トルコとイスタンブール、ちょっと投資

2024/03/04(月)14:22

アンケート調査結果から見る大イスタンブル市長選挙を巡る最新状況、最新の政党支持率

社会問題(1644)

​ 今回(3月3日)も、前回(2月25日)以後の大イスタンブル市長選挙を巡る最新状況について紹介します。結論から申し上げますと、今回も大きな変化は生じていません。が、アンケート調査結果は違ったものも出ていますので、今日はこちらを中心に紹介します。  ブログ更新のための励みにしていますので、クリックを是非よろしくお願いします。 にほんブログ村 にほんブログ村  SV天然ターコイズ(トルコ石)ネックレス大ぶりトップ付き【12月誕生石】【ハンドメイド】【レディース,激安,特価,通販】 価格:8190円(税込、送料無料) (2020/9/12時点) エスプレッソ・デミタスコーヒーカップ&ソーサー珍しい小さめ椀皿トルココーヒー用2客セット:ルーミー /トルコお土産 価格:2380円(税込、送料別) (2020/9/12時点) 【メール便発送可】 トルコ雑貨 トルコ タイル デザイン コンパクト 二面 ミラー 価格:1780円(税込、送料別) (2020/10/11時点)          前回、「特に、1月及び2月の月間インフレ率が高かったため、1月末に行われた最低賃金の引上げの効果は、既にはほとんど失われたという指摘もあります。エルドーアン大統領の『過去22年間、国民をインフレに押しつぶさせなかった(=インフレ率を上回る収入増加を実現した)し、これからも押しつぶさせない』という有名な台詞がありますが、事実からほど遠いことは火を見るよりも明らかで、今や、それを信じている人はエルドーアン教徒の半数程度となっていると言えそうです。」と紹介しました。  極端な言い方をすれば、2018年の大統領・国会議員選挙以降、トルコ経済の状況は全く変わっていないどころか状況はどんどん悪化し続けているため、昨年5月の大統領・国会議員選挙の時と違って、「経済問題、生活苦」が有権者の投票行動に変化をもたらす可能性が指摘されています。今日の話題から離れますが、選挙結果に関係することなので、制度的な面を少し説明します。「大統領・国会議員選挙」では在外選挙が認められているため、不動産を買ってもれなくついてきたトルコ国籍を駆使してエルドーアン大統領に投票するアラブ諸国の人々と、何十年も前からドイツをはじめとするヨーロッパ諸国で生活しているトルコ系住民はエルドーアン大統領に投票する傾向が極めて強いため、エルドーアン大統領とAKPはここから大きな票を得ていると考えられますが、統一地方選挙ではこれがありません。また、大統領選挙は在外当投票に加えてトルコ全土の票が重要になりますが、CHPをはじめとする野党は地方(農村部)で全ての投票(箱)を監視するだけの(信頼できる)党員がいないと言われています。しかし、今回は当選が確実、あるいは接戦が予想される選挙区で投票(箱)を監視するだけで済みますので、トルコ全土をカバーする必要はなく、特定選挙区に集中させることができます。そのため、全国における得票率にかかわらず、特定の地域では野党の候補が市長・区長に当選する可能性も上昇すると言われています。脱線ついでに、アンカラ市長選挙について紹介します。ヤヴァシュ大アンカラ市長はアルトゥノクAKP候補を圧倒的に引き離して独走していると言われていますが、実は過去2回の選挙でも圧倒的に強かったと言われています。それにもかかわらず、2019年選挙でギリギリ当選し、2015年選挙で落選したのは、実際の投票(行動)と発表された結果の間に大きな差があったからと言われています。そのため、「今回の選挙に勝つためには、これ以上の選挙宣伝は必要なく、残された4週間を、投票(箱)を守るための体制作りに全力を挙げるべき」といつも紹介している解説者は指摘していました。 ここから本題?の紹介に移ります。とは言え、全国の状況についても説明します。最近色々なアンケート調査結果が発表されています。これまでは「AKPと善良党は支持率を落としている。