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私家版 さいたまの石仏

私家版 さいたまの石仏

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☆いたやま☆

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自転車とカメラが趣味で、気軽に写真を撮っています。
お地蔵様や庚申塔などの石仏にはまってしまいました。

さいたま市の石仏探しの参考書として
「石の文化財-浦和の石造物」浦和市教育委員会
「郷土の石佛 写生行脚一期一会」酒井 正

私家版さいたまの石仏のホームページ版は
http://saita-seki.jimdo.com/

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2018.12.18
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カテゴリ:蓮田市の石仏

ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら

今日は天台宗の古刹、慶福寺の石仏です。まずは参道の石仏を見てみましょう。

慶福寺 蓮田市蓮田4-104


丸ケ崎交差点から県道322号線を北上、見沼区から蓮田市に入り、道なりに蓮田駅方面に向かって800mほど、坂道を登り切ったあたり、道路右側に慶福寺の入口があった。その右脇、寺標の向こうにお堂が立っている。


堂の中に地蔵菩薩立像 享保19(1734)両脇に小さな石地蔵を従えて、三尊形式というべきだろうか。像には目立った欠損は無く比較的きれいな状態を保つ。


下の台の正面に「一瞻一禮 倶生極樂」右側面に造立年月日が刻まれていた。


参道を進むと、右手のブロック塀の前に四基の石塔が並んでいる。


右から庚申塔 享保3(1718)宝珠付きの唐破風笠を持つ。角柱型の石塔の正面を凝った形に彫りくぼめて、外に日月雲、中に青面金剛立像 合掌型六臂。


笠の正面に乗っているこれは何だろう?ここに彫り物があるのは見たことがない。頭を右に犬のように伏せていて、前足にあるいは右手というべきか、なにか宝珠のような形のものを持っている。


合掌しながら第二手右手にショケラを掲げ持つ「岩槻型」青面金剛。頭の宝冠の中央から蛇が頭を出していた。


邪鬼は正面向き腕と頭だけ、正面向きの三猿と、いずれも「岩槻型」によく見る構図。その下に比較的立派な二鶏を浮き彫り。台の正面には卍と法輪が彫られている。


塔の左側面に造立年月日。その脇に武州埼玉郡下蓮田村。右下に開眼導師とあり僧名。左下に信心同行施主敬白。下の台の両側面にそれぞれ数名の名前が刻まれていた。


塔の右側面 梵字「アーンク」の下に「奉造立庚申眞容大慈大悲之妙術為二世安樂也」と刻まれている。この銘はいままであまり見たことが無かったものだが、前回見た踏切手前路傍の正徳5年の庚申塔の銘とよく似ている。同じ石工、または同じ工房の石工の作品かもしれない。


続いて 庚申塔 安永6(1777)やはり宝珠付きの立派な唐破風笠を持つ角柱型庚申塔。正面を彫りくぼめた中に日月雲 青面金剛立像 剣・ショケラ持ち六臂。このタイプの青面金剛は岩槻区で多く見てきた。(​2017.5.16「岩槻区の庚申塔 二つの宿題」参照​)造立年も近く、同じ石工の仕事の可能性が高い。


真ん中に大きく三角形に束ねられた髪は、その先がやや右に折れている。さらに額の両脇にも小さな三角形に束ねられた髪型。青面金剛の頭上、瑞雲でつながれた日天と月天がユニーク。


足下には組んだ両手の上に頭を乗せ、達磨のように丸まった邪鬼。その両脇に二鶏。三猿は両脇が内を向く。


塔の右側面中央に「奉造立庚申眞容大慈大悲之妙術為二世安樂也」造立年に60年ほど隔たりがあるが、これは隣の庚申塔と全く同じ銘だ。その両脇 右 ぢおんじ道、左 はらいち道と刻まれていた。


左側面に造立年月日。さらに武州埼玉郡下蓮田村 願主 一名と惣村中。開眼導師堅者法印秀恵。左端に左 せうぶ(菖蒲)道。立派な道標でもあったようだ。


その隣 回国供養塔 正徳6(1716)こちらも宝珠付唐破風笠を持つ角柱型石塔。


正面を彫りくぼめた中、梵字「バク」の下に「奉納大乗妙典六十六部日本回国供養成就」上部両脇に天下泰平・日月清明。その下、両脇に造立年月日。右下 供養導師賢者法印□□と刻まれている。


正面を除く三面にそれぞれ二体の地蔵菩薩立像を浮き彫り。三面合わせて六地蔵になる。像の下に「今世後世善能引導 弾指之頃不堕悪趣 」延命地蔵菩薩経の一節が刻まれていた。


左端 百観音霊場供養塔 天保2(1831)角柱型の石塔の正面「奉納 坂東 西國 秩父 百箇所供養塔」


塔の右側面 開眼中應山□□代。左側面に造立年月日。下部に下蓮田村と刻まれている。









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Last updated  2018.12.18 21:18:03
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