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石坂千穂つれづれ日記

2006.9月県議会一般質問

 2006年9月県議会 一般質問   10月12日 石坂ちほ

○行財政改革について
○産科医師不足対策について
○浅川の治水対策について
○松代大本営跡地の保存について

 質問に先立ちまして、本日の県議会でも意見書が可決をされる予定ですが、北朝鮮が核実験を強行したされることに強い憤りをもって抗議をし、国際社会が核兵器のない平和な世界の実現のため武力行使ではない外交手段による厳しい制裁措置で一致協力できるよう、唯一の被爆国である日本政府がふさわしい役割を果たすことを心から願うものです。

 1.行財政改革について

 (石坂)最初に、財政健全化に取り組む基本的な考え方について知事にお伺いします。
 知事は、提案説明の中で、「今年度、行政改革、財政改革を一体的に推進するためのプランを策定し、真に必要な事業分野への重点的な投資を進める」と述べ、答弁の中では、そのために事務事業の見直しを聖域なく進めるといわれました。
 「改革には痛みが伴う」という殺し文句のもとに進められてきた「小泉構造改革」が、地方自治体や国民に多くの耐えがたい痛みを押し付け、深刻な格差社会を作ったことを考えますと、長野県での「行財政改革」が同じ道をたどることのないように、切に願うものです。
 田中県政のもとでの「財政改革推進プログラム」では、全国ワースト2の借金の9割をつくった公共事業のあり方を見直しながら、教育、福祉、環境、雇用などには「信州モデル創造枠事業」として重点配分するという考え方で、30人規模学級や乳幼児の医療費無料化をはじめとする多くの切実な県民要望が実現してきました。今後策定する「行財政改革」プランによる事務事業の聖域のない見直しで、この間前進してきた長野県のこのような教育、福祉施策などの分野の独自施策が後退したり、切り捨てられることはないのか、基本的な考え方について、知事にお伺いしておきたいと思います。

 村井知事

 教育、福祉、環境、雇用というような問題を引き続き重視していくのかというお尋ねがございました。厳しい財政状況を克服し、持続可能な財政構造を構築するためには、現在、行財政改革プランの策定をすすめておりまして、これに併せて県の役割を踏まえて事業の厳選をおこなってまいりますが、一方で経済の再生なくして、真の財政健全化はありません。このため福祉、医療、環境、教育、雇用に重点化するとしたこれまでの財政改革推進プログラムの枠にとらわれるのではなく、経済再生に向けた産業活性化のほか、防災対策や福祉・医療施策など安全で安心な暮らしの確保、道路など県民に身近な社会資本の整備、未来を担う人づくりなどに重点的な財源配分を行い、明るく活力ある長野県づくりをすすめてまいる。これが私の基本的姿勢であります。

