000000 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ito-en

PR

X

全87件 (87件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 ... 9 >

読書感想文

2009/05/15
XML
カテゴリ:読書感想文
日常という身近な世界の中にあるドラマの12編。
12人の主人公の周りには家族があり家がある。
今年、新しい家族の誕生と新居への入居を控えたオレには、
それらが自分の未来の姿と重なってしまい、
物語の世界へ容易に入り込んでしまった。

しかしながら、それらは実際には自分の身には起きてほしくない出来事ばかりで、
現実の出来事ではなく本の中の物語で良かったと心底思えた。

だからといって全ての物語が辛く悲しい物語ということではなく、
そこにはどこか温かさや優しさが見え隠れしている。
読み終えてみるとどう形容していいものか、一言ではとても纏めることができない。
思えば人の人生なんて簡単には形容することはできないのかも知れない。

楽しい、悲しい、嬉しい、辛い、愛おしい、苦しい。
オレの平凡な人生だって少なくともこのくらいの形容詞をあてはめることができる。

この物語を読み、ただ一つ言えるのは、
毎日、平凡に仕事に行き、家族の元に無事に帰ってこれることが、
何よりも幸せなことなのだということ。

そしてそのことに気が付けたことがこの本から得た一番の収穫だった。









最終更新日  2009/05/19 12:33:14 AM
コメント(0) | コメントを書く


2009/01/22
カテゴリ:読書感想文
「起死回生の新開発製品は、くっつかない接着剤だった」
この紹介文を読んで以来、意味が分からず気になって気になって仕方なかった。
図書館で何度か手に取ったものの蛭子さんが描いたような奇抜な表紙に尻込みをしていた。
ここのところ立て続けに来ていた図書館で予約していた本も途切れたのでえいっと読んでみた。

読んだ感想としては、
まず、字が大きめであっさりしていて読みやすかった。
内容的には、どちらかと言えば開発側のオレには営業の話は新鮮で面白かった。
営業なんてものは作ったものをただ売るだけだと思っていたが少し見方が変わった。

くっつかない接着剤の結末としてはオレが期待しすぎたせいか
期待には答えてもらえなかったような気がする。

しかしながら、発想の転換というのは大事だなと思った。
何事も見方を変えれば良い方にも悪い方にも変わり得る。

日本の景気低迷も政治不信も見方次第で良い方向に転がるのではないかと思う。
前向きに生きることの必要性を前にも増して考えるようになったお話だった。









最終更新日  2009/01/24 12:19:20 AM
コメント(1) | コメントを書く
2009/01/09
カテゴリ:読書感想文
「九回裏二死満塁、出るかサヨナラ!」
という感じのお話だった。

この物語は、刑事や第三者の視点と、犯人の視点が交互に描かれている。
しかも、刑事から見た事件の発覚が表の回とすると、
犯人の実際の行動が裏の回として時間差で描かれていて、
事件発生を読み、その真相を知りたいがためにどんどん読み進めてしまう。
字の小さめな500ページ強の割にはいいペースで読むことができた。

また、この物語は実際に起こった出来事が背景として描かれており、
その時代にまだ生まれていなかったオレにも朧気ではあるがその頃の東京が見えてくる。
今日の東京のインフラは東京オリンピックに向けて整備されたものが基盤となっている。
計画通りに会場の整備を進めオリンピックを開催した日本は
スケジュール管理の出来る近代国家というイメージを与えたという。
しかしながら、その裏では日雇い労働者による人権無視の過酷な労働があったという。
オレが普段使っている地下鉄も道路のアスファルトも
そういう人達の血と汗がしみ込んでいるということを知った。

内容としては、
前半は「如何にして島崎国男は爆弾魔に成りえたか。」を追いかけ、
後半は逃亡と身代金受け渡しのスリルを存分に味わうことができた。

警察によって国民へは隠されたこの事件は実は現実にも起きていたのかも知れない。









最終更新日  2009/01/12 11:11:14 PM
コメント(0) | コメントを書く
2008/12/30
カテゴリ:読書感想文
『容疑者Xの献身』では、タイトルにある「献身」という言葉から
容疑者Xの性格が読む前から印象付けられてしまいオレの思考に影響を与えてしまった。

しかし『聖女の救済』では、「救済」という言葉が何を示しているのかまるでわからない。
「聖女」が犯人のことを示しているだろうことは読む前から予測していたが、
犯人が犯す「殺人」と「救済」という言葉がどうしてもつながらない。

結果的に明かされた意味はオレとしては「なるほど~」となるような
納得のいく内容で肩透かしを喰らうことなく楽しめた。

「救済」のタネ明かしがされると冒頭のプロットで違和感を感じる部分が出てくる。
それは「白い粉云々」の件で、
そこに東野圭吾が仕掛けた罠があることに気付いた時にはちょっと感動してしまった。

