Queen of a Blue Dress

2009/09/11(金)11:37

『東京ダモイ』のプロローグ

本とかのお話(225)

『東京ダモイ』(著:鏑木蓮)を読み始めた。この前読んでいた『三年坂 火の夢』と同じ年に乱歩賞を受賞した作品だ。まだ、プロローグを読んだところ。プロローグの舞台は戦時下のソ連(現ロシア)です。作品のタイトルになっている「ダモイ」という言葉は、ロシア語で「故郷」とか「故郷に帰る(帰国)」と言ったような意味があるそうです。東京という土地への望郷の念がこっもったタイトル・・・なのかなぁ? で、この言葉は第二次世界大戦以後にソ連(厳密にはシベリア)に抑留されていた帰還兵が持ち帰って、定着した言葉だそうです。 プロローグをあけると、次に現代が出てきます。まだ、この部分は手をつけたばかりなので、これからどんな展開になるのかは不明です。『三年坂~』と同時に受賞している作品なので期待度は高いです。 余談ですが、戦時中の話で「731部隊」なんかの特殊部隊の話とかを読むと何故か吐き気がしてきます。昔、骨折で入院していたときに母が森村誠一さんの書いた(タイトルは忘れました)本を差し入れてくれたのですが、読もうとして最初の数ページで吐き気がして止めました。本を読んで吐き気がしたのはこのときが初めてですねぇ。あと、遠藤周作さんの「海と毒薬」の映画もビデオで観て、途中で吐き気がして止めました。むごたらしい表現や画像はいくら見ても、読んでもなんとも思いません。人の肉を食した佐川君の本「霧の中」もすんなり読むことができます。でも、それは「人の肉を食べてみたかった」という佐川君の「心」があったからだと理解しています。戦争という一種の狂乱の中に行われた人体実験などには「心」を感じません。それが吐き気の原因なんだと・・・解釈しています。

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