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ダンダンブエノの近藤芳正さんがまた新しいことを始めました。
新たな劇団バンダラコンチャ第一回公演です。 なんと二つの原作を二人の作家に依頼、 一人の演出家で一本の芝居に構成するという面白い試み。 ひとつは、横光利一「春は馬車に乗って」を ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕の本で。 戦前、病床の妻と作家の口論と愛の日々。 夫に対してわがままを言ったり、文句を言ったり 喧嘩をしながらも愛情を感じさせる、 妻を演じる坂井真紀さんの演技が光ってます。 もう一つは重松清「四十回のまばたき」より、 イキウメの前川知大さんの本。 こちらは現代、翻訳家の男と、まるで冬眠のような病気を持つ、 亡くなった妻の妹の「出産」をめぐる騒動。 こちらは姉妹二役を演じる辺見えみりさんの 奔放さがいとおしい。 そして、榎木孝明さんのこれまでのイメージと異なる 豪放で味のある作家も面白い。 ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕も、 イキウメの前川知大さんも、 最近必ず観ている好きな作家さんです。 両方の物語の「夫」である近藤芳正さんは、 神経質な、繊細な、優しい夫を演じています。 やりたい芝居を自らプロデュースしている 近藤さんのスタンスを応援したくなります。 ─────────────────────── バンダラコンチャ ソロアルバム『相思双愛』 ─────────────────────── 会場: 紀伊國屋ホール 原作: 横光利一「春は馬車に乗って」より/重松清「四十回のまばたき」より 脚本: 倉持裕(ペンギンプルペイルパイルズ)/前川知大(イキウメ) 構成・演出: 近藤芳正/桑原裕子(KAKUTA) 出演: 坂井真紀、辺見えみり、近藤芳正/榎木孝明 ─────────────────────── ※原作本(1)「四十回のまばたき」 四十回のまばたき 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 結婚七年目の売れない翻訳家圭司は、事故で妻を亡くし、寒くなると「冬眠」する奇病を持つ義妹耀子と冬を越すことになる。多数の男と関係してきた彼女は妊娠していて、圭司を父親に指名する。妻の不貞も知り彼は混乱するが粗野なアメリカ人作家と出会い、その乱暴だが温かい言動に解き放たれてゆく。欠落感を抱えて生きる全ての人へ贈る感動長編。 ※原作本(2)「春は馬車に乗って」収蔵。 日輪・春は馬車に乗って 他八篇 岩波文庫 著者: 横光利一 出版社: 岩波書店 サイズ: 文庫 ページ数: 300p 発行年月: 1981年08月 ☆ 人気ブログランキングへ ☆↑ランキングに参加してます。↑よろしければ1クリック投票いただけると嬉しいです。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.11 23:36:03
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