 2.産科医師不足対策について

 (石坂)次に産科の医師不足問題につきましては、他の議員の質問にもありましたとおり、ますます深刻な事態となっています。お産のできる病院が減り、地元でのお産や実家でのお産ができなくなっていくと言う事態は、私たちの周りから、人間らしいくらしを奪っていきます。
 私はこの問題を昨年12月の議会、今年の6月議会でとりあげ、今回が3回目です。なかなか事態が打開されずに、危機感ともどかしさを感じています。村井知事就任後のわずかの間にも、10月2日には、下伊那赤十字病院が産科の医師不足から分娩の受け入れを休止している問題で「心あるお産を求める会」の皆さんが早急な医師確保、派遣の問題を村井知事に申し入れ、佐久市立浅間総合病院では、産科医師3人のうち1人が来年3月で退職するため、4月以降の出産の扱いを1ヶ月24人にする予約制限を始めたとのことです。佐久医師会は佐久市と佐久穂町でシンポジウムを開き、産科医、助産師、保健師がパネラーとなって猶予できない深刻な現状が報告されています。
 産科の医師は全体のわずか4%にもかかわらず、昨年の全国の医療訴訟118件中、実に10%が産科とのことですから、産科医師のリスクは他の診療科の医師の2倍以上と言えます。リスクをのりこえ、診療報酬の改定をはじめとする対策で産科の医師そのものを増やす根本的な解決のためには、まだまだ時間がかかりそうですが、むしろ現状のなかでマイナスをプラスに転じる打開策として助産師の力を生かすこと、院内助産所の開設支援などを、私は繰りかえし提案させていただいています。今年1月に日本共産党県議団として厚生労働省の担当者と懇談した際にも、常勤医師1名が確保できれば、病院付置の助産所設置は可能との説明を受けています。すでに浅間総合病院では、来年夏をめどに、正常なお産は助産師だけで受け持つ院内助産所の開設をめざし、助産師外来をスタートさせ、日本共産党県議団としても現状をお聞きしてきました。
 助産師の活用について県内外の現状をどのように把握されているでしょうか。また県として、今後どのように積極的に支援していくのでしょうか。衛生部長にお伺いします。
 また、村井知事には、安心してお産のできる環境作りを長野県で進めることを、長野県の子育て支援、また、少子化対策の重要な課題として真剣に取り組んでいただきたく、その決意の程をお伺いします。

 村井知事

 産科医師不足対策について、お尋ねがございました。後ほど衛生部長からお答えすべきことですけれども、私から総括的に決意を表明させていただきますが、人口減少というかつてない状況下におきまして、少子化対策、これは本当に重要な施策だと考えておりまして、そのためにも安心してお産のできる環境づくり、これは少子化対策の根幹をなすことは御指摘のとおりでございます。子を産み、育てるということは多くの方にとって人生の重大な出来事、安全で安心なお産の場がなければならないということはいうまでもないことでございます。先だって高村議員への答弁で申し上げましたが、医療の高度化、細分化、あるいは勤務医への過剰負担、医療訴訟の増加などが、ひとつの原因になりまして、お産を扱う産科医師が急速に不足しているという現象でございまして、このなかで医師のみなさんの使命感だけに頼っているだけでは、私は到底むずかしい、限界にきていると思っております。限られた医療資源をどのように配置し、どのような医療体制を構築して、産科医療体制を維持していくか、様々な側面から産科・小児科医療対策検討会で議論していただき、速やかに対処していきたいと考えております。
 それから、また、安心して子どもを産むことのできる環境づくりのために、ハイリスクの妊産婦の方に対しましての相談事業をはじめ周産期医療対策事業の充実をはかりまして、出産に対するきめ細かな支援をはかってまいりたいとこのように考えている次第でございます。しかし、一方で今御指摘いただきましたけど、後ほどお答えがあると思いますけど、私も自分の母親が、いわゆる助産師、助産婦であったこともございまして、私どもの世代は、普通のことでございましたが、家庭で産婆さんの助けを受けて、お産を済ませるというのが普通であると、そういうことがあまり一般ではなくなってきたというのが、本当は問題なんじゃないかという気がしてきているところでございますけど、いずれにいたしましても関係機関との連携を整えまして、お母さん達が安全で安心したお産ができ、子どもが心身ともに健やかに成長できる環境づくりを地域全体の力で確保していく、これが一番の課題ではないか、このように思っている次第でございます。

