春風が甘い。めづらしく穏やかで暖かい彼岸過ぎ。旅行鞄を洗濯して陰干ししていたら、その一澤帆布が家督相続をめぐり揉めているというニユースがネツトに流れていた。陰干しで軒下に吊した布鞄もなんだかさびしそうな風情に見えた。すっかりブランドとなった一澤帆布の看板を、銀行員だつた長男が「横取り」したということらしい。算盤はじいたブランドほしさの「いいとこ取り」か。従業員たちは苦楽を共にした三男の前社長とともにあたらしい
「一澤帆布(加工所)」 を興したが、このままでは白の布地に縦書き黒文字の「京都市東山知恩院前上ル 一澤帆布製」の名札ステツチな商号が使えなくなるということのようだ。
いまは、いいとこどり文化(M&A=企業の合併及び買収などもそうだろう、たいがいはライブドアのように白い肥えた豚ができあがる)、コンビニに代表される「おいしいとこ取り」が食い物だけでなく、旅行、スポーツ、知識などなど生活(生き方)と社会のあらゆるモノにひろがる。不味いものも喰わなければ、美味しい味もわからない、のだが。
春闌けり社会の窓もひらきおる 雑巾
いっぽうで、あきれたことに、まだ民主党永田某なる男の偽メール問題なるケツタイを国会は論じているのだった。永田町政治空手の吹きだまり、のけぞって見る空の青♪