特に善良党から離れた支持者は、YRP(新福祉党;イスラム政党)、正義党(民族主義政党)、TIP(トルコ労働者党)に支持に変わっているため、これらの政党が大きく支持を伸ばしている。特にYRPの伸張は著しく、5%どころか7~8%に達する可能性がある」という話をしばしば聞きました(ただし、統一地方選挙で各政党の全国における得票率を測ることは制度上ほとんど不可能です。それでも候補者の重要性がほとんどない、市・区議会議員選挙の得票率がそれに近いと言われています)。しかし、3月1日に動画で紹介されたメトロポ(-)ル社のアンケート調査結果は、これらの説明と大きく違っていました。昨年5月の選挙前に、他の多くのアンケート調査会社の結果とメトロポル社の結果が大きく異なっていることを指摘して、メトロポル社の信ぴょう性を批判しましたが、少なくとも昨年5月の選挙結果はメトロポル社が最も近い予測をしていました。「今後(4週間で)有権者の投票行動がどう変わるか分からない」と、メトロポル社社長も言っていましたが、あくまでも2月下旬の候補者が出そろった直後の調査結果です。まず、大イスタンブル市長選挙に関するアンケート結果を紹介します。1 「3月31日の大イスタンブル市長選挙で誰が勝つと思いますか」という質問(「誰に投票するか」は2で紹介します)に対し、全体では、イマムオール市長 48.0(%)クルムAKP候補   37.3その他       0.7意見なし     14.0 これを昨年5月14日の選挙での投票先政党別で見た場合、AKP、MHPはクルム候補とする回答がそれぞれ72.4%と73.8%で、CHPではイマムオール市長という回答が89.2%となっています。一方、選挙の趨勢を決めると言われている3つの政党の内の2つの政党である善良党とDEMの支持者はそれぞれ85.9%と73.6%がイマムオール市長と答えています。2 「3月31日の大イスタンブル市長選挙で誰(どの党の候補者)に投票しますか」という質問に対し、全体では、イマムオール市長 34.7(%)クルムAKP候補  32.1DEM        4.9善良党       2.5YRP        1.8意見なし     14.03 「自分が住んでいる地域で、AKP候補が勝たないようにするためにCHP候補に投票しますか」という質問に対し、全体では、はい    32.2(%)いいえ   56.9意見なし  10.9 これを昨年5月14日の選挙での投票先政党別で見た場合、AKP、CHP、MHP、善良党、DEMの順番で「はい」の割合は6.4、 67.7、14.7、58.9、51.4(%)となっています。4 「自分が住んでいる地域で、CHP候補が勝たないようにするためにAKP候補に投票しますか」という質問に対し、全体では、はい    28.2(%)いいえ   61.6意見なし  10.2 これを昨年5月14日の選挙での投票先政党別で見た場合、AKP、CHP、MHP、善良党、DEMの順番で「はい」の割合は60.1、 4.0、52.1、9.4、4.8(%)となっています。 今回のアンケートはかなり細かい点を追及しているようです。これまでに紹介しましたように、今回統一地方選挙では、「与党のAKPとMHPはがっちりと選挙協力を行っている。しかし、YRPは離脱した」、その一方で、与党側は「旧“6本足のテーブル”を構成していた政党は基本的にバラバラになり、2018年選挙で国民同盟(CHP+善良党)と暗黙の協力関係にあったDEM(当時はHDP)はイスタンブル、アンカラをはじめ多くの大都市で対立候補を立てている。正義党、故郷党、TIPといった小政党もほとんどの地域で対立候補を立てている」という「野党はほぼ完全にバラバラ」といった状況で、単純に政党支持率だけを見た場合、「AKP+MHPの圧勝」という結果になるはずです。したがって「僅かな得票差でAKP+MHPの候補に市長職を奪還される」という大都市がいくつか出ることは確実と言われていますが、その一方で、イスタンブル、アンカラ、イズミルをはじめ、CHP候補が市長職を維持する大都市もいくつかあるほか、3大都市の区長や地方都市の市長でCHPがAKPから奪還する地域も出てくると言われています。