海外旅行の好きな人や海外へ出張の多いビジネスマン、もちろん海外在住の皆さんにとってもお馴染みの成田空港が今年で30周年を迎えたそうです。その成田空港のできた経緯は建設に反対する地元住民と革命活動家らが一緒になり反対運動を起こし、国は二度にわたり土地の強制収容まで実施した。そして買収できなかった土地をのこしたまま、2ヶ月遅れで開港にこぎつけたそう。
そして今の成田空港はというとどうなのだろうか?いままでアジアで最大の国際ハブ空港としてその地位を確立してきた成田空港だけど、アジアにおいて巨大ハブ空港が相次いで誕生しているのを受けて発着数においては中国などの国際空港に遅れをとっている。
国際ハブ空港の条件は、
24時間体制である
4.000m以上は最低でも1本、3.000m級の滑走路も2本以上必要
都市から離れすぎていてはダメ (利便性)
交通機関のアクセスが充実している
着陸料・利用料が安い、空港周辺に様々な施設が集中
などなどこの他にもいくつか条件はあると思うけど、成田空港は24時間はできないことになっているし、空港内に未買収の土地があるために十分な長さの滑走路が確保できない(そのため、逆方向に滑走路を延長する予定だけど、滑走路の数もまだ不足)。世界一高い着陸料、東京へのアクセスの悪さ。
これだけ条件が悪ければ、さっさと羽田を国際空港化して(一部国際臨時便としてアジア諸国などへは就航しているけど)そこに金と時間を集中したほうがいいかもと思うんだけど、羽田の拡張工事はいくらかかるのか3兆円?そんな値段なんか分からないけど陸地に作るよりはるかにコストがかかるのは確かだろう。それでも住宅地から離れているため24時間が可能で、都心に近く、成田よりは可能性があるような感じ。それでも国際ハブ空港としてはまだまだ課題は多い。
成田空港周辺住民の反対を押し切って建設した手前、今更羽田に鞍替えできないというのもあると思うし。
ちなみに、世界175カ国・地域の空港運営会社などでつくる国際空港評議会(本部ジュネーブ)によると、07年の旅客数で成田空港は約3500万人と世界24位。4位の羽田空港(約6600万人)のほぼ半分だそうだ。ライバルは国外のみならず羽田空港も成田空港の脅威になっている。
すでに40カ国以上の航空会社が順番待ち状態で、高まる航空需要を十分に処理できていない状態の成田空港。
アジアにおける国際ハブ空港としての生き残りは直接国益に反映します。成田空港建設の際に問題を解決せず、今の今まで引きずってきた政府の責任も重大。政府の無能さのせいで国民が不利益をこうむるのは納得いかない。
このまま成田でいくなら、政府も県や市と良く話し合い計画性をもって迅速に処理していかないと日本は他国に先を越されていくだけです。