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言霊屋いたるが贈る 『元気が出る100の言葉』

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いたる34

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2005.01.13
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親父との残りの時間を、息子としてどう過ごすか考えた。でも、普通に見舞いに行って、仕事とか結婚の準備のこととか、話をすることくらいしか思いつかなかった。親父もいろんなことを話してくれた。今ではあまり憶えていないが、ひとつだけ忘れられない言葉がある。

「人生は思ったとおりになりよるで」しみじみと親父がこう言った。そのときは意味がよくわからなかったが、なぜか心に残った。

日に日に親父の体が痩せていくのがわかった。週末にしか帰らない俺は、その変化が手に取るようにわかった。放射線治療や抗がん剤、床ずれも辛そうだった。足をマッサージしてやると気持ちいいと言っていた。

いつもどおり親父を見舞い、東京へ帰ろうと親父に別れを告げ、病室を後にした。おかんも俺を見送るためにエレベーターホールまで一緒に来ていた。その日俺はずっとそわそわしていた。親父に伝えたいことがある。なんとなくそう思った。おかんには「車の鍵を病室に忘れたから、ちょっと待っててくれ」と言って、病室に向かった。病室に入って目を閉じてる親父の顔を見た。自分の思いを口にしようとしたときに、検診のために看護婦さんが入ってきた。タイミングを逃してしまった俺は、そのまま何も言わずに病室を後にした。

車で東京へ向かう道中も、そわそわはなくならなかった。ユーターンして病院に戻ろうかどうか迷ったが、そうはせずにおかんに電話をかけた。俺が親父に伝えたかったことを伝言した。「親父の息子に生まれてきて良かった」と伝えておいてくれと。

それから数日後に親父は他界した。





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Last updated  2005.01.13 07:49:49
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aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に 国民の…
Jeraldanact@ Проститутки метро Проспект Ветеранов Брат замминистра инфраструктуры Украины…
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王島将春@ Re:今日は株の勉強会(06/04) はじめまして。福井市在住の王島将春(お…
いたる34@ Re[1]:千葉の朝〜(05/01) 王島将春さんへ ありがとうございます。笑…

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