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2009/07/22(水)19:25

劇『異人たちとの夏』シアタークリエ(3列22番)7/18(土) 他人に思われているからこそ自分は生きている 亡くなった人を思う気持ちがあれば、その人は生き続ける。

演劇(観劇レビュー・劇場看板・CD・DVD)(783)

原作は、ドラマ脚本で有名な山田太一。 20年前に、監督:大林宣彦、脚本:市川森一という最強タッグで映画化された作品の舞台化です。 さて、スズカツさんの舞台での決まりごと、お客入れの時間には、ジョン・レノンのスタンド・バイ・ミーがかかり・・・最初のアパートのシーン。 ストーリーを知っているから、もうすでに泣きそうになります。 都会の孤独。 他人に思われているからこそ自分は生きている 亡くなった人を思う気持ちがあれば、その人は生き続ける。 毎回、両親は、舞台上でストップモーションのように止まっている姿で登場し、主人公に会ったとたんに動き出す。 彼の思いがあってこそ、生きたように動くのだと。 そしてケイも、主人公に『二度目に会ってから』は見違えるように明るく幸福そうな表情を見せます。 途中、舞台上では父子でキャッチ・ボールが始まります。 同じスズカツさん演出・椎名さん主演の「レインマン」でもサッカーボールでのやり取りのシーンがあり、一発勝負のボールの行方に、観客も目が離せません。 客席に飛んだことは無かったのでしょうか?是非見たかった。 椎名桔平さんは、両親やケイと会っているときなど、表情の演技がうまい。 甲本雅裕さんはイメージどおりの下町の親父。 今回は特に、池脇千鶴さんが見せた、母親の包容力のある包み込むような優しさ、かわいらしさ、が新しい発見でした。 ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ ▽▽▽▽▽以下ネタバレです。▽▽▽▽▽ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽ さて注目は、名場面のすき焼き屋のシーン。 (すき焼き屋の仲居さんに息子を自慢する父親のシーンがこれまた泣ける;;) 映像作品では、フェードアウトとオレンジの光で暖かく処理していた、両親との別れのシーンは、両親が普通に手を取り合って舞台奥に歩いて消えていったのですが、同時に「椎名さんの演技」である一瞬でうっすらと消えていってしまっているのだ、という様子がわかります。 また、ケイとの別れのシーンでも、抱きしめているのにすりぬけられて消えていってしまう。 これも椎名さんの演技を通して観客が想像することで成立する、いいシーン、いい演技だと思います。 このケイとのシーンは、映画では急にホラーもののようになってしまい、非難されることが多いのですが、舞台版では、最初は少しうらんでいても、あくまでも愛しているという、優しいシーンになっていて良かったです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇◆ シアタークリエ7月公演「異人たちとの夏」 ◆◇◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 原作:山田太一   脚本・演出:鈴木勝秀 出演:椎名桔平/内田有紀/甲本雅裕/池脇千鶴/羽場裕一 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 東宝演劇総合サイト http://www.toho.co.jp/stage/  ☆公式サイト http://manage2.sonicmail.jp/c/ace7ag5WaDhQtwad ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■忘れていたものが見つかるかもしれない・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【山田太一】作、小説「異人たちとの夏」は昭和62年に新潮社より刊行、 第一回山本周五郎賞を受賞。翌年には映画化(監督:大林宣彦)され、 日本アカデミー賞、毎日映画コンクール等、各映画賞を独占しました。 現代人の孤独を背景に、“異界”との接触というファンタジーを通して、 人の心情を細やかに描いた傑作です。 ……脚本家として成功し、社会的地位も、豊かな暮らしも、物質的なことに   おいては手にした男。だが、結婚生活は破綻し、子供とのコミュニケーション   は皆無。愛を交わす相手は存在せず、友人すらいない。     そんな男が、幼い頃死別したはずの、父母とそっくりな夫婦と出会う。   そして、彼らとの交流の中に、“無償の愛”を発見していく。   同時に、新しく現れた年下の恋人との間にも、深い愛情が芽生えるのを   感じる。愛に包まれ、充足感に浸り、男はついに幸福の意味を知る。   だが、男にそのことを教えてくれた彼らは―“異人”であった …… 脚本と演出を手がけるのは、芸術性とエンターテインメント性を兼ね備えた 作品世界に定評のある気鋭の演出家【鈴木勝秀】。 主演の【椎名桔平】と【鈴木勝秀】との強力タッグは、演劇ファンの記憶にも 新しいところです。 また、主人公と恋愛関係となるヒロインには【内田有紀】。 さらに主人公を癒し、愛情を注ぐ不思議な夫婦に【甲本雅裕】【池脇千鶴】。 友人のプロデューサーには【羽場裕一】と、旬で実力派の俳優が勢ぞろい! 演劇ファンならずとも、垂涎もののキャスティングが実現しました! 当代随一のストーリーテラー【山田太一】の傑作ファンタジーが、 この夏20年の時を超えて舞台として蘇ります! きっと、温かい感動の涙があなたを癒します。 本物の芝居を、本物の感動を、是非体験してみてください! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 原作:異人たちとの夏 ※映画版DVD 監督:大林宣彦、原作:山田太一、脚本:市川森一 キャスト: 風間杜夫(主人公)、秋吉久美子/片岡鶴太郎(両親)、 永島敏行(プロデューサー)、名取裕子(ケイ) (DVD)異人たちとの夏 ※映画版DVD 異人たちとの夏監督:大林宣彦出演者:風間杜夫、 秋吉久美子、 片岡鶴太郎、 永島敏行、 名取裕子収録時間:108分レンタル開始日:2005-07-29Story 大林宣彦が監督し、風間杜夫や片岡鶴太郎などの豪華キャストが共演、第12回日本アカデミー賞を受賞したファンタジードラマ。ある男が少年の頃に事故死してしまった両親の幽霊と出会い、思い出を語りながらひと時の夏を過ごす。 (詳細はこちら) 劇場では早くも、舞台版「ガス人間第1号」の速報ポスターが! まさか、「ガス人間第1号」という文字を、ふたたび街中で見かける日が繰るとは思いませんでした。 ☆ 人気ブログランキングへ ☆↑ランキングに参加してます。↑よろしければ1クリック投票いただけると嬉しいです。m(_ _)m

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