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カテゴリ:蓮田市の石仏
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以前、岩槻区の石仏の取材のおり、何回か鹿室から県道154号線で蓮田を通って浦和まで帰ってきたことがありました。その沿線に庚申塔などが見られましたが、時間がなくゆっくりとは確認できませんでした。今回はそのあたりに再チャレンジです。 県道154号線は蓮田駅の東から元荒川沿いに走って東北道の下を通り、その先の川島橋で元荒川を渡り鹿室方面に向かいます。沿線の石仏を二回に分けて見てみましょう。 蓮田岩槻バイパス九台交差点北路傍 蓮田市東2-3 蓮田駅東口から線路沿いの旧道を東へ進むと、やがて蓮田岩槻バイパスに出る。交差点の角のところに大型の石塔が立っていた。 庚申塔 安永4(1775)宝珠を載せた唐破風笠を持つ角柱型石塔の正面 日月雲 青面金剛立像 剣・ショケラ持ち六臂。青面金剛は岩槻で多く見かけたものとそっくりだ。 中央に大きく髪を束ねその先が右に折れていて、さらに左右両脇に小さく髪を束ねる。有名な岩槻石工の作品のようだ。 足下には組んだ両手の上に頭を乗せ、達磨のように丸まった邪鬼。その両脇に二鶏。三猿は両脇が内を向く。これもこのタイプの青面金剛の基本的な形だ。 塔の左側面は道標になっていた。上のほうに 南とあり、右 志”おんじ、左 こむろ こばり、こうのす、はらいち道。 左側面の中央に造立年月日。こちらも道標になっていて、上に 北とあり、右 こばり、左 志”おんじ。右下に武州埼玉郡上蓮田村講中 同村中。左下には願主 個人名が刻まれていた。 元荒川右岸 道路沿いの塚の麓 蓮田市川島777付近 バイパスを越えて進むと元荒川に出る。ここを右折して元荒川右岸沿いの道を300mほど進むと、道路右側に結構大きな塚があって、その麓に庚申塔が立っていた。 庚申塔 宝永3(1706)おだやかな形の舟形光背に日月雲 青面金剛立像 合掌型六臂。 頭の宝冠の中央から蛇の頭が垂れている。眉を顰め口をへの字にした青面金剛。六臂だが合掌手以外の二組の腕はサイズが小さく肩のあたりについていて、遠目にみると天使の翼のようにも見えた。第2手左手は宝輪を持つのが普通だが、ここでは羂索を持つ。右脇に「奉造立庚申現當□□堅固諸願成就所」左脇に造立年月日。その下に武州埼玉郡厳築領川嶋村。「厳築領」を調べたがこれはよくわからなかった。 足元には正面向きでM字型に腕を張る邪鬼と、やはり正面向きの三猿。「岩槻型」の下部とよく似ている。風化の為にはっきりしないが三猿の両脇は二鶏か?最下部にははっきりとした字で8名の名前が刻まれていた。 あと5時間ほどで新年です。また来年もよろしくお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.12.31 19:23:22
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