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2006.09.18
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カテゴリ:ウォール街から
これまで2回にわたって、「良いビジネスを見分けるには、予想できる成長率はそれほど高くなくて良い代わりに、その成長率を如何に長く持続できるかが重要」という事を申し上げてきました。何故私がこの点について強調するかというと、短期的に高い成長率を上げられる会社と、長期的に安定した成長率を上げられる会社を比べた場合、長期平均の成長率は結局後者の方が高い場合が殆どであり、従って株式が高い評価を受ける事になるからです。

過去10年間、米国企業の税引き後利益は年率平均8.6%づつ増加してきました。過去20年間では年率平均9.9%、過去30年では年率平均8.3%です。この統計からすれば、米国企業全体の長期利益成長率は7-10%と見積もっても非合理的ではないでしょう。

ただ個別企業を見た場合、話は少し違います。会社というのは程度の差はあれ、創業期、成長期、成熟期、衰退期というパターンを辿るものです。創業期、成長期を経て成熟期に入った時、米国企業全体の平均である7-10%以上の成長率を半永久的に続けていける会社はごく一部と見ておいた方が良いでしょう。ここで「良いビジネス」にとって重要なのは、1.成熟期にどれだけの成長率が期待できるビジネスか、2.衰退期が訪れる可能性とその時期、の2点です。

大抵の会社は成長率が全体平均を下回るか、又は衰退期が訪れることになります。理由としては他社との競争にさらされる、消費者のニーズに合わなくなる、市場が飽和状態となる、法律や規制が変更される、など様々なパターンが考えられます。逆に「良いビジネス」となるには、競争にさらされない、又は強い競争力を持つ、消費者のニーズに合った商品・サービスをずっと供給できる、市場規模が大きい、又は市場自体が成長していく、法律・規制変更の可能性が低い、などあらゆる条件をクリアしていく必要があります。

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こう考えてみると、個別企業が米国企業全体の平均である7-10%でも半永久的に続けられるのであれば、それは立派な「良いビジネス」であると言えるでしょう。「予想できる成長率はそれほど高くなくて良い」と申し上げたのは、逆に言えば7-10%でも既に高く、それを半永久的に続けられるようなビジネスはそれほど存在するものではないからです。繰り返し申し上げますが、この先数年間連続で20%以上の成長率を期待、又は前提にするような投資にはくれぐれも気を付けていただきたいと思います。






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最終更新日  2006.09.20 12:26:49


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