 高山衛生部長

 お答えいたします。助産師の活用に関わりまして県内外の現状と、また県として今後どのように支援していくかというご質問をいただきました。まず助産師ですけれども、これは助産、または妊婦、褥婦、新生児の保健指導を行う者ということで、県内では528名が就業されております。また院内助産所ですが、日本看護協会によりますと、緊急時の対応ができる病院、または診療所で、助産師が妊産婦やその家族の意向を尊重しながら、妊娠から産後1ヶ月までの正常、異常の判断をし、正常なお産を介助するシステムと定義されているとのことです。本県において平成18年7月に県内で分娩を扱う病院または有床診療所53施設ございますが、これに対しまして、院内助産所などの開設状況を県で調査いたしました。回答のあった44施設のうち助産師外来を標榜する施設は14施設、院内助産所を開設している施設はありませんでした。しかし、平成19年4月に御紹介のとおり浅間総合病院が院内助産所の開設を予定していると伺っております。その他1施設が開設を検討中と回答をいただいているところです。県外ですが助産師が積極的にお産を扱う例えば助産科といったものを開設している病院ですとか、正常なお産は助産師がすべて扱い、医療的な処置が必要なお産のみ産科の医師が受け持つといった役割分担をしている病院など、いくつかの取り組みが紹介されているところです。ただこれらはいずれも複数の医師によるバックアップ体制もあってのことだと伺っております。助産所での出産は家庭的な雰囲気の中で、自然に近い形で分娩できるというメリットがある一方で、妊娠中、分娩中の容態の変化が生じたときには、やはり産科医師による対応が必要となります。県といたしましては、安全に分娩できる産科医療体制の確立、これは重要な課題でありますので、産科医師の確保、医師と助産師が連携した院内助産所の活用について検討をすすめるとともに、県としての対応を考えてまいりたいと考えております。

 (石坂)この間の一般質問、代表質問に対する知事の財政改革に対するご答弁のなかで、今後の財政運営で、少なくても県債残高は元金償還の範囲に留めて、増やさないとそういう決意を述べていただいたことには、私は大変うれしく思っております。ですのであえて聖域なき見直しの中で、先ほどのべましたけれども、国の政治全体がますます医療、福祉の切捨て、暮らし切捨てをはじめ庶民の暮らし、弱い者いじめを本当に、徒党を組んでという形で押し寄せてきている状況では、残念ながらありますので、そのような痛みの押しつけにならない財政の改革を、もちろん経済活性化、それは大切なことですけれども、痛みの押しつけにならない見直しをくれぐれも行っていただきたいと、そういう立場で申し上げましたので、是非御配慮をお願いしたいと思います。行財政改革プランのなかで、その観点を位置づけていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 助産師さんの活用の問題につきまして、正確にはデータを持ってきておりませんが、たぶん長野県内に100名を超える病院でのお仕事をされている助産師さんを含めておられて、その力がまだまだ生かされていないことが非常に残念で、しかし、その力が生かされるならば、現在の深刻な事態がかなり解決されるという立場で申し上げておりまして、初めてお伺いしましたけれども、知事のお母様がそういうお仕事をされていた方ということで、御理解いただけるということを大変嬉しく思っております。そこでお願いしたいのですが、衛生部長には、ぜひ、この間、私達、日本共産党県議団として視察をしてきた、例えば県立の助産師会直営で助産所を行っている鹿児島県とか、それからいま紹介いたしました浅間総合病院の現場とか、それから私の地元にも長野県の助産師会の会長さんが年間4・50件のお産を扱っておりまして、リスクの伴う医師の診察の必要なお産は1・2件であるとおっしゃっておりますので、実際に助産師さんの力で正常なお産を取り扱い、人間らしいお産で本当によかったと喜ばれている現場の視察、調査をお願いしたいと思いますけどいかがでしょうか。

 高山衛生部長

 ただいま現場をよく見て、現場の声をよく伺えという御指摘かと承りましたが、これはこれまでもそのように務めてまいっておりましたが、今後ともそのように務めてまいります。

