5月及び1~5月の予算執行状況と税収構造に関する雑感、ペケル首領の「口撃」再開とエルドーアン大統領の「アルメニア人虐殺」問題に関する発言、トルコにおける新型コロナウイルス患者発生の462日目の状況
今日(15日)は、経済面で特に重要と思われる記事は何ヶ月ぶりかに出ていた5月及び1~5月の予算執行結果に関する記事です。その他には、トルコにおける所得のアンバランスが更に拡大した(最も豊かな上位20%の人の所得は1.2ポイント上昇して47.5%になり、最も貧しい下位20%の人の所得は0.3ポイント減少して5.9%になった)という記事、4月の賃金労働者の数が昨年同月と比べて17.1%増加して1,344万3,707人になった(工業は16%、建設業は45.6%、商業・サービス業は13%の増加)という記事、道路総局第1地域管理官は、カナル・イスタンブルの上に最初に建設される橋の準備は全速力で行われており、2年以内という短期間で完成させて使用に供すると述べたという記事などが出ていました。社会面では、HDPの解党裁判を取り扱っている憲法裁判所は、報告者の作成された報告書に関する最初の審理を6月21日に実施することを決定したという記事、MIT(国家諜報庁)がDEASの自称「トルコ県責任者」をシリアで拘束し、トルコに移送したという記事、FETO捜査の一環で元・現ジャンダルマ軍人33人の拘束が決定され、そのうちの27人が拘束された、また、これとは別に容疑者20人の容疑者の内の17人が拘束されたという記事も出ていました。 また、「現代トルコにおけるロビンフッド?」であるセダット・ペケル犯罪組織首領は、「口撃」を再開しています。スレイマン・ソイル内務大臣を始め、その家族などを中心に、いろいろな情報を暴露しているようです。ただ、このような「見世物状態」がいつまで続くのかは不明ですが、情報の内容や、誰に関する犯罪?情報かなどによって、今後の方向性も変わってくるのではないかと思います。一方、NATO首脳会議及び各国首脳との会談に関しては、エルドーアン大統領の回答は「上手くいった、良い雰囲気で会談が行われた」といった発言ばかりでしたが、「アルメニア人虐殺の認定」問題に関して、バイデン・アメリカ大統領との会談で話題になったかどうかについて記者から質問を受けて、エルドーアン大統領は笑いながら、「神に感謝する。この件は話題にならなかった」と述べたために、野党からは「(事前の発言とは裏腹に、訂正・撤回を求める発言を行わず、それどころか『議題にならなかった』と喜んでいるのは、)トルコを売った売国奴だ、先祖に対する背信行為だ」というような激しい批判が展開されています。昨日紹介したAAの記事では出ていなかったと思っていたので、もう一度見てみました。すると、ひっそり?と1行だけ、「エルドーアン大統領は、質問に対して、1915年問題は議題にならなかったことを明らかにしました」と記述されていました。 今日、アナトリア通信(AA)に出ていた記事の見出しは下のとおりです(今日はこの中から1の記事について紹介します)。1 (5月と1~5月の)予算執行結果が発表された2 トルコで収入分布に関する統計が発表された3 4月には賃金労働者の数が年間ベースで17.1%増加した4 カナル・イスタンブル計画の最初の橋の準備作業が全速力で続けられている5 憲法裁判所は、HDP解党裁判で最初の審理を6月21日に実施する6 MITは、DEASの自称「トルコ県責任者」であるカスム・ギュレルをシリアで拘束し、トルコに連行した7 首都においてFETO捜査の一環で20人の容疑者に関する拘束決定 6月15日(最初の患者確認から462日目)付け「トルコの日々のコロナウイルス統計」から、新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します(なお、保健省から発表される統計には、明確な矛盾が明らかになっているため、必要最小限度の紹介にとどめています)。今日の検査件数: 22万3,846件今日の感染者数: 5,955人今日の死者数: 84人今日の完治者数: 4,186人今日までの累計完治者数: 521万1,022人今日までの累計検査件数: 5,744万7,635件今日までの累計感染者数: 534万2,028人今日までの累計死者数: 4万8,879人重症患者数: 886人 ここからは一言解説・雑感です。今日はトルコで、24時間以内にワクチン接種を受けた人の数が100万人を越えました。ワクチン接種は非常に順調に進んでいます。が、トルコ全体(人口の6,7割以上)で2回目の接種が済んで、抗体ができる(感染を予防できるようになる)のは、まだ2ヶ月以上先の話と思われますが、「平常化」のアクセルが踏み続けられています。現在は5千人台の新規感染者数が続いていますが、7月にこれが一気に悪化しないことを祈るばかりです。 励みにしていますので、クリックをよろしくお願いします。にほんブログ村にほんブログ村 トルコ|トルコタイル|トルコ陶器|トルコ雑貨|鍋敷き|なべしき|鍋しき|鍋布き|トリベット Trivet|花型タイル【大】73価格:1890円(税込、送料別) (2020/9/12時点)トルコ製・バクル(銅製品)のお盆・楕円形30.5×20cmシシケバブのトレー/Turkish Bakir, Oval tray価格:7225円(税込、送料無料) (2020/9/12時点)トルコ土産/トルコ雑貨/クッションカバー/クッション/トルコクッションカバー/トルコ/イスタンブール/トルコ絨毯/アラジン/オスマン帝国/オスマン帝国外伝/誕生日プレゼント/クリスマスプレゼント/パッチワークデザインクッションカバー04価格:2300円(税込、送料別) (2020/9/12時点)SV天然ターコイズ(トルコ石)ネックレス大ぶりトップ付き【12月誕生石】【ハンドメイド】【レディース,激安,特価,通販】価格:8190円(税込、送料無料) (2020/9/12時点) 今日、紹介するAAの記事の見出しは「(4月の)経常収支統計が発表された」です。