トリックについては普通じゃ考えられない実行不可能な方法を虚数解という言葉で表し、
本の中でも「ありえない」と言ってしまうことで逆に正当化してしまうところが
少しずるいような気がした。

全体的には真柴綾音の謎具合が『百夜行』の雪穂のようで恐ろし面白かった。
綾音の視点でのプロットが最初と最後以外一切ないことがそのように感じさせるのだと思う。
ありえないような虚数解のトリックを実行してしまうあたりにも執念のようなものを感じる。
不可能を可能にしてしまうパワーは文章上ではとてもじゃないが描けないのかもしれない。

オレもそんな「救済」をされないように気を付けようと思った。









最終更新日  2009/01/02 06:31:30 PM
コメント(1) | コメントを書く
2008/12/25
カテゴリ:読書感想文
過去の事件により抱えている苦悩、
今回の事件で抱くことになる苦悩、
それら全てが「ガリレオの苦悩」。

オレはガリレオシリーズを全ては読んでないのだけれど、
これまでの作品では、湯川学も草薙俊平もおっさんだったはず。

しかし本作では、湯川学は福山雅治で草薙俊平は北村一輝だった。
これはオレの先入観の仕業なのか、それとも東野圭吾の方向転換なのか。
どちらにしろドラマの影響ということなのだと思う。

ドラマと言えば、納得いかない、とまではいかないが、疑問なことがある。
ガリレオのドラマ化で特に強く感じたことなのだけれど、
ドラマ化するとどうして男女の色恋沙汰が絡められてしまうのだろう。
個人的には純粋なミステリドラマでも十分楽しめると思うのだけれど。

月9なんかは特に「色恋沙汰を織り込むこと」という決まりでもあるのだろうか。
なんだかんだでドラマは見たりもしたけど、月9仕様になってしまったのが少々残念だった。

話は戻って、本筋のストーリーはというと、単純な事件解決の短編集ではなく、
それぞれの短編が違った顔を持っており、バリエーションに富んだ内容だったと思う。
タイトル通りガリレオの苦悩が滲み出ていた。

内海薫が本作から登場はしたけれど、
月9仕様とまではいっていなかったことが何より良かったと思う。
たぶんその違いは、色恋沙汰の不自然さで、本作ではそれが感じられなかった。

なにはともあれ、ドラマが融合された新生ガリレオも嫌いではないです…。









最終更新日  2008/12/27 12:45:29 AM
コメント(0) | コメントを書く
2008/12/19
カテゴリ:読書感想文
「人は知らないものにぶつかった時、まず何をするか?」
「検索するんだよ」

言われてみればオレも何かと検索をしている気がする。
テレビで知らない有名人を見かけたら検索。
本を読んで知らない言葉に出会ったら検索。
仕事で何かわからないことがあったら検索。

検索キーワードランキングで世の中の興味が分析できるように、
一人のキーワードを分析すればその人間の興味が分析できる。
興味というよりもその人の頭の中そのものが浮かび上がるかもしれない。
そんなこととは露知らず、オレは脳みそを少しずつネットワークに垂れ流していた。
この本を読んでから、少し検索ボタンを押す前に躊躇うようになった。

この本でもいくつか出てきた知らない言葉を検索したりもしたが、
「播磨崎中学校」、「安藤商会」、「個人カウンセリング」という3つのキーワードは
興味本位で検索したい衝動にかられたけど結局検索できなかった。

兎面の男が現れたりしたら嫌だからね。
爪を剥がされたりしたら痛いからね。


人間がシステムの一部として機能している世界。
チャップリンの映画であるモダンタイムスがタイトルとなっているように、
きっとこの本ではそれをテーマとしているのだと思う。
一方で、人間はもっと小さな目的のために生きていて、それでいいと言っている。
この二つの考えが似ているようで相反していてなんだか不思議な感じがした。

それとともに
「小さな目的でいいのか。」
というよくわからない安心感も心のどこかに存在していた。
オレみたいな人間は、大きな目的を目の前にしてしまうと
何からこなせばいいかわからなくなってしまうのだから。








最終更新日  2008/12/21 11:13:47 PM
コメント(0) | コメントを書く
2008/11/26
カテゴリ:読書感想文
宴の始末をどう付けてくれるのか。
訳のわからない謎でとっちらかった宴をどう始末してくれるのか。
何よりオレの憑き物をどう落してくれるのか。
京極堂の言葉を求め、宴の支度に続き宴の始末を読んだ。

