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カテゴリ:経済問題
今日(4日)もトルコのマクロ経済に関する重要と思われる記事が多く出ていました。昨日は「インフレ率三昧」でしたが、今日は「輸出三昧」ともいえる状況です。昨日は「インフレ率の低下があと数かけ月関係属する可能性がある」と紹介しましたが、昨年は輸出の順調な伸びと、急激な輸入の減少により、輸出が伸びただけではなく、会場収支も大幅に改善、月間ではプラスの月が続くという状況にまで来ました。今日はこのような「2018年における輸出の成功」に関連する記事を紹介します。
輸出関連以外では、DEIK(対外経済関係委員会)会長が、政府のインフレ対策は成功したという発言をしたという記事が出ていました。政府の影響力の強い組織の会長ですので当然と言えば当然ですが、それでも、政府の経済対策はビジネス界からも信頼を勝ち得たと指摘しています。
経済以外では、トルコ外務省によるポンペオ国務長官発言批判の記事が出ていました。現在、北シリアのYPG/PKK情勢が風雲急を告げています。トランプ大統領はシリアからのアメリカ軍の撤退を決めているのに対し、アメリカ政府内では必ずしも完全な納得が得られていないように思います。 同長官はインターネット・ニュース番組でPYD/YPGを支持し、同組織に対するトルコの攻撃と、トルコのシリア分割・占領の意図を疑っていると取ることができる発言をしたようですが、トルコ外務省はいつもどおり、一切ブレることなく、「PYD/YPG/PKKはDEASと同様の、トルコの安全と一体性を脅かすテロ組織である。また、トルコはシリアの領土一体性が守られることを支持しており、領土的野心は一切ない。」と反論しています。だだし、言外に、「クルド人自治区の成立は認められない。ましてや、PKKと同一組織であるPYD/YPG主体の組織がトルコとの国境地帯を支配することは絶対に認められない。」というこれまでの主張を繰り返していると考えられます。
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今日紹介するのは上でも紹介しましたが、2018年のトルコの輸出に関する商務省の発表に関する記事で、今日(4日)付けのAA(アナトリア通信)の記事です。 見出しは「2018年に、輸出は1,680億8,800万ドルとなった」です。 商務省による非公式の暫定貿易統計によれば、昨年のトルコの輸出額は1,680億8,800万ドルとなり、輸入は2,230億8,200万ドルとなりました。 同省は、2018年12月の暫定貿易統計からなる統計報告を発表しました(管理者注:通常なら、月末にその前月の統計が発表されますが、いつも1月だけは早い時期に前年の統計が発表になります)。 それによれば、2018年12月の輸出は、前年同月と比べて0.41%増加して139億200万ドルとなり、一方、輸入は28.20%減少して165億7,700万ドルとなりました。その結果、貿易赤字も17.47%減少して304億7,800万ドル(管理者注:単純に計算すると26億7,500万ドルとなるはずですが、、、、別の計算をしていて見つけました。304億という数値は輸出+輸入の貿易総額であり、本来は引き算すべきなのに、足してしまったようです)となりました。 そして、輸出が輸入を賄う割合も2017年12月の59.96%から昨年12月には83.86%になりました。 貿易統計に関する昨年全体の分析では、2018年通年の輸出は前年と比べて7.07%増加して、1,569億9,200万ドルから1,680億8,800万ドルに増加しました。その結果、トルコ共和国史上で最高の年間輸出額水準に達しました。 昨年の輸入は4.59%減少して、2,338億300万ドルから2,330億8,200万ドルとなりました。 貿易総額は昨年1~12月の期間では前年同期と比べて0.1%増加して、3,907億9,500万ドルから3,911億6,900万ドルとなりました。 貿易赤字も同期間では28.40%減少して549億9,400万ドルとなりました。2017年の貿易赤字は768億1,100万ドル水準でした。 また、輸出が輸入を賄う割合も、2017年は67.1%でしたが、2018年は75.3%に上昇しました。 2018年に最も多くの輸出を行った項目は267億6,000万ドルで「エンジン付き陸上輸送機器、トラクター、自転車、バイク及びその他」でした。これに次いで、158億3,300マンドルの「ボイラー、機械・装置及び原子炉」、115億8,500万ドルの「鉄・鉄鋼」でした。 昨年最も多くの輸入が行われたのは、430億2,400万ドルの「鉱物性燃料及びオイル」でした。 2018年12月に最も多くの輸出が行われたのは21億6,400万ドルで「エンジン付き陸上輸送機器、トラクター、自転車、バイク及びその他」でした。これに次いで、13億1,700マンドルの「ボイラー、機械・装置及び原子炉」、11億2,100万ドルの「鉄・鉄鋼」でした。 一方、同月に最も多くの輸入が行われたのは、39億4,700万ドルの「鉱物性燃料及びオイル」でした。 貿易相手を国別に見た場合、2018年に最も多くの輸出を行った国は、161億7,000万ドルのドイツでした。これに次いで、111億1,700万ドルのイギリス、95億6,700万ドルのイタリアでした。 反対に、最も多くの輸入が行われた国は、220億1,400万ドルのロシアでした。これに次いで、207億1,900万ドルの中国、204億700万ドルのドイツとなりました。 また、2018年12月に最も多くの輸出を行った国は、12億2,700万ドルのドイツでした。これに次いで、8億9,500万ドルのイギリス、7億4,000万ドルのイタリアでした。 反対に、最も多くの輸入が行われた国は、18億1,100万ドルのロシアでした。これに次いで、17億2,000万ドルのドイツ、12億9,200万ドルの中国となりました。 税関当局が2018年12月に徴収した税金は、116億8,800万ドルとなりました(管理者注:貿易総額が304億7,900万ドルしかないのですが、関税や付加価値税などだけで、このような数値(38%越え(普通、輸出には税金類は掛けないので、輸入だけなら70%))になるのでしょうか、、、、)。 2018年末現在で、実際に活動している有限企業の数は79万6,935社でした。商業を行っている会社の数は72万4,772社で、支店数は20万1,321店、株式会社の数は12万8,534社、組合の数は3万5,690組合でした。 トルコ全体で実際に活動している会社の数は189万9,763社、店舗を持たない行商人・屋台商人などの数は188万6,921人でした。
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「ベトナム...それは旧ソ連型共産主義の最後の生き残り国家の一つだ。そこには我々のの想像を絶する文化と9635万人の多子若齢のベトナム人が住んでいる。そして驚くべきことにはベトナム人は【反シナ・親日】なのである。このメルマガは約10年間ベトナム在住の日本人証券アナリストがベトナム株式市場を分析する驚異に満ちたレポートである。」 「ベトナム在住・証券アナリストがみたベトナム株・2019年1月号/第2回」 URL: https://foomii.com/00138/2019010418534751016 https://foomii.com/00138/2019010418534751016 失礼しました。 (2019.01.06 01:46:27) |