それは、上記のアンケート結果に表れている有権者の投票行動及びYRPを含む諸政党の立候補乱立の結果から生じると考えられます。 最後に、全国における政党別支持率に関するアンケート結果を紹介します。最初は「未定、不投票、意見なし」を含む数字で、2番目がそれを得票率に合わせて割り振った数字です(一部省略)。AKP23.9(%)、CHP18.2、MHP6.1、善良党6.7、DEM8.3、YRP4.2、正義党1.4、TIP1.3、「未定、不投票、意見なし」27.7AKP33.2(%)、CHP25.2、MHP8.4、善良党9.2、DEM11.5、YRP5.8、正義党1.9、TIP1.7(なお、昨年5月の国会議員選挙における得票率は、AKP35.32(%)、CHP25.41、MHP10.04、善良党9.90、DEM(YSP)8.79、YRP2.86、正義党2.28、TIP1.72でした)この結果は、最初に紹介したこれまでのアンケート結果からは大きく異なっています。「善良党とDEMは支持率が下がっているが、MHPの支持率は下がっていない」と言われていましたが、CHPはクルチダルオール前党首がもたらした大きな失望とその後の党内乱闘?にもかかわらず、また、善良党は路線対立と大量の有力者の離党にも関わらず、両党は昨年5月の支持率を維持している一方、AKPだけでなくMHPも支持率を落としている、党勢を伸張させていると言われていた正義党とTIPは横ばい、あるいは低下傾向になっています。そして、DEMはこれまでの話とは逆に支持率を伸ばしているという結果です。 今度の選挙は「イスタンブル選挙」と言われるほど、大イスタンブル市長選の結果が非常に重要ですが、上記のアンケート結果からは、これまで言われているのと同様、イマムオール市長が数ポイント先行しています。この程度の差はいつでもひっくり返る可能性がありますが、これも上のアンケート結果に表れているように、イマムオール市長はAKP及びMHP支持層にも食い込んでいるほか、自党の候補が出ている善良党とDEMの支持者にも食い込んでいる(あるいは、クルム候補を勝たせたくない人が多くいる)状態であり、今後更にYRPもAKP支持者を取り込む可能性が指摘されています。したがって、イスタンブル選挙の結果は、「DEM及び善良党支持者がどれだけ反AKPを重視するか(=イマムオール市長へ投票するか)」、「イマムオール市長がどれだけAKPとMHP支持者を取り込めるか」、「YRPがどれだけAKP支持者を取り込めるか(=クルム候補の得票が減る)」の3つがポイントになると思われます。なお、メトロポル社と他の会社では政党支持率自体に大きな違いがありますが、大イスタンブル市長選挙に関しては有権者の動向(イマムオール市長が2%ポイント先行)としてはかなり近い傾向が出ていると考えます。   トルコリラ等の外貨建ても含めた債券投資に関する情報を発信しています。外債投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。社債投資まとめ  いろいろな投資情報が出ています。投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。 株初心者向けIPO初値予想  今日はオリーブ・オイルを紹介します。日本への売り込みにも力を入れ始めたそうです。  次は、トルコの「国家・国民酒(?)」のラクを紹介します。ギリシャやフランスなどにも、名前は違っても同じお酒があるそうですが、トルコが発祥の地と思われます。 ヤクーツ "YAKUT" ルビーという名のトルコ産・赤ワイン/カワクルデレ社【輸入食品】 【トルコお土産】 トルコ"カワクルデレ社"60周年記念 赤ワイン・フルボディ "SELECTION-RED(セレクション-レッド)"【輸入食品】 【トルコお土産】

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