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テーマ:パソコン相談室(484)
カテゴリ:IT活用のヒント
前回、パソコンの処理が2進数で行われていることとに関連して、JISでは、約7500文字に番号が付けられていることをご紹介しました。 これは、パソコンがJISの規格を守って動作していれば、ある番号(2進数で16桁)を入力すれば対応する漢字が表示されるということです。
ここで、問題となるのがJIS規格を守っているパソコンが、世界にどれだけ存在するかということです。 つまり、世界の標準から考えると、日本語は特殊であることを再認識する必要があります。 国外へ出れば、日本語が利用できるパソコンはあまり見かけないというのが実状なのです。 日本語を処理できるパソコンと、世界標準のパソコンの違いを調べてみると、現在ではほとんど変わるところがありません。 パソコンで日本語を扱えるようになった当初は、漢字のパターンとコードの対応表を専用のハードウェアを用意して処理していたのですが、現在ではソフトウェアとして、ハードディスク内のデータとして準備できるようになったからです。 日本語の処理ができるプログラムをインストールすれば、世界標準のパソコンでも日本語が扱える可能性があります。 しかし、やはり日本語を使いたいという明確な作業が必要なことは間違いがありません。 パソコンが、正しく日本語を表示してくれる仕組みは、送られてきた番号(文字コード)の羅列の中に、ここから日本語という信号を見つけたとき、日本語のテーブルを使って文字を表示します。 もちろんここまでが日本語という終わりの信号も決まっています。 つまり、日本語を処理するプログラムが入っていれば正しく日本語が表示されますが、日本語を処理できないパソコンでは、日本語とは別のコード表で処理をするので全く意味不明の文字が表示されることになるのです。 日本語と世界共通の文字とを区別して表現する言葉の代表的なものとして、「全角」「半角」という表現が使われます。 文字コードの大きさを利用した「2バイト系」「1バイト系」という人もいます。 全角/半角は、日本語ワードプロセッサで使われた表現だったと記憶しています。 漢字一文字の大きさという意味での全角に対して、世界共通文字の表示の大きさがちょうど半分だったので半角と表現されたのです。 半角文字のほとんどは、全角文字にも含まれていますが、この全角文字と半角文字は全く異なるものとして処理されます。 同じアルファベットの「a」と「a」でも処理が異なるのです。 例えば、ホームページを見るときのアドレスは半角で入力する必要があります。 これは、インターネットが世界標準のルールのもとで管理されているため、日本語の扱いを受け付けていないためです。 将来、ソフト的な対応で可能になるかもしれませんが、全世界すべてが対応してくれるには相当の日数が必要になると想像されます。 その他、全角文字と半角文字の使い分けは、異なる機種間のデータの移行で問題になることもあるのですが、一般的には、文書の読みやすさや個人の好みよって使い分けられているケースの方が多いように思われます。 それはそれで問題は無いと思われますが、全角、半角の違いを認識して使い分ける意識は忘れないでいて欲しいと感じています。 もうひとつの問題は、JISでコード化された文字は約7500種類しかないということです。 たとえば、SMAPのくさなぎくんの、なぎの字はコード表にはありません。 また、牛丼の吉野家の「よし」の上の部分は、士ではなく、土なので、公式のホームページ( http://www.yoshinoya-dc.com/ )では、正しい字の「吉野家」で画像を作成して表示させています。 国際化、標準化という動きの中で、「Unicode」という取り組みが、Apple社、 IBM社、Microsoft社などによって提唱され、中国語などを含めて多くの文字を単一のシステムで利用できるような取り組みが始っています。 さまざまな思惑がコード化を妨げるのと同時に、過去のシステムと互換性が無いことが、障害となっているようです。 全世界すべてが対応してくれるには相当の日数が必要になると想像されます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/04/06 03:11:26 PM
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