近況
高三になり、部活動ももうすぐ引退を迎えようというこの頃。「花園」への予選は9月末から始まるのですが、生徒全員が大学進学を希望するため、受験勉強という名目で夏前にとりあえず引退となります。今になって思えば、ラグビーは自分に合っていたんじゃないかな。チーム全員が目標に向かって一つになり進むというのはどの団体競技でも同じだけど、ラグビーはまさに文字通り、特にFW8人は仲間と体を寄せ合い、互いにホールドし合って一つの塊となり、トライを獲りにいくのです。1チーム15人、グラウンドの中には計30人が入るというのはおそらく球技では一番多いのではないかと思います。さらにアメフトのようなたいした防具もつけず、ほぼ生身で選手達はぶつかりあい、激しくボールを争奪する。ラグビーというのは自由な競技です。ボールを前に落としたり投げたりしなければ何をしても良いのです。試合中、ボールを持った瞬間には様々な選択肢が浮上します。例えばボールを持ってそのまま走る、味方にパスをする、キックをするなどなどです。走るのだって、相手をかわしにいくのか、タックルにきた相手をはじき飛ばすのか。捕まったとしたらラックにするか、モールにするか。あるいはオフロードパスをするか。一つの選択肢からまた次の選択肢へ。試合は常に最善の選択を模索しながら進んでいきます。もちろんミスもあります。そのときはまた文字通り、仲間が体を張って互いにカバーしあうのです。 “ALL for ONE,ONE for ALL”あまりにも有名な格言ですが、ラガーマンはこの言葉の意味を自らの身体で実感します。決して自分ひとりで獲ったトライではない。仲間が体を張って守ったボールをつないだ結果なのです。近年ラグビー人口の低下が叫ばれています。事実私の学校でも部員が足りません。新人戦も単独で出場できず、他校と合同チームで出場したのですが、合同の部で優勝し、春休みには山梨で開催された関東大会に出場することができました。現在、県内の約半分の高校が部員の足りない状態です。もっと多くの人にラグビーの素晴らしさを分かって欲しい。近況報告だったはずが、ラグビーの宣伝になってしまいました。笑では。