を使わない、手作りのワインです。 その名も“峠の山ソービニオン”といい、札幌市中央区盤渓(ばんけい)生まれ の希少なワインです。 ![]() 小粒で濃い紫色の山ソービニオン ![]() ルビー色に輝く峠の山ソービニオン 完熟した山ソービニオンを生食すると、山ブドウほどの強い酸味では無く、 程よい酸味と甘みと深みが感じられます。 “峠の山ソービニオン”を試飲させていただくと、フランス東部のアルザス系 赤ワインのフルーティで高貴な香りが漂い、キリッとしたシャープな味わいで、 一言で言えば“凛とした味”なのです。 ワイナリー巡りを愉しむ、札幌の新しい食文化を発信したい!! ![]() ![]() オーナーの田村さんは、元通産省(現在は経済産業省)の職員で、 経済協力開発機構(通称OECD)のパリ本部に長く赴任されていた後、 北海道札幌経済産業局商工部長の経験もあり、退職後は北海道大学の 客員教授として教鞭を取られていました。 現在は、ライフワークのフィールドテクノロジー研究室(農業を源流とした 産業を地域のビジネスとして立ち上げる組織)を主催する傍ら、札幌市の 産業起こしとして、ワイナリーとチーズ工房の2つを経営しています。 奥様の田村雅子さんは、ワイナリーの支配人で、北海道フードマイスター (札幌商工会議所の検定制度/北海道を知ろう・学ぼう・伝えよう)の認定者 でもあり、道産食材を使った酵母パン、ガレット、ケーキなどを作って、 ワイナリーに訪れるお客様のおもてなしに、腕を振るっています。 田村さんご夫婦は、ヨーロッパ在住中に経験されてきた、ワイナリー巡り の愉しみ方を、今度は自らホスト役として、北海道産の恵み豊かな食材を 活かした食とワインの愉しみ方、ワイン好きな人々との出会い、その土地の 歴史や風土などもワイン文化として、トータルに愉しんでいただきたいと、 “樽人”はお話をされていました。 今年の11月21日は、ボジョレーヌーボ(フランスのボジョレー地区で 作られた新酒)の解禁日ですが、「ばんけい峠のワイナリー」の“ばんけい ヌーボ”は、11月2~4日に解禁になりました。 この機会に、地場産のワインを味わってみたい方は、石狩管内4箇所の ワイナリー巡りをされてみてはいかがでしょうか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※「ばんけい峠のワイナリー」を除く、石狩管内のワイナリー 「さっぽろ藤野ワイナリー」 2009年開園 札幌市南区藤野3条1-2-10 電話011-593-8700 http://www.vm-net.ne.jp/elk/fujino/ 「八剣山ワイナリー」 2011年開園 札幌市南区砥山194-1 電話011-596-3981 http://www.hakkenzanwinery.com/ 「千歳ワイナリー」 1988年開園 北海道千歳市高台1丁目7番 電話0123-27-2460 http://www.chitose-winery.jp/ ※「いしかり育ちの食」ブログの8月22日にアップ済み --------------------------------------------------------- 取材先名 ばんけい峠のワイナリー 住所 〒064-0945 札幌市中央区盤渓201-4 TEL&FAX 011-618-0522 取扱商品 ワイン、甘味果実酒、チーズ、酵母パン、ガレットほか 取材商品 山ソービニオン 1本720ml 2,520円 販売期間 生産数量が限られるため、売切れ次第で終了になります。 営業日・時間 毎月末の土・日曜日の午前10 時00分~午後4時00分 (テイスティング可能) 同ワイナリーのホームページで営業日を告知しています。 定休日 不定期 取扱店 山ソービニオンは数量が限られるため、 ばんけい峠のワイナリーとインターネットで販売。 その他は、札幌市南区「地酒仙丸」、 札幌市西区「ラッキー山の手店」、インターネットで販売。 ホームページ http://www.h5.dion.ne.jp/~winery/ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最終更新日
2013年11月07日 10時34分17秒
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