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19日の夜中の2つの重大決定(イスタンブル協定からの脱退と、トルコ中央銀行(TCMB)総裁の解任と新総裁(イェニ・シャファック紙経済コラムニスト)の任命)、トルコにおける新型コロナウイルス患者発生374日目の状況(2)
カテゴリ:経済問題
19、20日はインターネット環境になく、ブログを更新できませんでした。
その一方、19日の夜中に2つの重要な事件が起こっています。既に、日本のメディアも報じていると思いますが、今回は要約だけ紹介します。 1つは、アジ・ナーバル・トルコ中央銀行(TCMB)総裁が4ヶ月後に解任されました。アルバイラク前国庫・財務大臣の一族が所有しているイェニ・シャファック紙が19日の記事で、18日に中央銀行の決定を批判しましたが、その当日に、ナジ・アーバル・トルコ中央銀行(TCMB)総裁が解任されました。それだけではなく、イェニ・シャファック紙の経済コラムニストが新総裁に任命されました。同コラムニストは、野党が繰り返し指摘している「128億ドルの外貨準備の消失問題」に関して、「中央銀行が反論しないために、野党の攻撃がいつまでも継続している」という趣旨の主張もしていました。 この2つが同じ日に、突然、決まったことには多分重要な意味があるものと思われますが、その理由は現時点では明確になっていません。時間がたてば明確になってくるものと思われます。つい1ヶ月前に「人権行動計画」を発表し、つい2週間前には、「経済改革パッケージ」を発表したところでした。突然に、これだけ大きな転換が起こるには、それなりに重大な意味があると思われます。 しかも、中央銀行がインフレとの闘いのために200ベーシスポイントの金利引上げを行った翌日にこのような決定をし、さらには、銀行とも行政とも全く無関係な同紙の経済コラムニストを新総裁に指名した以上、19日のイェニ・シャファック紙が重要な意味を持っていたものと考えざるを得ません。そう考えれば、今回の「夜中の2つの決定」は、「経済の問題」というようりも「政治の問題」であることはほぼ間違いなく、場合によっては「権力闘争」が起こっているのかもしれません。
3月19日(最初の患者確認から374日目)付け「トルコの日々のコロナウイルス統計」から新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します(なお、保健省から発表される統計には、明確な矛盾が明らかになっているため、必要最小限度の紹介にとどめています)。 今日の検査件数: 18万7,859件 今日の死者数: 87人 今日の完治者数: 1万8,116人 今日までの累計完治者数: 278万8,757人 今日までの累計検査件数: 3,597万5,339件 今日までの累計感染者数: 297万1,633人 今日までの累計死者数: 2万9,864人 重症患者数: 1,547人
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毎度毎度、トルコリラが動いたときだけコメントするわたくしをお許しください<m(__)m>
朝からトルコリラ円は2.5円下がって、今は1/3くらい戻したところ。ある程度予想はしていましたが、政治経済的のイベントでここまで動くのも久しぶりです(この1年はコロナ関連での動きが多かった)。 前にもお話ししたような気がしますが、エルドーアン大統領は「高金利はインフレを加速させる」と本気で思っているのか?それともゼロ金利のイスラム主義へのリップサービスなのか??これがずっと気になっています(^。^)。 政策金利19%が取り消されるかどうか?そうなるとまたトルコリラ売りが進みますね。 というところで、久しぶりのご挨拶まで。また伺います。 (2021.03.22 10:55:51)
Shigeさんへ
いつも応援、コメントありがとうございます。 (今回はこちらにコメントをいただき有り難うございます。ライブドア版も継続中です、念のため) ご質問に関しては、「人の心(頭)の中は分らない」が正式な回答ですが、勝手な予測を許していただけるなら、「高金利はインフレを加速させる」ことを本気で信じていると思います。一方で、「イスラム金融」はどうでもいいと思っていると思います。 管理者の理解では「銀行の金利」と「イスラム金融の配当」は、違っているのは名前だけで内容・意味は全く同じだと思います。22日(日本時間23日アップ)のブログでも紹介していますが、「高金利はインフレを加速させる」は「トルコにおける歴史的事実」でもあります。ただ条件がいろいろと違っていますので、「リラ安防止」を優先させるか、「投資・生産」を優先させるのか、という問題のような気がします。高金利によるリラ高維持に成功することでインフレ率が低下した後は、「金利を下げれば、インフレ率の低下が加速する」ということになると予測されます。 (2021.03.23 20:19:46) |