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2009.11.08
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わずか3週間で起きた奇跡!

冒頭、回り舞台のセットを手さぐりで歩くヘレンに、
観ているほうもヘレンと同じ心境を味わう。

背景が真っ暗で、パイプやドアしかないセットは、
そのまま、手さぐりで物にぶつかるヘレンを表している。

091108_113337奇跡の人

何といっても主演の2人の若さ、フレッシュさ、
ストレートな体当たりの演技がよかった。

最近精力的に舞台出演を続ける鈴木杏さんは、
確実にステップアップしています。
今回もアニーを見事に演じています。
(ただアニーのイメージはもう少し細身かな^^;)

高畑充希さんの三重苦の様子、その中での感情表現も
よくやっていたと思います。
特に前述の冒頭のシーンが印象的でした。

最初のほうの、アニーが施設を旅立つときの子供たちとの
分かれのシーンは、短時間ながらいきなり泣ける名シーン。
施設の先生との強烈な皮肉めいたせりふのやりとりによって、
逆に親密さと愛情が本当に伝わってくる。

そして訪問した一家。
本来なら、厳格で厳しい雰囲気や、南部と北部の違いを
強調するべきなのかもしれませんが
B作さんをはじめ、家族はみな温かい普通の家族。

佐藤B作さんは、いくら厳しいことを言っていても
個性からくる優しさがにじみ出てくる。
七瀬なつみさんは、アニーとは時に信頼、時に友情、
しかし、ヘレンとの親密さへの嫉妬が入り混じっている。
他に、私がよくお見かけするのが、武藤晃子さん。
実に器用で明るくてさばけているけれど真面目な
一面が毎回感じられる素敵な女優さんです。
今回は子供役で盛りたててました。今後もチェックします!
そして、忘れてはいけないのが、ベルを演じたすみれ。

ラブラドールレトリバー=犬ですが、子供たちと
最初に舞台を綱なしで走って横切ったのにはびっくり。
よく調教されてるんですね。
後のほうの、おとなしくしゃがんでるシーンでは
2,3回起き上がって歩いて行きそうになって
杏ちゃんに押さえつけられてましたが。

さて、2列目右端の席だったので、井戸の真ん前でした。
井戸の下は格子になっていて、普通に水を出すときは
はねないようにできていますが、例のシーンでは
ウォーターが跳ねてきそうで迫力満点でした!

「ファイティング」の担当スタッフがいて、
殺陣のように指導している。
確かに暴れるヘレンを抑えるアニーの戦いには
必要かもしれない。

アクロバティックなアクションは、側転がうまかったり、
ときにコミカルだったりして笑いを誘いますが、
ちょっとあざといかも?
でも子供には受けていたからいいかな。

どこまでシリアスにするか、どこまで丸く収めるか、
障害者の表現にも気を使うだろうし、
気を遣いすぎてもいけないだろうし、
変にシニカルに作るわけにもいかない。
子供も観ることも考えないわけにはいかないでしょうし、
結局今回のように、いろいろ作り込みすぎずに、
ストレートに表現したのが正しかったと思いました。

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▼▼▼▼▼▼以下ちょっとネタばれ?▼▼▼▼▼▼▼▼
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091108_113405奇跡の人

余談ですが、最後の「ウォー」のせりふが、
日曜洋画劇場では「うおぉーうおぉーおーみーずー」
だった記憶があるのですが、
その後の別の吹き替えでは「うおぉーうおぉーター」
になって、コケた記憶があります。
が、定かではありません。
そのまた後の吹き替えでは「ウォーウォーーター」
になっていたと思います。

─────────────────────────────
▼ 『奇跡の人』
─────────────────────────────
10月23日(金) ~ 11月8日(日) bunkamura シアターコクーン
─────────────────────────────
若き家庭教師アニー・サリヴァンと、見えない、聞こえない、
しゃべれないという三重苦の少女へレン・ケラーとの関係を
描いた不朽の名作「奇跡の人」。
今回、2003年にヘレン役で鮮烈な舞台デビューを果たした
鈴木杏が、アニー役で6年ぶりに戻ってくる!
へレン役には舞台・映像と活躍めざましい高畑充希が挑む!
─────────────────────────────
[劇作・脚本] ウィリアム・ギブソン
[翻訳] 常田景子  [演出] 鈴木裕美
[出演] 鈴木杏/高畑充希/佐藤B作/七瀬なつみ/中尾明慶/
 大家仁志/重田千穂子/星野園美/田鍋謙一郎/武藤晃子/
 辰巳智秋/鈴木貴子/木村晶子
─────────────────────────────
☆2006年10月4日~22日青山劇場・田畑智子アニー×石原さとみヘレン
091108_113337奇跡の人

来週はいよいよ"12人の怒れる男"だ!
091108_113025_12人の怒れる男

映画版DVD:
奇跡の人


ぽすれんにリンク:
監督:アーサー・ペン
出演者:アン・バンクロフト、 パティ・デューク、 ヴィクター・ジョリイ、 インガー・スヴェンソン
収録時間:106分
レンタル開始日:2002-03-08

Story
生後間もなく三重苦となったヘレン・ケラーの不屈の半生を描いた感動ドラマ。彼女の少女時代、自らも盲目を克服した女教師に支えられ、励まされ、不自由を克服して社会福祉に貢献するようになる。『ハートブレイカー』のアン・バンクロフトが出演。 (詳細はこちら


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Last updated  2009.11.15 01:34:55
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