3.浅川の治水対策について

 (石坂)次に浅川の治水対策についてお伺いしたいと思います。
 備前議員の代表質問でも確認させていただきましたが、知事は、今後の浅川の治水対策を考える上で、ダムをつくる場合とつくらない場合、これらを総合的に検討するため、今月中にも現地に足を運んでいただけると言うことで、大いに歓迎するものです。是非とも、全体像、ダムサイトの予定地、それからループ橋右岸の地すべりブロック、天井川が解消して全体の8割まで進捗した河川改修の現場、千曲川との合流点、その全体像を、できる限り見ていただきたいと思います。
 今後予想される浅川の水害を最小限にとどめるために重要なのは何なのか、河川改修や日常のこまめな河川管理と合わせて、浅川の水をできるだけスムースに千曲川に流せるように、千曲川の抜本的な改修を強く国に働きかけていくことや、千曲川との合流点の排水機場の能力アップ、流域の都市型水害対策、内水被害の緩和に必要な遊水地の設置などなど検討していただきたいと思います。浅川の洪水被害を最小限にとどめるための具体的な対策をどうしていくのか、また、遊水地の設置は浅川の内水被害の緩和に有効な対策だと思いますがいかがでしょうか、新潟県の災害復旧の事例等にも学ぶべき点がおおいにあると思いますので土木部長にお伺いします。

 原土木部長

 浅川の治水対策についてお答えいたします。まず浅川の治水対策につきましては、すでに知事が御説明いたしましておりますとおり、基本方針としましては治水安全度100分の1、基本高水流量450トンを基本としているところでございます。当然これに対しまして全体像をまずつくりまして、これをまず明確にしていかなければならないと思っております。それに基づきましてダムという選択肢も含めまして技術的に確立された手法に基づき、環境への配慮、経済性、効率性、さらには市街地におきます土地利用にも配慮いたしまして、実現性のある治水対策案、これを提案したいと思っております。当面、洪水対策等も必要と思われますので、河川改修や河床整備、これら治水安全度を確実に向上させる対策でもございますので、今後も引き続き実施してまいりますとともに、水情報の提供や洪水ハザードマップの整備、これらの対策についてもすすめてまいります。
 次に内水対策に関連してのお尋ねでございます。浅川の下流部における内水対策につきましては、既往最大被害となりました昭和58年0月洪水と同規模の出水に対し、床上浸水を防止することを目標に、排水機場の増強、遊水地、二線堤の設置を提案してまいりました。今後は浅川下流域にお住まいの皆様方に御理解をいただくなかで、外水対策と共に河川整備計画に位置づけてまいりたいと考えております。
 新潟県の事例を参考にしてはとの御提案でございますが、本県におきましても総合治水の観点から治水対策につきましては様々な検討をおこなってまいりました。遊水地につきましては、まとまった多くの土地の提供をいただかねばならないということ、また本県の地形的条件のもとでは技術的な整理も必要でございます。いずれにいたしましてもこのような総合的な治水の観点に立ちまして、治水におきましては戦略的内水被害対策を国でもすすめておりますので、これを踏まえましてこれまで一般的に行われてきました排水ポンプの増強だけではなく、遊水地や二線堤を導入し、効率的、効果的な内水対策をめざしてまいりたいと考えております。

(石坂)先日、日本共産党県議団は、新潟県土木部のご案内で、一昨年予想を越える豪雨災害で大きな痛手を受けた新潟県刈谷田川、五十嵐川の災害復旧工事の現場について調査をしてきました。ここで設置される予定の遊水地は5箇所(で)90ヘクタール、800トンから2700トンの水を超過洪水の際に溜めるという計画ですが、これらの遊水地に使う農地は、売買価格の2割から3割の費用で永久使役権を設定し、土砂流入の場合は県が土砂の搬出に責任を負い、日常的には農地として活用すると言うものでした。米どころ新潟の優良農地、現に耕作されている田んぼです。すでに、全国で90箇所ほどで、このような遊水地の設置が行なわれているということであり、あれだけの被害を受けた新潟県のこれらの事例は、事情は違いますが大いに長野県にも生かしていくべきだと思います。千曲川に流れ込む多くの中小河川が、千曲市でも、長野市松代地区でも、千曲川の増水時には逆流を防ぐ水門を閉め、それぞれの河川の上流からの水は、排水機場でポンプアップしなければならないと言う現状です。浅川下流でも、千曲川の抜本的改修が行なわれない限り、今後も宿命的に繰り返される内水被害、これは仮にダムを造っても、河道内遊水地を造っても絶対に無くならない被害ですから、これを最小限にとどめるためには、遊水地の設置は検討に値する課題だと思います。
 過日、長野市豊野地区などから、農業による生活基盤が失われるとして、県に遊水地の計画に反対をする請願書が出されたということですが、新潟県の事例なども紹介していただいて、感情的対立に終止符をうち、是非ともこのような誤解もといていただいて、地域の皆さんの安全確保のためのご協力がいただけるように、長野市はじめ、関係住民のみなさんにご理解をお願いしていくことが必要になっていると思います。
 具体的には土木部長にも大変ご苦労頂くわけですので、その辺の決意も伺いたいと思います。併せて、以上の点をふまえて、今後の浅川の治水について、具体的にどう取り組んでいくのか、知事のご決意もお伺いしておきたいと思います。