今日(15日)付の記事です。以前は毎月紹介していましたが、この1年ほどはほとんど記事になっていなかったため、昨年は何回紹介したでしょうか。最近では、今年4月に記事ではなく、国庫・財務省のHPから直接紹介しました。今回は非常に詳しく出ていますが、抜粋して紹介します。 2021年5月のトルコ中央政府の予算収入は1,046億リラ、支出は1,179億リラとなりました。その結果、5月の中央政府予算収支は133億リラの赤字となりました。 国庫・財務省は、2021年5月の予算執行結果を発表しました。 それによれば、中央政府の予算収入は53.5%増加して1,045億6,900万リラに、また、支出は38.0%増加して1,179億4,000万リラになりました。また、1~5月については、予算収入は39.4%増加して5,424億7,500万リラに、また、支出は14.8%増加して5,499億8,400万リラになりました。その結果、中央政府予算は、5月には133億7,100万リラ、1~5月は75億900万リラの赤字となりました。 中央政府の予算収入は53.5%増加して1,045億6,900万リラになり、2021年中央政府予算である1兆3,461億3,900万リラの内の8.8%が使用されたことになりました。また、国債費(利息)を除く予算支出は、5月には昨年同月の76億3,700万リラの赤字から、今年は5億7,500万リラとなりました。国債費(利息)を除く予算支出は、昨年同月と比べて37.2%増加して1,039億9,400万リラに増加し、今年の予算の8.9%になりました。社会保険機関に対する政府の負担額は、5月には昨年同月と比べて17%増加して45億3,500万リラとなりました。国債費(金利支出)は、昨年同月と比べて44.3%増加して139億4,600万リラとなりました。 一方、中央政府予算収入は、昨年5月には681億4,500万リラでしたが、今年同月には53.5%増加して1,045億6,900万リラとなりました。予算に対する割合は、昨年5月には7.1%でしたが、今年5月は9.5%となりました。税徴収額は、昨年5月と比べて6.9%増加して922億8,300万リラとなりました。予算に対する割合は昨年5月は7%でしたが、今年は10%となりました。 中央政府の予算支出は、昨年1~5月には4,792億1,900万リラでしたが、今年同期には14.8%増加して5,499億8,400万リラとなりました。その結果、2021年中央政府予算が予定する1兆3,461億3,900万リラの内の40.9%が使われました。今年1~5月の国債費を除く予算の支出は、昨年同期と比べて13.1%増加して4,685億2,700万リラになりました。これは、今年の国債費を除く支出として予定されている額の40.2%となりました。利息支出は昨年同期と比べて25.4%増加して814億5,700万リラとなりました。 中央政府の予算収入は、昨年1~5月には3,891億3,900万リラでしたが、今年同期には39.4%増加して5,424億7,500万リラとなりました。予算で計画された額に対する実現割合は、昨年には40.7%でしたが、今年は49.3%となりました。徴税額は、同期には51.0%増加して4,237億200万リラとなりました。税収の予算で計画された額に対する割合は45.9%となりました。 ここからは一言解説・雑感です。去年から1年間以上、同じことを書いていますが、国庫・財務省が発表する統計を見る限り、トルコ国民(労働者・年金生活者など)や零細企業・小店主などに対する支援を行う余裕はあるように見えます。また、税金の殆どを労働者が負担しているという証拠は記事では紹介されていませんが、国庫・財務省のホームページから紹介します。 (億リラ) 2020年1~5月 2021年1~5月 2021年予算所得税 584.89 800.17 1,952.88法人税 473.82 679.13 1,051.74付加価値税(国内) 192.38 436.48 715.79(KDV) 特別消費税(OTV) 622.50 773.38 2,137.31 4月にも紹介しましたが、特別消費税(OTV)は元々「贅沢品」に掛けられることになっていましたが、今では単なる電化製品やガソリンなどにも掛けられています。また、間接税が税収の半分以上で、直接税も労働者などが納める所得税が、企業の納める法人税の2倍の予測という状態です。つまり、税金のほとんどは労働者から集められ、この困難な時期に労働者にはあまり還元されない予定?でしたが、税収面では結果が予定と変わっているようです。つまり、1~5月には、所得税とOTVは予定を大幅に下回り、法人税とKDVは好調?となっています。国内KDVの好調の理由は不明ですが、「個人所得が大幅に制約される一方で、企業は儲けている。また、電化製品やガソリンなどのOTVが掛けられている商品は購入することできなくなっている」ということを示していると思われます。 トルコ・リラ等の外貨建ても含めた債券投資に関する情報を発信しています。外債投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。社債投資まとめ いろいろな投資情報が出ています。投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。株初心者向けIPO初値予想今日はトルコ石のストラップを紹介します。