宴の支度でべったりと憑き物が憑いてしまったせいか、
その落されっぷりとすっきり具合はシリーズ随一だったのではないかと思う。
たまに出てくる語り手のわからないプロットはあの人だったのだと納得がいった。
ひとつだけ落ちなかったことと言えば、あの人が中国で何をしてきたのかということ。
きっと今後の話で語られるのだと思うけれど。

このシリーズは、続編といえば続編だが、物語が互いに干渉し合いどんどん太くなる。
それはもう木の年輪の如しである。

現在出ているシリーズの中ではたぶん『塗仏の宴』が一番長い話であり、
そういう意味では山は越えたので、『陰摩羅鬼の瑕』はすぐにでも着手したいと思う。

堂島静軒の
「自然界に存在し得ない音を聴き、
 自然界に存在し得ない色を視て、
 自然界に存在し得ない物を食って、
 その後で人がどうなるか。
 遠からず子は親を殺し親は子を食う世の中になるぞ。」
という言葉にはなんだか寒気がした。
その言葉の指す未来への直線状に現在の世界が存在する気がしてならない。


    






最終更新日  2008/11/27 12:52:28 AM
コメント(0) | コメントを書く
カテゴリ:読書感想文
「世の中には不思議でないものなどないのです。」

宴の支度では、文字通り支度のみで謎は一切明らかにされない。
頑なに支度に徹するその姿勢は逆に気持ちがいいほど。

これを読むときっと塗仏による憑き物が憑いてしまうのだと思う。
京極堂の憑き物落としを欲するかの如く宴の始末を読みたくなってしまう。

物語の全般に渡って登場する催眠術は登場人物を操るだけでなく、
読み手の真偽を判定する力をも奪い、とにかく解らなくする。
その、何もかもがあやふやでわからなくなる様が、宴なのかもしれない。
上中下の三冊を読み終える頃にはオレの頭の中の宴の支度はバッチリ整っていた。


    






最終更新日  2008/11/27 12:10:45 AM
コメント(0) | コメントを書く
2008/09/15
カテゴリ:読書感想文
続きものだと知らずに読んだ魔都委員会篇で、その簡潔しなさに若干嫌気がさしたものの、
不死王篇へ向けて張り巡らされた伏線が気になってしまい、結局手に取ってしまった。

魔都委員会篇よりもページ数にすれば薄かったものの完結していたし
不死王の存在もそのありえなさがなかなか面白く楽しめた。






最終更新日  2008/09/21 03:15:10 PM
コメント(0) | コメントを書く
2008/09/04
カテゴリ:読書感想文
このシリーズも8作目。
今回の春夏秋冬のお話は、非正規雇用とケータイと格差社会の四篇。


タイトルにもなっている非正規レジスタンスは内容的にはグッド○ィルの話だった。
オレも学生時代に派遣のバイトをしていたことがあるのでその内情には少しばかり驚いた。
実家暮らしで小遣い稼ぎ程度でバイトしていたオレは幸せ者だったのだと今更ながら気がついた。

ネットカフェ難民なるものがいることはニュースでも聞いたことがあったけれど、
実際、町を闊歩するオレのすぐそばにそういう人間がいるということは考えたこともなかった。
透明な難民という表現がリアルで恐ろしく聞こえた。

オレを含め人は他人と比較することで幸せを実感する。
そういう人間が格差社会を作り出しているのではないかと思う。
もちろんオレもどちらかと言えば底辺側の人間だという自覚はある。


ケータイについてはオレも少し思うことがある。
通勤電車内で、ふと座席に座っている人に目をやると半分くらいの人がケータイを眺めている。
何をしているのかは知らないが、今はテレビ、ゲーム、音楽と、
ケータイさえあれば時間を持て余すことはない。

人が集まってくる都会では、個人のスペースはそれに反比例するように狭くなっていく。
一世帯分の土地は二世帯、三世帯の建売住宅として再生され、
日々の通勤電車の乗車率は100%を超えた数字が当たり前となっている。

人間は物理的に失われたスペースを補うために全てをケータイに押し込めてしまったのだろう。
自分のお気に入りのCDを押し込め、思い出の写真を押し込め、ついにはテレビをも押し込めた。

オレにはそれが良いことなのか悪いことなのかはよくわからないけれど、
自分が押し込まれてしまわないように気を付けようとは思っている。


随分と脱線してみたけれど、池袋ウエストゲートパークとしては、
今回はノンフィクションに限りなく近いフィクションのようで味気なかった気もしないでもない。
非正規レジスタンスなどは特にグッド○ィルの話を延々聞かされているようだった。


とは言ってみたものの相変わらずこのシリーズは好きなんだけれどね。









最終更新日  2008/09/07 01:19:11 AM
コメント(0) | コメントを書く

全87件 (87件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 ... 9 >


© Rakuten Group, Inc.