 原土木部長

 お答えいたします。先ほどの刈谷田川の遊水地は、外水を制御するための遊水地でありまして、県でも浅川につきましては、外水と内水のそれぞれの遊水地という考え方を今までもっております。しかしながら、それぞれ河川は地域の中での特徴がございます。流域の生活圏のなかでどのような安全性を保っていくのか、こういうような面でそれぞれ河川というものは、それぞれのなかで考えていかなければならないと思っております。そういう面で今回、浅川につきましては、技術的に安定性をもった技術、それを基にしまして、責任をもって私共、地域のみなさんに提案してまいりたいと思っております。

 村井知事

 浅川の治水対策につきまして、申し上げたいと存じます。本議会に入りましてから、申し上げておりますように、治水の基本方針としましては、治水安全度100分の1、それから基本高水流量450トンとすることを目標にすすめてまいります。決意を表明せよということでございますが、浅川の治水対策につきましては、県としては早急に方針を出さなければならない課題だという認識を深めている次第でございまして、今後は外水対策に関しましては、ダムという選択肢も含めて幅広く検討を行いまして、専門家の意見によく耳を傾け、現代に於ける最高の科学的・技術的判断に基づいて最終的な治水対策にしてまいります。具体的な施設を決定するにあたっては、まずは今月中を目途に現地を視察させていただきたいと考えておる次第であります。また、これとは別に地域の皆様からの意見をお聞きする機会につきましても、できるだけ早い時期に設けたいとこのように考えているところでございます。一方、いま御指摘ございました浅川下流部固有の課題である内水問題につきまして、これは外水対策とは別に、浸水被害を軽減するための対応が必要であるという認識をいたしておりまして、これまでお示しをしてまいりました内水対策案を、国、市及び地域住民の皆様に具体的に御説明申し上げ御理解を得てまいりたいと、こういう考えでございます。

