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カテゴリ:その他各国の料理
気を取り直してカルフールのことを書く。
このテルモリのカルフールだって、いつカルフールじゃなくなるかわからないんだが、1年ちょっと前にできた。カンポバッソにカルフールはなく、ローマかナポリに行った際しか行けなかったので、うちから約40分、夫の実家近くのテルモリにできたときはうれしかった。 カンポバッソのスーパーはどこも日曜日は閉まっている。テルモリにも日曜日は他にやっているスーパーがないのか、日曜日のカルフールは行き場のない暇人たちでごった返している。私たちは夫の実家にもっぱら日曜日に行くので、ついでにここに寄って目的のものを買うけど、ぶらぶらと時間をつぶしている人の中を強引に突き進むしかない。 フランスに行ってスーパーをはしごしたさい、カルフールは全くたいしたことのないスーパーだと確信したんだが、ここイタリアでカルフールに私が行くその目的とは、クロワッサン。 カルフールは独自のパンを作って売っているが、さすがフランス企業、その中でもクロワッサンは本物のフランスのクロワッサンなのだ。 「本物のフランスの」なんていうとおおげさだ。ようはつまり、日本で普通においしいパン屋のクロワッサンに期待するような味のクロワッサンと同じということ。 イタリアでコルネット(イタリアのクロワッサン)は生活に密着してて、これが見つからないバール、菓子屋、パン屋はありえないのだが、どこで食べても私たちが日本でクロワッサンに期待する味では絶対ない。 外見だけが似ているが、あまり層はないし、バターの味はしないし、どれを食べてもオレンジピール味、食感は「パサパサ」か、良くても「ふかふか、もこもこ」。しかもジャムだのチョコだのクリームの入っていない空のものは見つけるのが難しい。 私の思う日本やフランスのクロワッサンは「皮がカリッ、生地がもちっ、バターがジュワ」なのだ。細かい層ができていて内側の生地はわずかに粘りがある。 これに比べるとコルネットなどはもこもこの単なる甘いパン!パンブリオッシュの形が変わっただけ! なんて怒ってるのは日本人の私だけで、フランスに行ったことのあるイタリア人は「フランスのクロワッサンはバターでべとべとしてて、朝から重かった!!」と言っていた。 夫はどっちかって言うとフランスクロワッサンの味方で、イタリアと比べてきちん折っているところを特に評価している。私は実際にクロワッサンを作ったことがないから細かいことはわからないが、バターを生地に折り込んで伸ばす、という作業を何度も繰り返してこそこのフランスクロワッサンができるらしい。奴の言うには「イタリア人はフランス人にくらべて怠け者だから、この作業を根気よく繰り返さないんだ」 もちろん材料も、コルネットはマーガリンをちょっと入れるだけ。クロワッサンには入っていないオレンジピールを入れる、という違いがある。(これは原材料にはよくaromi naturaliなどと表記されている。) ↑カルフールの「バターのクロワッサン」。これは4個入り。 イタリアのコルネットの写真なんかないので比べられないけど、見た目は変わらない。 見ただけではフランス式か普通のかなどとは分からないのが難しいところ。 こういう外側の層もイタリアコルネットでも結構見られるけど、もうちょっと荒い感じかな。 ちぎってるところ。 ちょっとだけもっちりと生地が伸びているのが見えるかな。 断面図 結構平べったいでしょ。イタリアのは生地がもこっとしてるから、断面図はもっと丸々としてる。カルフールのは手でちぎると圧力がかかったところがふにゃっとぺしゃんこになる。イタリアのはクッション性があってもこもこと耐える感じ。油分の含有量の違いから来るのかな、やはり。 イタリアコルネットのほうがしっかり発酵しているように思えるのは、イタリア人がのんびり屋だからかな・・。 どちらにせよ発酵して膨らんでるから、内側には層なんてあまり見えないんだけど。 ところでクロワッサンはおいしいんだから、バゲットももっとおいしくてもいいんだけどカルフールイタリア、他のパンももうちょっとがんばってくれって感じだ。バゲットその他のパンはどれもパサパサ。なので買って帰るのはクロワッサンだけ。余らないように作っているのか、切れていることも多いけど。 なので大量に買えたときは家で冷凍する。朝食、おやつ、夜食、と私も夫も大好きなので結構すぐなくなるけど。(バターたっぷりだから食べ過ぎないようにはしてるけど) ++++ これ以外に買うのが、カルフールブランドのタイ米とバズマティ米、他のスーパーも自家ブランド品を多く作っているが、私の行ける範囲のスーパーでタイ米とバズマティを出しているのはカルフールしかない。有名な米製品会社のものはどこでも売っているが、カルフールブランドの2倍、3倍はするのだ。 タイ米はローマに行くとちゃんとしたものが手に入る。しっかりしたポリ袋入りで、カルフールのものより香りも高い。しかしローマまで行って大量に持って帰るのは大変だ(日本米だけで大変なのに)。なのでカルフール製を混ぜて炊いている。 カルフールのタイ米は真空パックで消費期限が長く、保存に向いてる。500gなので、開けてから短期間で使いきれるというのも衛生的で良い。 バズマティ米は実は今回初めて買った。あまり好きではなく、インドカレーにもタイ米のほうがおいしく感じていたからだけど、この前ビリヤニライスに初挑戦して、ビリヤニライスにはやはりバズマティだと実感したから。 これもインド直送のがローマに売ってるけど、タイ米のポリ袋に対してこっちは紙の袋で普通の服みたいなチャックがついている。不衛生そうな予感がしたが案の定虫がわいたので、これも「もうバズマティは買わない」と心に決めた理由だった。 カルフールのはもうちょっとましなパッケージの仕方だろう、と思って買ったのだが、 なんと紙箱を開けたら米が直接入ってた!!ええんか、コレ!まあイタリアでは商品がそのまんま入ってることがよくあるから、びっくりしない。 しかしなぜ違うのだろうか、同じブランドでタイ米は真空パック+紙箱入り500gに対してバズマティは直で紙箱、1kg入り。 なんにせよ日本と違って手軽にエスニック米が手に入るのがうれしい。エスニック好きの私にはイタリアのポジティブな部分の一つだね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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