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イタリアいなかまち暮らし

イタリアいなかまち暮らし

◆好み【微妙に好まれない物】

◆南イタリア人の味覚【あまり好きではない食べ物】

●消化の悪いもの
夜は消化の悪いものを食べない、とイタリア人はじじむさいことを言う。消化が悪いとされるのはキュウリ、タコ。そのくせ果物は夜も食べる。繊維質が多いからあまり消化はよくないのに。

●人気のない野菜
キュウリは実に人気がない。そもそもイタリアのキュウリは熟させすぎか、種が白く固くなってて食べられない。また、皮も厚く苦くて食べられない。キャベツも人気がない。「ドイツ人の食べる物だ」と不当に見下されているようだ。カリフラワーもぱっとしない。ピーマンは生では食べられない。

●バター、生クリーム嫌い
これまでの項でも述べてきた。南イタリア人にとってバターは敵である。料理に使うことはありえない。トーストに塗るのはありえるが、トーストのような「ちゃんとした」朝食をとる家庭はそう多くない。それもマーガリンを使うので、普段バターを置いていない家庭は多いだろう。菓子にもマーガリンがよく使われるし、祝い事などの伝統的な菓子類にはオリーブ油を使う。

生クリームはローマではスカロッピーネなどにちょこっといれるのは許されるようだ。しかし田舎の料理ではありえない。特に魚介類との相性は最悪でfa schifo(きしょくわるい)の域に達する。ベシャメルソースもないので、南のラザーニャはラグーソースのみなのだ。
ただし生クリームはデザート、菓子によく使われる。むしろイタリアのケーキは大部分がクリーム、カスタードクリームで出来ていて、スポンジの部分はちょこっとである。

●冷たい食べ物嫌い
イタリアにも一応冷たいパスタ料理はあることはある。ミニトマトや黒オリーブの入ったショートパスタだ。しかしもっぱらセルフサービスの料理で、普通のレストランや家庭ではないと思う。それも冷たいのではなく室温である。たぶん冷麺のように冷やした食事は受け付けられない。
また、熱い料理は熱々で運ばれなければならない。和食の煮物のようにちょっとあったかい状態で食べる料理はない(和食の出汁味を一番感じる温度にした結果なのだろうが)。観光客にぬるいパスタを出すレストランもあるが、当然文句を言ってもいい(取り替えてくれるかどうかは別だが)。

飲み物は普通コーラやジュースを頼むと氷は入っていない。多分冷たいものは体に悪いと思われているのだろう。
ちなみについでだが、カプチーノは熱々で来ることはまずない。非常にぬるい。熱々が欲しかったら「カプチーノ、ボッレンテ(煮えたぎった)」と言わなければならない。それで本当に吹かなきゃ飲めないようなものが来たことはない。ちょうどいい熱さ、もっと熱くてもいいようなのが来る。



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