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イタリアいなかまち暮らし

イタリアいなかまち暮らし

食事の形式

食事の形式

コースの順はまず前菜、食べ終わると皿が下げられてプリモが出る。次にメイン料理と副菜が同時に出る。それが下げられて食べたりない人はチーズを食べる。次に果物、その次にドルチェ(ケーキ類)あるいはアイスクリーム・シャーベットが出る。ケーキ類と一緒にコーヒーを飲む習慣はなく、コーヒーは普通、全て食べ終わった後に出る。なんかの祝い事の席だとケーキと同時に甘口発泡酒が出る。
前菜の前に食前酒を飲むケースもあるが、食前酒はバールで飲んでくる人が多い。食事中はワイン又は発泡酒、飲めない人は水を飲む。

ピザやサンドイッチやセルフサービスの食べ物だとビールをお供にするケースが多い。
たとえ軽食でも、甘いものでない限りお茶やコーヒーと一緒に食べるということはイタリア人にとっては絶対にありえない。

セルフサービスでは全て同時にトレイの上に並べるが、イタリア人の悲しき習性のせいか多くの人はやはり一皿づつ順番に食べていくようだ。

パンは前菜とともに出て、前菜とメイン料理とともに食べられる。日本で食べる洋食のようにバターをつけて食べるわけではなく、といってもオリーブオイルをつけるわけでもない。和食(その他アジア食)のご飯と同じく、料理を食べ、パンを食べ、と交互に口に運ぶ。

パスタが出てきた時にはパンはしばらくお休みであるが、最後に残ったパスタのソースをパンでぬぐって食べるケースがある。メインコースの肉汁でも同じことができる。

日本ではご飯と汁を混ぜて食べるという行為は最低最悪で下品極まりないとされているので、その考え方でパンでも下品とみなす人も日本には多いと思うが、イタリアでは普通である。あくまでカジュアルなマナーではあるが、かなり多くされているので誰も気にしない。料理人にしてみればいかに料理がおいしかったかという評価のようなもので、むしろ喜ばれる。(しかも洗剤と水を節約できるのでエコロジー)ただしイタリアではパンは無料なので、しつこくそればかり食べられるのも気になる。

イタリア人は毎日このフルコースを食べているわけではなく、家庭では平日はたいてい前菜を省略する。しかしパスタとメイン料理はほぼ欠かさない。また、家庭ではメイン料理と果物の間に生フェンネルや焼き栗など季節のものを食べることもある。ドルチェはたいてい特別な日だけである。

家で食べるときはほぼ必ず主婦の手作りで、特に年配の家庭では出来合いの持ち帰りや冷凍食品というものはまずありえない。買ってきたものをそのまま取り分ける場合というと、生ハム・サラミ類やチーズ、それにデザートだけである。
これは地方に行くほど顕著で、夫の両親の家で出来合いのおかず、インスタント食品、冷凍食品の類は一切見たことがない。2週間ほど続けて居候したこともあるが、まったくなかった。両親と一緒に外食というのもなかったし、彼らだけで行っている様子もない。しかし小さな村での年配の夫婦の生活としてはこれが普通なのだそうだ。

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