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カテゴリ:アニメ
数ある「クレヨンしんちゃん」(以下「クレしん」)映画版のなかでも、あえて本作をチョイス。理由は、「モーレツ!オトナ帝国」「アッパレ!戦国大合戦」の流れで大人向けになった「クレしん」映画を、本来あるべき「コドモ映画」に回帰させた作品だから。 個人的には「オトナ帝国」は大好きだなのが、大人が楽しむ作品になってしまっているのが本末転倒。「戦国大合戦」は、もはやしんのすけが存在せずとも成立する内容で「クレしん」映画にする意味がないし、悲劇的ラストも鼻について、自分の「二度と観ない映画リスト」の筆頭だ。 さて、本作「ヤキニクロード」がすばらしいのは、すがすがしいまでの「土着性」と「矮小なテーマ」。ストーリーは、夜に焼肉を食べる予定の野原しんのすけ一家が、熱海にアジトを持つ謎の集団に追われるはめになり、予定通り焼肉を食べるべく、熱海まで乗り込んで敵のボスと対決するというもの。 「熱海」「焼肉」という単語だけで、もう傑作。こんな題材で映画一本作るだけで凄いのだが、小ネタもツボにはまりまくり。 敵幹部の堂ヶ島少佐は、どうみても『地獄の黙示録』のキルゴア中佐。登場シーンの背景ではナパームが爆発するし、ヘリ部隊を操り、おまけにサーフィン好き。ひろしに惚れるゲイのドライバーは、お騒がせ「ジー・オー・グループ」の大神源太がモデル。チェイス・シーンで、敵が操るのはセグウェイ。科学者でもある敵ボスの弟の顔は、スティーヴ・ブシェミ。敵ボスに至っては麻原彰晃。雑誌のインタビューでは、監督は「(「カリギュラ」の)ボブ・グッチョーネがモデル」と言っていたが、絶対に麻原入ってます。なにせボスが開発していたのが、思うがままに他人を洗脳できるヘッドギアだもんね。あと、一世を風靡した“タマちゃん”が、意外な形で出演するのが大爆笑。 時事ネタは古臭くなったものもあるが、テイストとしては『暗黒タマタマ大追跡』『温泉わくわく大決戦 』に近く(『暗黒タマタマ』は、東北に向かってオカマとキャバ嬢が追いかけっこする内容だったし)、アクションシーンも笑いも非常に充実している。子供はもちろん、大人も楽しめる作品なので、冬休みに親子でどうぞ。 劇場にて鑑賞 監督 水島努 矢島晶子(しんのすけ)/ならはしみき(みさえ)/藤原啓治(ひろし)/こおろぎさとみ(ひまわり)/徳弘夏生(堂ヶ島少佐)/江原正士(下田)/皆川純子(天城)/真殿光昭(ドライバー)/石丸博也(白衣の男)/石塚運昇(ボス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/11/14 02:40:04 PM
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