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2008.12.26
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カテゴリ:怪異談・奇談
一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第366話 「人体消失事件」

 人体消失事件といいましょうか、複数の人が見ている前で掻き消すように人が姿を消す事件は昔から目撃されているようです。

 人混みの中とか、あたりに人が隠れられる建物や穴でもあるのならばまだしも、地平線が見渡せるような大平原の真ん中の牧場とかで発生した有名な話もあります。

 もっとも、世間的に良く知られている”デビットラングの失踪”事件に関しては、元になった何らかの話はあったようなのですが、後の時代に創作を交えて劇的にでっちあげられたフィクションだそうです。

 といっても、その”デビットラングの失踪”がそもそもどういった話なのか知らない人の方が多いかもしれませんから、少し書いておくと ・・・

 亜米利加はテネシー州で、1880/09/23に, デビットラングという白人の農夫が玄関から出て農場の方へ少し歩いたところで唐突に姿を消してしまった事件がありました。

 その瞬間を家の中から見送っていたデビットの妻と二人の子供、近くをたまたま荷馬車で通っていた知人のペックと彼の義兄という複数の人が目撃していたため、気のせいとか目の錯覚とかいう事にはならなかったわけです。

 目撃した人達は、パニック状態になりながらもデビットが姿を消したあたりに駆け寄ったのですが、地面に穴が空いているわけでもなければ、姿が隠せるような植え込みや樹木が近くにあるわけでもなく、まさに”掻き消すように”姿を消していたそうです。

 デビットが姿を消したあたりに生えていた草が狭い範囲で少し黄色く変色していたという話もあるのですが、逆に言えば、それ以上の物証が発見される事はなかったようです。

 その日は、夜になってもランタンを片手に大勢の人がデビットを探したそうですが、結局、彼や彼の遺留品が見つかることはなかったそうで、そのまま失踪扱いになったそうです。

 後日談として、デビットの娘のセーラが、父親が姿を消したあたりに立ち止まったときに、地面の底から助けを求める父親らしき男性の声を聞いたという話もあるのですが、そうした声を聞いたのは後にも先にもその時のセーラだけだったようです。

・・・ といった話になります。

 類似の話には、柵を飛び越えようとした次の瞬間に空中で姿を消してしまったカーボーイの話とか、街角で知人が先を行くのに気が付いて声を掛けたら、こちらを振り返って少し歩き始めたところで唐突に姿を消したとかいう話があります。

 まあ、考えようによっては、典型的な”町で出会った知人の幽霊”の話にも幾つか同様の話があるのですが、町で知人に出会って少し会話を交わしてわかれたら、人混みに紛れたのかすぐに姿が見えなくなってしまい、家へ帰ったら、その知人は数日前に死んでいたという知らせを家族からされたりします。

 もちろん、既に死んでいる人の場合は姿を現す事の方が怪異なわけですが、生者が姿を複数の目撃者のいる前で消してしまう事件の場合は、姿が消えることが怪異ではあるのですが ・・・。

 前述したように、このデビット・ラングの失踪事件はフィクションとされているのですが、そもそもは、1953年に亜米利加の”フェイト・マガジン(7月号)”にスチュアート・パーマーがデビットの娘のセーラから聞いた話として掲載した記事が最初のものになるようです。

 ただ、1893年にアンブローズ・ビアスという作家が世に出した”野原を横切る難しさ”という短編があまりにデビットの話と酷似している事と、デビットの娘のセーラ(ないし、そのモデルとなった女性)が特定出来ないことから、”野原を横切る難しさ”をベースに幾つかの話をアレンジしてデビットの話は創作されたと考えられているわけです。

 もっとも、実際に複数の目撃者がいる前での失踪事件というのは稀ではあっても発生していたからこそ、”もしかしたら ・・・”ということにもなっていたようで、その意味では、まったく根も葉もない想像の産物と言うことでもないようです。

 神隠しや瞬間移動(テレポーテーション)の現場を第3者が側で見ていれば、デビットの失踪事件のように見えるのかもしれませんが、UFOによる拉致説というのも捨てがたく、目撃者のいない場所での消失を含めればかなりの数の人類が姿を消しているのかもしれません。

 その場合、雲の上のUFOから牽引ビームや物質転送装置を使われて一気に地球表面から拉致されてサンプルとして他の星へ連れ去られてしまったり、キャトルミューティレーションならぬヒューマンミューティレーションなどの実験動物としてランダムに狩られているのかもしれません ・・・ これもまた一概に否定できないところが怖い話なのですが。

 歴史上には、一人の人間が複数の目撃者がいるところで姿を消す話よりも、数百~数千の単位の兵士が敵味方双方が見ている戦場で忽然と姿を消してしまった話の方が信憑性が高いようで、第一次世界大戦中(1915/08/21)の英吉利兵341名が土耳古の郊外で集団失踪した事件などが公式記録にも残っていて比較的知られています。

 逆に、数十年、数百年前の軍装で武装した集団が突如として現れて、少しの間、加勢してくれたので、劣勢な戦局の挽回に成功して全滅を免れたという話も幾つかあるのですが、戦場心理が見せた幻覚という説も根強くあります。

 実際、そういった話の中には、”武装した天使の集団が突如として現れて我々に加勢してくれたので ・・・”という話が混ざっているので無理が無いといえば無いのですが(笑)。

 この手の話は、かっての人気TV番組のミステリーゾーンや2-407" Xファイル" などでも何度かネタになっていますから、多くの人が”そんな馬鹿な話が ・・・”と思いながらも、”・・・ もしかしたら自分がそういう目に遭うこともあるかも””と思ってしまう話なのかもしれません。

 もちろん、超自然現象で姿を消す人よりも、借金や浮気などで夜逃げしたり失踪したりする人の方が圧倒的に多いと私も思ってはいますが(大笑)。

初出:一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第366話:(2008/12/20)






Last updated  2008.12.26 00:07:06
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