 (石坂)知事に御決意をお伺いいたしましたのは、今なお単純ではない問題が抱えている、そういう浅川ですので、よろしくお願いをしたいと思います。

 4.松代大本営跡地の保存について

 (石坂)最後に、松代大本営地下壕跡地の保存についてお伺いします。
 松代大本営地下壕跡地は、今から20年前、沖縄への修学旅行をきっかけに、当時の篠ノ井旭高校、現在の長野俊英高校郷土研究班の生徒たちが着目し、永久保存と平和祈念館建設の訴えを行なったことに対し、当時の柳原長野市長が「昭和の史跡として保存」を約束したことから保存運動が始まり、翌年「松代大本営の保存をすすめる会」が結成されて今日にいたっています。第2次世界大戦の末期、戦争の継続に必要な天皇の御座所と大本営予定地だった象山地下壕、食糧貯蔵庫予定地だった皆神山地下壕などの遺跡群からなり、この20年の間には、長野市の担当も商工部観光課から教育委員会文化財課に替わり、文部省は1995年に第二次世界大戦終了時までの戦争遺跡を史跡指定できるという基準改正を行ない、各市町村に「所在調査」を依頼。長野市は1998年に、松代大本営地下壕を「わが国の近代史を理解する上で欠くことのできない遺跡」と回答、2002年に文化庁は、松代大本営地下壕を全国で50にしぼった近代の「軍事に関する遺跡」の「詳細調査物件」として調査をいたしました。田中前知事も、小坂前文部科学大臣も、俊英高校郷土研究班の生徒の案内で見学されています。
 象山地下壕の見学者は2000年以降、毎年毎年12万人をうわまわり、「保存をすすめる会」で案内する見学者だけでも昨年は2万4千人をこえ、民間運動団体の依頼で専門家による2度にわたる学術調査も行われてきました。崩落の危険がある皆神山地下壕に残されている工事や生活の跡、落書きなどの保存や、センターとしての平和祈念館の建設運動も進められています。戦争体験を持つといわれる概ね65歳以上の国民が人口の20%になったと言われる現在、戦争体験を語り継ぐこととあわせて、戦争遺跡を平和のために保存することは重要な課題となっています。
 松代大本営跡地の文化遺産、戦争史跡としての保存に対する文化庁や、長野市のとりくみの現状はどうなっているのかを教育長にお伺いいたします。
 また、「松代大本営の保存をすすめる会」の結成から、保存運動20周年、平和祈念館建設運動10周年を迎え、県としても何らかの支援も検討していただきたいと思いますが、知事にお伺いいたします。

 山口教育長

 お答えいたします。文化庁は、わが国の近代の歴史を理解するうえで欠く事のできない重要な遺跡につきまして、その適切な保護をはかるため、平成7年3月に史跡の指定基準を改め、第2次世界大戦終結頃までの近代の遺跡も対象といたしました。この指定基準の改正に伴い、文化庁は平成10年度に全都道府県に対しまして近代遺跡の所在調査を実施したところでありますが、この調査において、長野市は松代大本営地下壕を、我が国の近代史を理解するうえで欠く事のできない施設と回答しております。さらに文化庁は、この調査をもとに長野県以下29都道府県の50の物件に対しまして詳細な調査を実施いたしました。松代大本営地下壕につきましても平成15年10月に調査が実施され、現在この調査に関わる報告書は文化庁に置いて作成中でございます。なお長野市は地下壕の公開にあたって、安全対策につとめ年間10万人を超える見学者を受け入れておりますが、今後の保存・活用については平成15年度の詳細調査の報告書を踏まえて検討する予定と効いておるところでございます。

 村井知事

 松代大本営跡地の保存について、平和祈念館の建設まで含めて県としての支援についてのお尋ねがございました。県と致しましては長野市等からご要望があった場合に、どのような支援が可能か検討してまいりたいとこのように考える次第でございます。

 (石坂)教育長から答弁がありました95年改正の後、実に全国で110の戦争史跡が指定されているわけですけれども、なんと長野県では今なおゼロということでございます。柳田議員のご質問のなかでも長野県が全国有数の満蒙開拓団、青少年義勇軍などを送り込み、多くの犠牲を生んだ県であると、それだけに長野県民の平和への思いは大変強いというなかで、中国帰国者の愛心事業にも知事からは温かい継続、ご配慮のご答弁がございました。そういう意味で長野市と御相談していただけるとのことですが、運動団体との懇談の中で長野市は、もし文化庁が具体的な指定ということにならなかった場合は、県と協力して何とか支援をして保存をしていきたいと、そんなこともお答えいただいているようなので、ぜひまた協議のほどよろしくお願いしたいと思います。知事よろしくお願いします。
 これで、この議会での一般質問のすべてが終わるわけですが、安倍新内閣のもと、ますます広がる格差社会の中で、今、長野県政のはたす役割が改めて問われていると思います。多くの県民は、身近でわかりやすい県政、無駄使いをなくし、県民の願いが届く県政の「改革」への思いを村井新知事に託したのだと思います。どうか、その県民の「改革を後戻りさせないでほしい。」と言う思いを裏切ることのない開かれた県政運営を貫いていただきますように、村井知事にあらためて強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


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