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『明日、君がいない』公式HP
■タイトルが■ 原題は『2:37』。 2:37に起ってしまった出来事を発端として始まる映画。 『明日、君がいない』という邦題はあまり好かない。 読点が入っていることとか、「明日」という未来なのに「いない」という現在形の思わせぶりとか。言うのもイヤだけど、セカチューイマアイをフラッシュバック。 『2:37』という原題に対して感傷的過ぎるのではないかと。 映画の内容を先に知らなかったら『明日、君がいない』では見なかったかもしれない。 別にいいケドー。 ■あらすじ■ ハイスクールのトイレの中で、誰かが自殺している場面から映画が始まる。 時間はその日の朝まで戻り、学校で過ごす6人の男女の日常を追っていく。 6人のその日の生活が少しずつ重なり合いながら、そして、それぞれの「独白」を挟みながら「2:37」に近付いていく。 見ている人は一体誰が死んでしまうのか、その理由は何なのかのヒントを見つけようとする、ことになる。 ■ネタバレするかもしれない感想■ 人が自殺してしまう理由というのは、結局他の人が理解できるものではない。 たとえ本人から悩みを打ち明けられていたとしても、誰よりも近くにいたとしても、結局はわからないんだろう。 友人の自殺に強い憤りを感じたというこの19才の監督は、その半年後に自分も自殺未遂を起こしたという。 彼は、自殺してしまった友人に対して単に「同情」や「悔恨」や「共感」を寄せているのではない。 自殺に至るまでの本人の葛藤の重さ。 その重さは他人にはわからない、そう突き放しているところがある。 死んでしまったらわからない。 あの子は死んだけれど、自分の悩みや葛藤は今日も存在し続ける。 ■そんな話■ 高校の頃に2度くらいだけ髪を切ってもらったことのある若い女の美容師さんの話を思い出した。 東北の出身だと言っていた。 「頭が良い悪いと勉強ができるできないは違うって言うけど、結局同じなんだよ」 とか、可愛らしい外見とは裏腹に冷めた口調で語る人だった。 何でそんな話になったのだか、亡くなった友達は多い、とその人は話し始めて、 中学校の時、一緒にいつも帰っていた友達のひとりが突然自殺しちゃった、と言った。 「いつもと同じで『バイバーイ、明日ねー』って言ってそれっきりだったよ。そんなもんだよ」 ・・・ 高校時代からの友人は、大学の時の友達が自殺してしまったとこないだ話していた。 大学を卒業してからそんなに連絡を取っていなかったので、自殺して何ヶ月もたってからそのことを知ったと話していた。 もちろんお葬式にも出ていなくて、話を聞いて初めてその子の家に行ってお線香をあげたんだそうだ。 ・・・ 私が大学院に入った年、昔私たち家族と一緒に暮らしていたことのある人が自殺してしまった。 母がその人の携帯を解約しに行った時、係の人に解約の理由を聞かれ、本人の死亡と答えたら、すごく申し訳なさそうな顔をされたと言う。 ・・・ 人が自殺した理由を簡単にわかった気になったらいけないのかもしれない。 私だったら、「こんな理由だろう」とわかった顔をされるのはすごくイヤだ。たぶん。 ■見た人にしかわからないわがままな感想■ 公式HPのキャスト紹介にケリーがいない。 載せたっていいじゃない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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初めまして。映画タイトル検索でやってきました。
この映画は、見た人の中でいろんな思いを生むんだな・・・と、様々な感想を目にして思いました。それだけ、心に深く残ります。 これは間違いなく、今年のベスト映画に入ります! >ケリー 確かにいないんですよね。観賞前にチェックしていたけれど、まさか映画内ではああいう結末になるとは想像していなかったので、館内の空気がシーンと静かになったの覚えています。 長々と失礼いたしました。TB頂いていきます。 それではまた、お邪魔します。 (2007.09.07 21:54:55)
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