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テーマ:パソコン相談室(484)
カテゴリ:IT活用のヒント
前回は、「情報リテラシー」について、個人の能力のひとつであることをご紹介しました。 個人の能力であるということは、自分たちで伸ばす努力が必要になります。
■■■ 日本語入力はローマ字入力か、仮名入力か ■■■ 今回は、情報リテラシーのひとつとして、パソコンを使う上では不可欠なキーボードでの入力について考えてみたいと思います。 パソコンは、アメリカで開発されたものであることは、日本人にとっては大きなハンディとなってきました。 日本語を扱うことのできるパソコンは、日本人以外には不必要であるため、世界標準というベースでは特殊なものであるいえます。 日本語の入力方法として、現在のような、ローマ字入力とかな入力の2種類の方法を作った原型は、日本語ワードプロセッサにさかのぼります。 専用機として開発されたソフトウェアを、パソコンで利用できるように改良した結果、専用機がパソコンに取って代わられたことは皮肉といえるかもしれません。 ■■■ 主流はローマ字入力 ■■■ パソコンユーザの圧倒的多数が、「ローマ字入力」を使っているのが現状のようです。 どちらの入力方法を、選択するのかは、本人の自由であると言いたいところなのですが、ローマ字入力を強力に推薦する人が多いことと、初心者向けに教える時にローマ字入力しか教えられない人が多いことなどが原因になっているようです。 しかも、会社によっては社内の入力方式をローマに入力に統一するという馬鹿げたルールを本気で作っているケースも聞いたことがあります。 ローマ字入力を推奨される理由は、キーボードの配列を覚える数が少なくてすむという理由です。 たとえば、小学校での情報教育は、低学年から開始されますが、実際にローマ字が教科書に登場するのは、4年生だそうです。 3年生以下の生徒さんにはどのように教えているのかが疑問に感じますが、対応表を横において、ローマ字入力を推奨しているケースがほとんどだそうです。 ■■■ 小学低学年児童はどうする? ■■■ それならば、4年生になったときにはローマ字については熟知していることになるので、国語教育でのローマ字をなくして、情報教育の初歩として1年生からローマ字を必須にするという案が出てくるかというと、そうでもないところが日本は不思議な国です。 子供たちは自然に覚えるのでそれほど心配はないのですが・・・、IT講習会で初心者向けの講習を行うと、キーボードの練習なのか日本語の講義なのかがわからなくなるという本末転倒な状態も発生してしまいます。 ■■■ どちらがよいか考えてみよう ■■■ かな入力の愛好家のつらい部分は、入力方式の切り替えの煩雑さにあります。 先に紹介した、会社内をローマ字入力に統一するという理由には、かな入力に切り替えて誰かが使ったパソコンは、別の人が使う時には、ローマ字入力にふたたび切り替える必要があるということです。 社内のパソコン利用者に切り替え方法を教えるよりは、ローマ字入力の仕方だけを教えたほうが、サポートをする人間にとって簡単であるというのが、このルールの根底に見え隠れするのです。 このような他人の思惑を除外して、自分の入力方法としてどちらの方法が適しているのかを再点検してみてはいかがでしょうか? ■■■ メリットとディメリット ■■■ ローマ字入力では、 キーボードの配列を覚える数が少なくてすむことが最大のメリットですが、 キータッチの回数が増えることがデメリットです。 かな入力では、この逆になります。 そしてなにより、頭の中で日本語からローマ字に変換しながら(場合によっては対応表を見て確認する)入力をする必要がないことです。 もうひとつ、キーボード入力で、肝心なことはキーの配列を覚えることではなく、正確に入力できることにあると思います。 もちろん、10本の指を使ってブラインドタッチができれば理想的ではあるかもしれませんが、その能力を全ての人に求める必要はないはずです。 キーボードを覚えないといけないと言う意識は、パソコンが苦手という意識に直結するような気がします。 キーボードを正確に入力するためには、「覚えるより慣れる」という習慣をまずは身につけてみませんか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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